― An EvilPurify ―緑の調べは赤の道
「いいえ!レト先輩ならやっぱりこちらの【セフィリア デザイン】だと思います!」
ハンガーラックから取り出されたのは肩の露出が印象的な黒いレースが重ねられたマーメイドドレスを用意した。
「うわぁ……」(引)
「むむっ…中々こちらも素敵な衣装ですね……」
「どうせならこの中から本人に選んで貰うのはどうッスか!」
「∑?!」
コクレイの突拍子もない一言に言葉にならない程に驚きながら大きく眼を見開き後退るが、この状況下から逃げられる訳もなく、震える指先でクロアの持っていたドレスを指差した。
指名されパッと表情を明るくしながら早速彼の着替えが始まり、残された二人はハンガーラックに服を戻しながら手伝いを開始した
パーテンション越しに衣服の擦れる音や(本気で)戸惑う声と一方的に盛り上がる声が交わされながらコルセットが巻かれ、黒のタイツを履き、橙色の長い髪のウィッグや首輪も付けられ着替えが完了してしまった。
「できました~!【セフィリア デザイン】のレト先輩!!うふふっ♪いい感じに仕上がりました」
「元がクールビューティー系っすからよく似合てるッスよね~!」
「呼吸しにくい…歩きにくい……もうどうだっていい……」
「女装の筈なのに……女の私より綺麗…♡!写真良いですか?!記念にっ!!」
げんなりとした様子で落ち込むリオンを他所にやり切った感を出す二人に対し予想以上の完成度の高さに思わず見惚れるリュミエールはそっとカメラを構え、記念にと写真を一枚撮ってから一気にパーテンションを取り払った。
パーテンションが無くなり、数十分ぶりに再会した相棒の姿にアキは思わず息を呑んだ
「…あまり見るな……只でさえ恥ずかしいんだから……///」
「り、リオン…だよな?なんかその…思ってたより綺麗だったから…えっと…///」
「∑お、おいっ!何で君まで赤くなるんだっ!!」
「∑ご、ごめん;でも…その……任務終わったら一緒に食事とかどうかな?」
「∑誘うなっ!!」
眼のやり場に困っているのか視線をうろうろさせながら手を差し出すが叩く様にして払われてしまう
その光景を少し離れた所からクロアとコクレイが微笑ましそうに見つめる
「アルバトロ先輩ったらあんなに赤面しちゃって…うふふふっ」
「微笑ましいッスね~相棒と分かっていながらもときめいちゃってるッスね~」
「素直にエスコートされるよりああやっていつも通りツンツンしている方が彼らしくって楽しいわね~」
その会話を間近で聞いていたエトワルは冷めた眼で二人を見つめてから命令を出す
「盛り上がるのもここまでだ!俺らの目的はあくまでもこの街で起きている連続殺人犯の逮捕だ!良いな。取り逃がす事は許さん 必ず生け捕りで捕まえろ」
彼の命令に二人は敬礼して返し、慣れていない高いヒールのせいでまともに歩く事も出来なかったので改めて差し出された手を渋々ながら持ち部屋を退室していった
廊下にて思い出したようにアキが口を開く
「なぁ…今だけさ、どうせなら呼び方をリオンからリンコって呼んでも良い?」
「もう好きにしてくれ……」
投げやりな返答ではあったが(一応)承諾してくれた事にやや赤くなりつつ、内に秘めた決意を表すかのように繋いだ手に力を込めた。
ハンガーラックから取り出されたのは肩の露出が印象的な黒いレースが重ねられたマーメイドドレスを用意した。
「うわぁ……」(引)
「むむっ…中々こちらも素敵な衣装ですね……」
「どうせならこの中から本人に選んで貰うのはどうッスか!」
「∑?!」
コクレイの突拍子もない一言に言葉にならない程に驚きながら大きく眼を見開き後退るが、この状況下から逃げられる訳もなく、震える指先でクロアの持っていたドレスを指差した。
指名されパッと表情を明るくしながら早速彼の着替えが始まり、残された二人はハンガーラックに服を戻しながら手伝いを開始した
パーテンション越しに衣服の擦れる音や(本気で)戸惑う声と一方的に盛り上がる声が交わされながらコルセットが巻かれ、黒のタイツを履き、橙色の長い髪のウィッグや首輪も付けられ着替えが完了してしまった。
「できました~!【セフィリア デザイン】のレト先輩!!うふふっ♪いい感じに仕上がりました」
「元がクールビューティー系っすからよく似合てるッスよね~!」
「呼吸しにくい…歩きにくい……もうどうだっていい……」
「女装の筈なのに……女の私より綺麗…♡!写真良いですか?!記念にっ!!」
げんなりとした様子で落ち込むリオンを他所にやり切った感を出す二人に対し予想以上の完成度の高さに思わず見惚れるリュミエールはそっとカメラを構え、記念にと写真を一枚撮ってから一気にパーテンションを取り払った。
パーテンションが無くなり、数十分ぶりに再会した相棒の姿にアキは思わず息を呑んだ
「…あまり見るな……只でさえ恥ずかしいんだから……///」
「り、リオン…だよな?なんかその…思ってたより綺麗だったから…えっと…///」
「∑お、おいっ!何で君まで赤くなるんだっ!!」
「∑ご、ごめん;でも…その……任務終わったら一緒に食事とかどうかな?」
「∑誘うなっ!!」
眼のやり場に困っているのか視線をうろうろさせながら手を差し出すが叩く様にして払われてしまう
その光景を少し離れた所からクロアとコクレイが微笑ましそうに見つめる
「アルバトロ先輩ったらあんなに赤面しちゃって…うふふふっ」
「微笑ましいッスね~相棒と分かっていながらもときめいちゃってるッスね~」
「素直にエスコートされるよりああやっていつも通りツンツンしている方が彼らしくって楽しいわね~」
その会話を間近で聞いていたエトワルは冷めた眼で二人を見つめてから命令を出す
「盛り上がるのもここまでだ!俺らの目的はあくまでもこの街で起きている連続殺人犯の逮捕だ!良いな。取り逃がす事は許さん 必ず生け捕りで捕まえろ」
彼の命令に二人は敬礼して返し、慣れていない高いヒールのせいでまともに歩く事も出来なかったので改めて差し出された手を渋々ながら持ち部屋を退室していった
廊下にて思い出したようにアキが口を開く
「なぁ…今だけさ、どうせなら呼び方をリオンからリンコって呼んでも良い?」
「もう好きにしてくれ……」
投げやりな返答ではあったが(一応)承諾してくれた事にやや赤くなりつつ、内に秘めた決意を表すかのように繋いだ手に力を込めた。