― An EvilPurify ―緑の調べは赤の道
グレアを使った囮作戦も失敗に終わった翌日。いつになく店の外の騒々しさと勝手口が激しくノックされている音に驚き、調剤室のソファーで寝ていたリオンは落下しそこでようやく目覚める
(いったたた…ここから落ちるなんて何年ぶりだ?情けないな…;)
背中をさすりながらよろよろと身体を起こしてその場に一旦座り、頭が覚醒するまで大人しくしていると今さっき起きたと思われるパジャマ姿のアキが代わりに出てくれた
「はいはい~…新聞ならもう間に合って「寝ぼけている場合じゃありませんよ!!大変ですアルバトロさん!また殺人事件ですっ!しかもここの路地裏が現場なんです」
朝からいきなり告げられたRose隊員の言葉に最初は呆然としていたアキだったが、慌てて戻った彼は、調剤室の床で未だぼんやりと座り込んでいたリオンへ事情を説明し、驚き動揺した彼らは着替えるだけ着替えて現場へと駆けると既にそこは野次馬が無数に集まっており、その中にはこの店の常連たちの姿もあった
「まさかエインズさんの所でも事件あるなんてねぇ…」
「まだ犯人捕まってないのね」
野次馬たちが口々に話をする中。今まで見た事も無い位に苛立った表情で現場に入るリオンの姿に隊員は表情を青ざめさせながら後退る
「げ、現場はこちらです…;」(ガクブル)
壁に書かれた文字と血だまり、そして残る死臭に
「一体誰だっ!!自分の店の壁にこんなこと書きやがった奴はっ!どこの命知らずだ!?」
「∑落ち着いてくれリオンっ!!俺も一緒に壁の掃除手伝うから!犯人探すの手伝うから!落ち着いてくれって!;」
渾身の力で壁を殴りつけ、共にコンビを組んでいる筈の彼でさえも知らない程に感情を爆発させて怒るその姿にビビりつつ必死に宥め様とするが、その怒りが一向に収まる気配もなく怒鳴る様にして隊員たちに指揮をする
「エインズさん随分荒れてるわね…;」
「いつもクールで落ち着いていらっしゃったけどやっぱり今回のは…ねぇ」
ひそひそと会話していた常連の野次馬たちは指揮された隊員たちによって追い出される
心底苛立った彼は肩で息をしながら冷静さを少しでも取り戻そうと壁に拳を当てて大きく深呼吸していると、少しでも話題を逸らそうとしたアキは素朴な疑問を口にする
「あ、あのさぁリオン~?」
「…何だ?」
「∑ひっ!?あー…えっと…さぁ。さっきからエインズってよく聞くけどこの店の名前じゃねぇよ…な?」
彼の何気ない質問に一瞬 何を今更聞いているんだ?。と言いたげに眼を細めたが、そういえば教えていなかったな。と気が付く
「只の…店長としての名だ。父上の名前でこっちでは通してる」
「へぇ~…そっか。お父さんの でもいちいちややこしくないか?電話とかあった時とかさ」
「分けているからある程度何ともない。母上もヴァレッタと言う名でやっているからな」
アキと何気ない会話をしたおかげなのだろう少気分転換になったのか、さっきまで険しかったその表情は僅かに穏やかになっていた
「後はさ…その…俺が色々調査とかしといてやるからリオンは先に戻ってろよ」
「アキ…悪い。そうさせてもらう」
そこで分かれ、重い足取りで店の裏口から帰って行く彼を見送った後。調査を任せておいた隊員たちの元へと向かった。
(いったたた…ここから落ちるなんて何年ぶりだ?情けないな…;)
背中をさすりながらよろよろと身体を起こしてその場に一旦座り、頭が覚醒するまで大人しくしていると今さっき起きたと思われるパジャマ姿のアキが代わりに出てくれた
「はいはい~…新聞ならもう間に合って「寝ぼけている場合じゃありませんよ!!大変ですアルバトロさん!また殺人事件ですっ!しかもここの路地裏が現場なんです」
朝からいきなり告げられたRose隊員の言葉に最初は呆然としていたアキだったが、慌てて戻った彼は、調剤室の床で未だぼんやりと座り込んでいたリオンへ事情を説明し、驚き動揺した彼らは着替えるだけ着替えて現場へと駆けると既にそこは野次馬が無数に集まっており、その中にはこの店の常連たちの姿もあった
「まさかエインズさんの所でも事件あるなんてねぇ…」
「まだ犯人捕まってないのね」
野次馬たちが口々に話をする中。今まで見た事も無い位に苛立った表情で現場に入るリオンの姿に隊員は表情を青ざめさせながら後退る
「げ、現場はこちらです…;」(ガクブル)
壁に書かれた文字と血だまり、そして残る死臭に
「一体誰だっ!!自分の店の壁にこんなこと書きやがった奴はっ!どこの命知らずだ!?」
「∑落ち着いてくれリオンっ!!俺も一緒に壁の掃除手伝うから!犯人探すの手伝うから!落ち着いてくれって!;」
渾身の力で壁を殴りつけ、共にコンビを組んでいる筈の彼でさえも知らない程に感情を爆発させて怒るその姿にビビりつつ必死に宥め様とするが、その怒りが一向に収まる気配もなく怒鳴る様にして隊員たちに指揮をする
「エインズさん随分荒れてるわね…;」
「いつもクールで落ち着いていらっしゃったけどやっぱり今回のは…ねぇ」
ひそひそと会話していた常連の野次馬たちは指揮された隊員たちによって追い出される
心底苛立った彼は肩で息をしながら冷静さを少しでも取り戻そうと壁に拳を当てて大きく深呼吸していると、少しでも話題を逸らそうとしたアキは素朴な疑問を口にする
「あ、あのさぁリオン~?」
「…何だ?」
「∑ひっ!?あー…えっと…さぁ。さっきからエインズってよく聞くけどこの店の名前じゃねぇよ…な?」
彼の何気ない質問に一瞬 何を今更聞いているんだ?。と言いたげに眼を細めたが、そういえば教えていなかったな。と気が付く
「只の…店長としての名だ。父上の名前でこっちでは通してる」
「へぇ~…そっか。お父さんの でもいちいちややこしくないか?電話とかあった時とかさ」
「分けているからある程度何ともない。母上もヴァレッタと言う名でやっているからな」
アキと何気ない会話をしたおかげなのだろう少気分転換になったのか、さっきまで険しかったその表情は僅かに穏やかになっていた
「後はさ…その…俺が色々調査とかしといてやるからリオンは先に戻ってろよ」
「アキ…悪い。そうさせてもらう」
そこで分かれ、重い足取りで店の裏口から帰って行く彼を見送った後。調査を任せておいた隊員たちの元へと向かった。