― An EvilPurify ―緑の調べは赤の道

 Green Rose支部へ到着すると、エトワルの指示で即座に医務室へ運び込むと怪我の処置を行うとだけ言ってその場から全員が追い出されてしまった
よく分からない場所へ連れて来られ、どうしよう?と落ち着かず耳を垂らしたままのシェリルに、何が起こったのか家はどこかをとりあえずリオンが訪ねてみたが
「∑ひゃうっ!?」
ビビられてしまった…

「アキ、自分には無理だから彼女の聞き取りは任せた…バニアさん部屋の手配を頼んでも良いか?」
「はい~では、一般のお方でも泊まれる方をご用意しておきますのでそちらにどうぞ~」
 今は医務室に入れないから。と説明し、泊まれそうな部屋にシェリルを案内してからリオンに代わってアキが色々聞いてみる事にした


不本意ながら支部に泊まる事になった訳でツインの部屋で待機するリオンは鏡を眺めてみる
「ローゼ…自分はそんなに顔怖いのか?」
(そもそも目つきが悪いからじゃない?)
「ローゼ?」
(あーあーあー何にも言ってませーん)
普段よりは優しく言ってみたつもりではあったのだがああいう反応をされると流石に傷付くな…と溜息を吐く 特にやる事も無いので休む準備でもしようと強制的にローゼを棺桶に押し込んでいると、慌ただしい足音とノック音を立てて興奮した様子のアキが戻ってきた
「お、おいどうした?」
すげぇ…すげぇんだぜリオン!!
「??;」
シェリルちゃんのあの耳!飾りだと思ってたら実は生えてたんだ!!しかも触らせてくれてさ~!ふわっふわだった!

コイツは一体何を聞いてきたんだ?と脳裏にその言葉が過ったが、眼の前で興奮気味に熱く語る彼にそのツッコミを入れる余地が無い
「で?他の事は?」
「お泊りやって女子会してたって!」
「で?」
「サンちゃんとは幼馴染だって!」
「で?」
「他にもきょうだいに近い関係の人が居るって!確か今の家はあの城だって!!」
「…事件の事は?」
「悪いと思って聞いてない!(・ω<)☆ 」

しばしの沈黙の後。ついにリオンがキレた

「<font size="4">バカか君はっ!!一体何のためにわざわざ交代したと思っているんだ!!</font>」
「わー!ごめんってリオン!!いや、だってさ!危険な目に遭った女の子にそう言うのを改めて聞くのって悪いと思って;」
「そう言うのも承知で聞き取りやってこいって意味で君を向かわせたんだっ!!」
どこにそんな元気が残っているのだろうかと思うぐらいに強めのツッコミを入れられてしまい、両手を合わせて謝罪すると疲れたように一旦息を吐いてからベッドに腰掛けた
「リオン~…怒ってる?(´・ω・`)」
「その前に疲れた」
ぶっきらぼうに返事されてしまい、しぶしぶ隣のベッドへ自分も腰掛けた。
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