ポムフィオーレと私
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「… あなた?…いつまで寝てるの?」
「んん…?」
美しいカッティングを施された窓ガラスから朝の光がキラキラと降り注ぐ。
大きな天蓋付きのベッドで眠っていた私は愛しい恋人の声で目を覚ました。
瞼を開くと彼の美しい肌が至近距離に見える。
「ほら、あなた。いつまでそのブサイクな寝顔を晒してるの?朝よ、学園に遅刻するわよ?」
「…朝?学園?……あっ!」
ぼーっとしていた脳みそに遅刻という言葉が突き刺さり、私はガバッと起き上がった。
走って洗面所に向かい、冷水で頭を起こす。
顔を上げると鏡の中には目がまだ半分しか開いていない、美しいとはかけ離れた自分がいた。
目線を動かすと既に制服を完璧に着こなしたヴィルが腕組みをして立っている。
「あなた…化粧水は?」
「へ?」
「ほらこれ、付けて!」
「わっ!」
彼の手にビシャビシャに付けられた化粧水が私の肌に打ち付けられる。
寝起きの酷い肌に触れられるのは恥ずかしいけど、彼の近くにいられるということが私の気分を上げた。
☆☆☆
手早く化粧を済ませ、私は制服に着替えた。
女性生徒が着るのはヴィルと似た配色だが、ネクタイではなくリボンを首元につける。
ヴィルが私のためにデザインしてくれた制服は、なんとも面倒なことにいちいち結ばなければいけないのだ。
まだ慣れない私はヴィルのように美しいリボンが結べず、試行錯誤している。
「うーん、なんか変?ねぇ、ヴィルどう思う?」
振り返ると待ちくたびれたようたようにソファに腰掛けていたヴィルが私のリボンに触れた。細く長い指先が、私の不器用な頑張りを解き丁寧に結び直してく。
「これでいいんじゃないかしら?」
「ありがとう!…ねぇヴィル、どうやったら私も上手く結べるようになるかな?」
「それは日々の努力よ、努力を怠ってはダメよ?でも… あなたのリボンはアタシが毎日結んであげるから、上達する必要はないわ。」
「えっ?」
「…っ、なんでもない!ほら、そろそろ朝食へ行くわよ。」
「あ、ちょっとまって!」
左右対称に美しく結ばれたリボンが私の胸元で揺れる。
私は彼に手を引かれて寝室を後にした。
Fin.
「んん…?」
美しいカッティングを施された窓ガラスから朝の光がキラキラと降り注ぐ。
大きな天蓋付きのベッドで眠っていた私は愛しい恋人の声で目を覚ました。
瞼を開くと彼の美しい肌が至近距離に見える。
「ほら、あなた。いつまでそのブサイクな寝顔を晒してるの?朝よ、学園に遅刻するわよ?」
「…朝?学園?……あっ!」
ぼーっとしていた脳みそに遅刻という言葉が突き刺さり、私はガバッと起き上がった。
走って洗面所に向かい、冷水で頭を起こす。
顔を上げると鏡の中には目がまだ半分しか開いていない、美しいとはかけ離れた自分がいた。
目線を動かすと既に制服を完璧に着こなしたヴィルが腕組みをして立っている。
「あなた…化粧水は?」
「へ?」
「ほらこれ、付けて!」
「わっ!」
彼の手にビシャビシャに付けられた化粧水が私の肌に打ち付けられる。
寝起きの酷い肌に触れられるのは恥ずかしいけど、彼の近くにいられるということが私の気分を上げた。
☆☆☆
手早く化粧を済ませ、私は制服に着替えた。
女性生徒が着るのはヴィルと似た配色だが、ネクタイではなくリボンを首元につける。
ヴィルが私のためにデザインしてくれた制服は、なんとも面倒なことにいちいち結ばなければいけないのだ。
まだ慣れない私はヴィルのように美しいリボンが結べず、試行錯誤している。
「うーん、なんか変?ねぇ、ヴィルどう思う?」
振り返ると待ちくたびれたようたようにソファに腰掛けていたヴィルが私のリボンに触れた。細く長い指先が、私の不器用な頑張りを解き丁寧に結び直してく。
「これでいいんじゃないかしら?」
「ありがとう!…ねぇヴィル、どうやったら私も上手く結べるようになるかな?」
「それは日々の努力よ、努力を怠ってはダメよ?でも… あなたのリボンはアタシが毎日結んであげるから、上達する必要はないわ。」
「えっ?」
「…っ、なんでもない!ほら、そろそろ朝食へ行くわよ。」
「あ、ちょっとまって!」
左右対称に美しく結ばれたリボンが私の胸元で揺れる。
私は彼に手を引かれて寝室を後にした。
Fin.
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