― An EvilPurify ―緑の調べは赤の道

衣装が決まったのか布地の擦れる音が聞こえ始め、これで何人目の犠牲者何だろうか…と考えていたリオンの隣で、アキはどんな風になるのかちょっと興味深々で二人は待機していた

「クレイさんって腰細いですね…」(真顔)
「黒髪ストレートのウィッグ付けたら…まぁ!お人形さんみたいで愛らしい…」
「俺で遊んでないでさっさと終わらせてくれる?」(イラッ)
 ちょっとスイッチが入り始めている女性陣に内心イラついていると、コルセットが巻かれ始め
「そう言えばですがコクレイからアルバトロさんの事とか伺ってるんですがお二人ってどんな感じなんですか?」
パーテンションの向こうからそう尋ねられ顔を見合わせる

「どうって……一緒に居たら安心する?とか?それに今一緒に暮らしてるし」
「君以外と組む気はない…と言うのだろか…?」
急に聞かれて返答に困っていたが、照れて隠すほどの関係でもないので素直に答えると、向こう側で床に何かが当たる鈍い音がした
∑か、カンナー!
「う、噂通りの距離感ですね…ぐっじょぶです(^q^)」
辛うじて膝を付いて耐えてはいたが余裕がないのか時々口元を手で覆って耐えていたが先にクロアが撃沈した
「ついに同棲をなされる日が来るなんて…///」
しっかりするッス!デルタ支部長!せめてあとこのエプロンを付けるまでは踏ん張るッス!!
謎のテンションが満ちる中。ようやくクレイの着替えが終わり、パーテンションが取り払われ
「…わぁ…!」
 
 黒髪のウィッグを付け、頭には青く大きめのリボンが付いたカチューシャ。 水色と白のストライプになっている膝丈のドレスにはエプロンが付けられていた
 不機嫌そうな表情をしていたが、衣装とその表情は一層。不思議の国に迷い込んだお嬢さんの雰囲気を醸し出していた

「…可愛い…可愛いよクレイく……クレアちゃん…かな?」
感嘆の溜め息を吐きながらそっと傍に寄り、跪く
「俺が絶対…守ってみせるからね」
「っ…//う、うるさいなぁ…」
ついつい本当の女の子と間違えるほどの完成度だったこともあり、ついお嬢さんへの対応をするとクレイの顔もうっすら赤くなった。
「リンコちゃんの大人な女性も良いけどクレアちゃんのお嬢さんって感じも良いよな~あ、写真良いかな?」
「ヤダ」
「(´・ω・`)」

 女装のお披露目会をしてると、ようやく復活したエトワルが皆の元に戻ってきて今回の作戦を説明した。
自分が見た犯人の特徴を言い、各々が一定の間隔でクレアを護衛しながら今度こそ何があっても絶対に捕らえる事を命じた。 が

「女装の今後が見たいから私も行きたいですロジャー!」
「特にお前は今すぐに帰れっ!」
「えー…折角の相棒との再会なのに相変わらず冷たいですね」
「くっ…だったらこの間奴らが女装した写真をやるからそれで満足か?」
「出来るなら×××が×××なのも欲しいですね~」
「黙れ!!」
リュミエールが撮っていた写真を押し付け、とっとと帰れ!と息を荒げながら追い出した。
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