― An EvilPurify ―緑の調べは赤の道
ようやく犯人を捕まえる事が出来、各々は表通りに待機していたエトワルの元へ集う。軽々と網を背負っていたリュミエールは満足そうな笑みで彼を差し出す
「やりましたよ~エトワル様!皆さんで捕まえたんです」
「ああ、よくやった。一連の流れは音声で聞いていた …にしても…」
そこで一旦言葉を切ると、お姫様抱っこをされたままだったクレイに視線を向けると急に恥ずかしくなったのか下ろせとアキに怒る
「上手く誘導したのもあれだが、奴を見抜くのも流石だと思ってな …さて」
リュミエールには馬車を持ってくるように命じてから、エトワルは冷徹に眼を細めながら手袋を取り網の中でもがく彼の首を捕らえ締め上げたので、ヤバいと思いアキはそっとクレアの目を手で覆う
別に思考回路や記憶を探るぐらいならば手や頭に触れるだけで十分なのだが、今回は状況が状況なので随分と殺意が込められている
「名前は…【リアード・センデル】…ビンゴだな。うちの犬どもを殺ったのも、この間の従者を襲撃したのもコイツだ」
ある程度の記憶を覗き見した彼は、苦々しい表情で蹴り飛ばす
「∑い、いくらなんでも…」
「黙れ」
相手はほぼ無抵抗だし…と止めようとしたが怒られてしまった… 服の内側に持っていた注射器と液体の入った数種類の瓶の中から一つ選び、それを吸い上げて眼下でうずくまるリアードの首筋に躊躇い無くそれを打つ
(うっぇ…痛そう…)
反射的に眼を伏せていると周囲にほのかな甘い香りが漂う
「おや?この香りは…」
「ああ、お前の察しの通りのモノを打った。…だがそう簡単に死なれちゃ困るんでな。濃度は薄いが…これから先は吐くだけ情報吐かせてのフルコースだ」
不敵に笑む姿は最早どちらが悪者か分からない
「エトワル様~皆さん!ご準備ができましたよー!」
馬車を取りに行っていたリュミエールが帰宅し、リアードを乗せようとしたが新聞に載せたいから。と忘れかけていたルアルのカメラで数枚撮らせて貰った
「帰る前にちょっと寄り道して良い?」
その言葉にエトワルは少し怪訝そうな表情をしていたが許可してくれたので、一人 通りを歩いて向かいルアルの家をノックする
「はい~どちら様で…すか?」
どうやら気付いていないらしいルアルに少しイタズラ心が芽生える
「私クレアと申します 兄のクレイから貴女にコレを届けてほしいと頼まれまして…」
そういってカメラを返却すると、目を丸くしてクレアとカメラを何度も見返す
「く、クレイさんに妹がっ?!」
「えぇ、クレイは双子の兄ですの 兄さんから貴女の事はお聞きしてます…素晴らしい記事をお書きになる新聞記者さまだと…」
あまりに反応が面白いのでいつもの笑い方が出そうになったが、ふふふ。とライチの様に淑女の嗜みで堪える
要件はそこそこに軽い挨拶を終えて待たせてしまっているエトワルたちの元へと戻る。
「やりましたよ~エトワル様!皆さんで捕まえたんです」
「ああ、よくやった。一連の流れは音声で聞いていた …にしても…」
そこで一旦言葉を切ると、お姫様抱っこをされたままだったクレイに視線を向けると急に恥ずかしくなったのか下ろせとアキに怒る
「上手く誘導したのもあれだが、奴を見抜くのも流石だと思ってな …さて」
リュミエールには馬車を持ってくるように命じてから、エトワルは冷徹に眼を細めながら手袋を取り網の中でもがく彼の首を捕らえ締め上げたので、ヤバいと思いアキはそっとクレアの目を手で覆う
別に思考回路や記憶を探るぐらいならば手や頭に触れるだけで十分なのだが、今回は状況が状況なので随分と殺意が込められている
「名前は…【リアード・センデル】…ビンゴだな。うちの犬どもを殺ったのも、この間の従者を襲撃したのもコイツだ」
ある程度の記憶を覗き見した彼は、苦々しい表情で蹴り飛ばす
「∑い、いくらなんでも…」
「黙れ」
相手はほぼ無抵抗だし…と止めようとしたが怒られてしまった… 服の内側に持っていた注射器と液体の入った数種類の瓶の中から一つ選び、それを吸い上げて眼下でうずくまるリアードの首筋に躊躇い無くそれを打つ
(うっぇ…痛そう…)
反射的に眼を伏せていると周囲にほのかな甘い香りが漂う
「おや?この香りは…」
「ああ、お前の察しの通りのモノを打った。…だがそう簡単に死なれちゃ困るんでな。濃度は薄いが…これから先は吐くだけ情報吐かせてのフルコースだ」
不敵に笑む姿は最早どちらが悪者か分からない
「エトワル様~皆さん!ご準備ができましたよー!」
馬車を取りに行っていたリュミエールが帰宅し、リアードを乗せようとしたが新聞に載せたいから。と忘れかけていたルアルのカメラで数枚撮らせて貰った
「帰る前にちょっと寄り道して良い?」
その言葉にエトワルは少し怪訝そうな表情をしていたが許可してくれたので、一人 通りを歩いて向かいルアルの家をノックする
「はい~どちら様で…すか?」
どうやら気付いていないらしいルアルに少しイタズラ心が芽生える
「私クレアと申します 兄のクレイから貴女にコレを届けてほしいと頼まれまして…」
そういってカメラを返却すると、目を丸くしてクレアとカメラを何度も見返す
「く、クレイさんに妹がっ?!」
「えぇ、クレイは双子の兄ですの 兄さんから貴女の事はお聞きしてます…素晴らしい記事をお書きになる新聞記者さまだと…」
あまりに反応が面白いのでいつもの笑い方が出そうになったが、ふふふ。とライチの様に淑女の嗜みで堪える
要件はそこそこに軽い挨拶を終えて待たせてしまっているエトワルたちの元へと戻る。