泡沫パレット
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「あの絵、今度コンクールに出すって話を聞いたよ」
美術室から戻ってきて準備体操を入念にしていた俺は、今までどこに行ってたのかという円堂の質問に簡潔に答えるのを横でストレッチをしていたマックスがそう言えばと、話に入り込んだ。
「コンクールに?」
「うん。何でもあの絵が好評らしくてね。で、タイミングよくコンクールがあるから出してみるかって話になってるみたい」
ふくらはぎの筋肉を伸ばしながら話を続けるマックスによく知ってるな、と言えば僕の情報網舐めないでよね。と笑われた。気がつけば円堂は豪炎寺達の元にいた。
「何?風丸、あの絵気になるの?」
「あ、うん……まあな」
「へー珍しい。何でまた」
「んー…何でだろうな」
自分でもわからない、そういう表情をすれば目を丸くするマックスに苦笑い。実際、どうして気になると言われるとうまい言葉が出てこない。強いていうなら、あの絵に『俺』が描かれているからだろうか。
口を開かない俺を見て、マックスはまあいいや。と言葉を繋げた。
「感性は人それぞれだしね」
「ああ、そうだな」
曖昧に返事をすればふーんと何かを察したような笑みを浮かべるマックス。俺のわからない事をマックスは何か理解したのだろうか。何を言われるのだろうと腹をくくった瞬間、始めるぞー!という円堂の声がグラウンドに響いた。
「さ、今日も頑張りますか」
「…そうだな」
地面に足をつけて立ち上がり、二人で並んで円堂の元へ走る。あと少し、そんな時横で口を開いたマックスの言葉に足を止めてしまった俺をマックスはしてやったりという顔でやっぱり笑っていた。
迷彩キャンバス
(同い年で木野と親友。風丸も一度は会ってるよ)
(ねえ、見ていてもどかしいからさ)
(早く見つけてあげてよ)
20140725 → 20180704 加筆、修正