― An EvilPurify ―緑の調べは赤の道
証拠らしい証拠もあまり見つけられないまま、時は夕刻を迎え。仕方なく彼らは解散し二人は家へと戻った。
帰宅して早々にアキは疲れた様子で裏口から帰宅し、重い足取りのまま調剤室兼リオンの自室に到着して早々に目の前のソファーへ倒れこんだ
「つーっ…かれた…朝からいきなり呼び出されてなんも見つからなかった…」
「おいアキ 休憩するのは構わないけれど君の部屋は向こうだろう?」
溜め息交じりにそう呟いてはみるが、動く気は無いらしくうつぶせに寝たまま首を横に振って嫌がる
「全く君は…」
これ以上言っても仕方ないと察し、それ以上は何も言わず壁に立てかけたままになっていた白く大きな棺桶の蓋を軽くノックしてから南京錠の鍵を開錠すると同時に内側から観音開きになっている扉が勢いよく開け放たれ、そこからは金髪の長い髪に漆黒の肌をした少女。ローゼが勢いよく飛び出した
(あー!!やっと出られたっ!!ちょっと!どういうつもり?私をこの中でずーっとほったらかしにするなんて)
「悪いローゼ。朝が早かったのもあるんだが忘れていたんだ…」
(だったらせめて鍵開けといて食料ぐらい置いといてよね!あーあ。お腹空いた!)
わざと棺桶の扉を片方だけ閉じ、その上を両手でバンバンと叩きながら抗議しては見るが、彼女は完全に手慣れているので軽くあしらいながら机の上に置いてあったリンゴを彼女に手渡すと、夢中になって食べ始めた
「さて…ローゼも落ち着いたから一応今日は自分が本日分の報告書でもまとめておくよ」
椅子に腰掛け、机の中から数枚の紙を取り出し出したままになっていたつけペンを手に取った時だった。不意に上体を起こしたアキがある疑問を口にした
「なぁリオン…考えてみたら被害者って女性が多いよな…」
「?ああ、そうだ。今の所…女性が3いや、今日で4名か そして男性が1名」
「って事はさ…おとり捜査やるには女性の方が効率がいいってことだよな!」
アキの突拍子もない発言に眼を丸くしたリオンは困惑した様子でペンを置いて首を傾げた
「と言う訳だからリオン!女装してくれ!」
「∑断るっ!!」
何を思ったか突然のお願いに対し間髪入れず即座に彼は拒否した。
(え?!リオンが女装!?何ソレ面白そう~♪やってやって~!!)
「突然何を言い出すんだ君はっ!ローゼも黙っていなさい!! 何をどう考えたら自分が女装する話になるんだっ!!第一自分がそんなことしなくてもシルドラ本人やジークに頼んで部下を借りれば良いだけの話だろ!」
「そ、そんなに嫌がらなくってもいいだろ…; ∑ってか確かにシルドラ様は強いけどレディなんだから危険な目に遭わせられないだろ!…でもジーク様ならいけるかな??」
「少なからず自分よりは良いと思ったんだが……聞いてみる」
そこで言葉を切ると懐から通信機を取り出し、少し操作してから耳元に当てた。数回のコールの後直ぐに繋がった
『こちらクルセード。どうしたー?』
「最近イシュヴァリエ国で起きている事件に関してなんだけど…」
『あぁアレね。自分の方でもひっきりなしに隊員が動いてるけど…有力そうな情報ならまだ無いぞ』
「それも重要だけど今は関係ない。確かジークには最近部下が出来たらしいね」
『?ああ、そうだよ?』
「今回連続殺人の犯人はどうやら女性を狙う傾向があるみたいだから…部下を貸してほしい」
『部下ねぇ…』
リオンからの急な提案に一旦言葉を切ったジークは目の前に居た紺色の髪と赤茶色系の瞳に赤いヘアピンを付けた女性「アンナ=トリステス」と甘栗色の髪と琥珀色の瞳に黒いマフラーを付けた青年「ユージーン=ペンティメント」へふと視線を移した。
帰宅して早々にアキは疲れた様子で裏口から帰宅し、重い足取りのまま調剤室兼リオンの自室に到着して早々に目の前のソファーへ倒れこんだ
「つーっ…かれた…朝からいきなり呼び出されてなんも見つからなかった…」
「おいアキ 休憩するのは構わないけれど君の部屋は向こうだろう?」
溜め息交じりにそう呟いてはみるが、動く気は無いらしくうつぶせに寝たまま首を横に振って嫌がる
「全く君は…」
これ以上言っても仕方ないと察し、それ以上は何も言わず壁に立てかけたままになっていた白く大きな棺桶の蓋を軽くノックしてから南京錠の鍵を開錠すると同時に内側から観音開きになっている扉が勢いよく開け放たれ、そこからは金髪の長い髪に漆黒の肌をした少女。ローゼが勢いよく飛び出した
(あー!!やっと出られたっ!!ちょっと!どういうつもり?私をこの中でずーっとほったらかしにするなんて)
「悪いローゼ。朝が早かったのもあるんだが忘れていたんだ…」
(だったらせめて鍵開けといて食料ぐらい置いといてよね!あーあ。お腹空いた!)
わざと棺桶の扉を片方だけ閉じ、その上を両手でバンバンと叩きながら抗議しては見るが、彼女は完全に手慣れているので軽くあしらいながら机の上に置いてあったリンゴを彼女に手渡すと、夢中になって食べ始めた
「さて…ローゼも落ち着いたから一応今日は自分が本日分の報告書でもまとめておくよ」
椅子に腰掛け、机の中から数枚の紙を取り出し出したままになっていたつけペンを手に取った時だった。不意に上体を起こしたアキがある疑問を口にした
「なぁリオン…考えてみたら被害者って女性が多いよな…」
「?ああ、そうだ。今の所…女性が3いや、今日で4名か そして男性が1名」
「って事はさ…おとり捜査やるには女性の方が効率がいいってことだよな!」
アキの突拍子もない発言に眼を丸くしたリオンは困惑した様子でペンを置いて首を傾げた
「と言う訳だからリオン!女装してくれ!」
「∑断るっ!!」
何を思ったか突然のお願いに対し間髪入れず即座に彼は拒否した。
(え?!リオンが女装!?何ソレ面白そう~♪やってやって~!!)
「突然何を言い出すんだ君はっ!ローゼも黙っていなさい!! 何をどう考えたら自分が女装する話になるんだっ!!第一自分がそんなことしなくてもシルドラ本人やジークに頼んで部下を借りれば良いだけの話だろ!」
「そ、そんなに嫌がらなくってもいいだろ…; ∑ってか確かにシルドラ様は強いけどレディなんだから危険な目に遭わせられないだろ!…でもジーク様ならいけるかな??」
「少なからず自分よりは良いと思ったんだが……聞いてみる」
そこで言葉を切ると懐から通信機を取り出し、少し操作してから耳元に当てた。数回のコールの後直ぐに繋がった
『こちらクルセード。どうしたー?』
「最近イシュヴァリエ国で起きている事件に関してなんだけど…」
『あぁアレね。自分の方でもひっきりなしに隊員が動いてるけど…有力そうな情報ならまだ無いぞ』
「それも重要だけど今は関係ない。確かジークには最近部下が出来たらしいね」
『?ああ、そうだよ?』
「今回連続殺人の犯人はどうやら女性を狙う傾向があるみたいだから…部下を貸してほしい」
『部下ねぇ…』
リオンからの急な提案に一旦言葉を切ったジークは目の前に居た紺色の髪と赤茶色系の瞳に赤いヘアピンを付けた女性「アンナ=トリステス」と甘栗色の髪と琥珀色の瞳に黒いマフラーを付けた青年「ユージーン=ペンティメント」へふと視線を移した。