― An EvilPurify ―緑の調べは赤の道
「さてさて、挨拶もまぁ済みましたしお着替えを……?!おっとそこにいらっしゃるのは我と苦楽を共にしたロジャーではありませんか!!」
クレイをパーテンションの向こうへ誘導しようとした所で、さり気無く彼女から距離を置いて目立たない様に気配を消していた筈のエトワルを見つけてしまった
「おい近寄るなっ!」
「何を照れちゃってるんですか~ちょっと前までは一緒に組んで任務に行った仲じゃないですか☆ ん?ほらほら、こんな手袋なんか取って」
「やめ、取るな―っ!!」
あの横暴で理不尽な支部長が本気で嫌がって、逃げようとするのを片手で捕まえそれでいていとも簡単に手袋を外すと露わになった手をしっかりと握りしめた
途端に流れて来るのは彼女の思考。一体どこでどうやって培われて来たのだろうかと思う位に脳内に広がるのは薔薇と百合の花が舞う鮮やかな世界
「やっぱロジャーへの挨拶はこれに限りますね♡」
「気分悪い……」
カンナ式の挨拶をされ、休憩用にと置いてあったソファーまでふらふらと歩くとそのまま力無く倒れ込んでしまった。
「∑え、エトワル様ぁぁあ?!!」
リュミエールが慌てて駆けよるが膨大な世界を見せられたせいで完全にダウンしてしまっている
「あの支部長が握手一つで倒れるなんて…;」
女性って怖いな~と声を掛けるとリオンも同じ様に頷いた
「さて…この方ですけどどんな風にお着替えしていきましょうかね~ …いえ、寧ろこのままでも良くないですか?あぁそれより確かクレイ…さんでしたよね?あのお二人とも知り合う事になったきっかけを…ぜひっ!!」
パーテンションの奥へ連れ込まれ、されるがままに薄い化粧をされているとカンナからいきなり変な質問が飛んできた
「なりゆきで出会ったし、なりゆきで協力する様になっただけなんだけど」
「なりゆきだけであんなにアルバトロさんのハートを掴んでいらっしゃる…だと?! クレイさんをこちらへお連れする時に見せたアルバトロさんのあの切なげな眼…お隣には既に伴侶とも呼ぶべき相棒がいるけれどそれでも…っ!!って感じにしか見えませんでしたよ?」
「都合のいいように全部捻じ曲げられる君の思考は解ったけど眼下行った方が良いんじゃない?」
「いえいえ~こんな素晴らしい世界を見られる眼は大事にしておいた方が良いんですよ☆」
クレイの毒舌も彼女の前では全く効果が無い様だった
どの服を着せようかな~?どんな感じが似合うかな~?と女性陣がワイワイなる間。思い出したようにアキが尋ねる
「なぁカンナさん!さっき支部長の事を“ロジャー”って呼んでたけど愛称かなんかなのかな?」
「ん?いえいえ違いますよ~ロジャー=ユー=エルオウィン。それが本名なんですよ 私と組んでる間はずっとその名前でしたし気付いたら名前を変えてるからびっくりでしたけど」
「へぇぇ~色々あるんだっ」
興味本位で聞いたのは良かったが、背後から殺気と銃口が向けられている気がして咄嗟にリオンの前に逃げ込んだ。
クレイをパーテンションの向こうへ誘導しようとした所で、さり気無く彼女から距離を置いて目立たない様に気配を消していた筈のエトワルを見つけてしまった
「おい近寄るなっ!」
「何を照れちゃってるんですか~ちょっと前までは一緒に組んで任務に行った仲じゃないですか☆ ん?ほらほら、こんな手袋なんか取って」
「やめ、取るな―っ!!」
あの横暴で理不尽な支部長が本気で嫌がって、逃げようとするのを片手で捕まえそれでいていとも簡単に手袋を外すと露わになった手をしっかりと握りしめた
途端に流れて来るのは彼女の思考。一体どこでどうやって培われて来たのだろうかと思う位に脳内に広がるのは薔薇と百合の花が舞う鮮やかな世界
「やっぱロジャーへの挨拶はこれに限りますね♡」
「気分悪い……」
カンナ式の挨拶をされ、休憩用にと置いてあったソファーまでふらふらと歩くとそのまま力無く倒れ込んでしまった。
「∑え、エトワル様ぁぁあ?!!」
リュミエールが慌てて駆けよるが膨大な世界を見せられたせいで完全にダウンしてしまっている
「あの支部長が握手一つで倒れるなんて…;」
女性って怖いな~と声を掛けるとリオンも同じ様に頷いた
「さて…この方ですけどどんな風にお着替えしていきましょうかね~ …いえ、寧ろこのままでも良くないですか?あぁそれより確かクレイ…さんでしたよね?あのお二人とも知り合う事になったきっかけを…ぜひっ!!」
パーテンションの奥へ連れ込まれ、されるがままに薄い化粧をされているとカンナからいきなり変な質問が飛んできた
「なりゆきで出会ったし、なりゆきで協力する様になっただけなんだけど」
「なりゆきだけであんなにアルバトロさんのハートを掴んでいらっしゃる…だと?! クレイさんをこちらへお連れする時に見せたアルバトロさんのあの切なげな眼…お隣には既に伴侶とも呼ぶべき相棒がいるけれどそれでも…っ!!って感じにしか見えませんでしたよ?」
「都合のいいように全部捻じ曲げられる君の思考は解ったけど眼下行った方が良いんじゃない?」
「いえいえ~こんな素晴らしい世界を見られる眼は大事にしておいた方が良いんですよ☆」
クレイの毒舌も彼女の前では全く効果が無い様だった
どの服を着せようかな~?どんな感じが似合うかな~?と女性陣がワイワイなる間。思い出したようにアキが尋ねる
「なぁカンナさん!さっき支部長の事を“ロジャー”って呼んでたけど愛称かなんかなのかな?」
「ん?いえいえ違いますよ~ロジャー=ユー=エルオウィン。それが本名なんですよ 私と組んでる間はずっとその名前でしたし気付いたら名前を変えてるからびっくりでしたけど」
「へぇぇ~色々あるんだっ」
興味本位で聞いたのは良かったが、背後から殺気と銃口が向けられている気がして咄嗟にリオンの前に逃げ込んだ。