― An EvilPurify ―緑の調べは赤の道
翌日。一通りの仕事を終えた二人は家を追い出されて退屈そうにしていたエクを連れて町医者の所へ見舞いに行くことにした
「ちょっと遅くなっちゃったけど外出は大丈夫だって~」
「流石に野郎を狙うのは無いだろうからそこまで警戒はしなくてもよさそうだな」
「じゃ!リース兄ちゃん帰れそうな時間帯があったら知らせてくれよな!!」
広間で見知らぬ兵士たちと顔を合わせたまま過ごすよりも噴水のある庭で過ごした方がマシだと考え、外まで彼らを見送ると噴水の淵に腰掛けた
(前の時もそうやったけど俺にとったらこういう堅苦しい場所って嫌いや…)
はぁ…と溜息を吐き、一匹のコウモリを召喚して屋敷の方の様子を見て来て貰う事にした
「リークと遊んでたいけど今じゃ俺が入れる余地無いしなー…」
呟いた言葉は空しく虚空へと消えていった…
――――
同刻 屋敷の母屋では
「ずいぶん遅くなっちゃったね~遅すぎるってレーンに怒られちゃうかも…;」
二日目も昼間から女子会(飲み会)が開催されてしまっており、再び出来上がってしまった御幻に絡まれて日はもう陰りかかっていた
「あれだけ昨日も飲んでいたのに…よく平気であんなテンション維持していられるわね」
「そーいうナタリーも飲んでたよね~?」
御幻の状態に冷めた視線で言い放っては居るものの、ナターリアも今朝から何杯目か分からないワインをグラスに注いだ
昨日に引き続いて相変わらず代わり映えの無い会話が続いていたが、夕闇に染まった空が少しづつ暗くなり始めていた頃。そろそろ帰らなきゃ…と先にサンが片づけを始めた
「最近事件も多いし…それに、あんまり遅くなったら僕らは先に帰るよ」
「∑えぇ~!!サンちゃんもう帰るのぉ~?!まだまだ泊まって行って~♡」
「∑わっ!ちょ、放して御幻ちゃん;」
片づけを始めたのも束の間。不意に腰へと抱き着かれて阻まれる
「いい加減にせぬか…」
直ぐに水晶が間に入って出来上がっている御幻を(やや雑に)隣へ押しのけ、飲み明かしたボトルなどをある程度の片づけが終わった所で自分も念のため一緒に帰ろうとしたが
「まだまだこんなんじゃ返さないわよぉ~水晶~♡♡」
「∑や、止めぬか剣姫っ!?」
「わーおまた始まっちゃった~ 剣姫だいた~ん」
再び御幻に捕まってしまい足止めを余儀なくされた。
「す、水晶さん、僕らなら二人でも大丈夫ですし…それに、郊外だけど城下の人通りが多い所を通りますから心配ないですよ」
「うん!サンが居るから私も大丈夫!」
「主ら……うむ、出来るだけ私も早く片づけてから合流出来る様にするのでな…」
護身用の銃すら持参していない故に、自分が付いていなくても大丈夫だろうか?と一瞬戸惑った様子ではあったが、時間も遅い中であまり引き留めた状態の方が悪いと思い、二人は先に戻らせ自分は(物理的に)御幻の片付けに入った。
「ちょっと遅くなっちゃったけど外出は大丈夫だって~」
「流石に野郎を狙うのは無いだろうからそこまで警戒はしなくてもよさそうだな」
「じゃ!リース兄ちゃん帰れそうな時間帯があったら知らせてくれよな!!」
広間で見知らぬ兵士たちと顔を合わせたまま過ごすよりも噴水のある庭で過ごした方がマシだと考え、外まで彼らを見送ると噴水の淵に腰掛けた
(前の時もそうやったけど俺にとったらこういう堅苦しい場所って嫌いや…)
はぁ…と溜息を吐き、一匹のコウモリを召喚して屋敷の方の様子を見て来て貰う事にした
「リークと遊んでたいけど今じゃ俺が入れる余地無いしなー…」
呟いた言葉は空しく虚空へと消えていった…
――――
同刻 屋敷の母屋では
「ずいぶん遅くなっちゃったね~遅すぎるってレーンに怒られちゃうかも…;」
二日目も昼間から女子会(飲み会)が開催されてしまっており、再び出来上がってしまった御幻に絡まれて日はもう陰りかかっていた
「あれだけ昨日も飲んでいたのに…よく平気であんなテンション維持していられるわね」
「そーいうナタリーも飲んでたよね~?」
御幻の状態に冷めた視線で言い放っては居るものの、ナターリアも今朝から何杯目か分からないワインをグラスに注いだ
昨日に引き続いて相変わらず代わり映えの無い会話が続いていたが、夕闇に染まった空が少しづつ暗くなり始めていた頃。そろそろ帰らなきゃ…と先にサンが片づけを始めた
「最近事件も多いし…それに、あんまり遅くなったら僕らは先に帰るよ」
「∑えぇ~!!サンちゃんもう帰るのぉ~?!まだまだ泊まって行って~♡」
「∑わっ!ちょ、放して御幻ちゃん;」
片づけを始めたのも束の間。不意に腰へと抱き着かれて阻まれる
「いい加減にせぬか…」
直ぐに水晶が間に入って出来上がっている御幻を(やや雑に)隣へ押しのけ、飲み明かしたボトルなどをある程度の片づけが終わった所で自分も念のため一緒に帰ろうとしたが
「まだまだこんなんじゃ返さないわよぉ~水晶~♡♡」
「∑や、止めぬか剣姫っ!?」
「わーおまた始まっちゃった~ 剣姫だいた~ん」
再び御幻に捕まってしまい足止めを余儀なくされた。
「す、水晶さん、僕らなら二人でも大丈夫ですし…それに、郊外だけど城下の人通りが多い所を通りますから心配ないですよ」
「うん!サンが居るから私も大丈夫!」
「主ら……うむ、出来るだけ私も早く片づけてから合流出来る様にするのでな…」
護身用の銃すら持参していない故に、自分が付いていなくても大丈夫だろうか?と一瞬戸惑った様子ではあったが、時間も遅い中であまり引き留めた状態の方が悪いと思い、二人は先に戻らせ自分は(物理的に)御幻の片付けに入った。