天翔音姫
夢小説設定
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「……ん………」
外から聞こえるポッポの鳴き声で目が覚めた。まだボーッとする意識の中で目を擦りながら辺りを見渡す。
「……あれ、私、いつの間に……?」
ここがポケモンセンターだと言う事は理解しているが、昨日、どうやってここまで戻ってきたのかが思い出せない。確か、雨の中立ち竦んでいて、それから……
「!!」
ぼぼっと顔に熱が集まるのが分かった。そうだ、その後、シルバーくんが見つけてくれて、泣いてしまって、終いには抱き締めてもらって……!
「うわぁ……!私、何て事を……!」
シルバーくんの顔、見れないかも…。両頬を両手で覆い、一人で百面相をしていれば突然扉をコンコンッと叩かれた。それにはーい!と反応をし、素早く私服に着替えて身嗜みを整えて扉を開ければ。
「シ、ルバー、くん……」
えっと、おはよう?咄嗟に出た言葉を言いながらも、目を見て言うのには勇気が要り、あっちこっちと視界が動く。その間もシルバーくんはじっと私を凝視していて。
「あの……なん、でしょうか……」
たじろぎながらも言えば、ほんの一瞬ふっと笑ったシルバーくんがぽんぽんっと私の頭を撫でた。
「ピカチュウとフライゴンが心配してる」
早く行ってやれ。それだけ伝えると鍔を返して歩きだすシルバーくんにワンテンポ遅れてあ、ありがとう!と背中に声をかけた。
「……何も聞いてこなかったな。有り難いけれど…」
あんなに、私、酷い事言ったのに…。今度会ったらちゃんと謝ろう。そう気持ちをつけて、シルバーくんに言われた通りブライト達を迎えに行こう、と足を進めようとして立ち止まる。
「……待って?シルバーくん、今、何て言ってた?」
先程の会話を思い出す。確か、゛ピカチュウとフライゴンが心配してる゛………て言いました!?!?
「え、バレた!?バレてるね!?マジか!?どうしよう!?」
動揺が隠せず一人でパニクる。いや自分、落ち着け。落ち着くんだ。シルバーくん、知ってるのにそれすらも聞いてこなかったよね?と言う事はだよ?
「どう言う事だ……?」
シルバーくんの考えている事が何一つわからない。
「……考えても仕方ないか…。取り敢えずまずは、ブライト達に会わなくちゃ」
そうして、1日経ってから迎えにいけば頬を膨らませたブライトに頭突きをされました。
20190226