― An EvilPurify ― 咲いて散るは薔薇の舞
足元に現れた魔法陣に不縛が来ると読んだコクレイはその場を軽くジャンプでかわす
(そんないきなり拘束される訳には行かないッス!)
『おや?ジャンプするのは貴女の勝手ですが…ワタシがいつ不縛を使うと言いました?』
「ん?」
ジャンプで避けた彼女へ不敵な笑みを浮かべながらイザヨイは仕掛けておいた魔法陣から紅く鈍く光る結晶を召喚した
「∑うぉぉっ?!!」
予想とは違い、現れた結晶に全力で身体を捩って回避行動をとり、鞘に入れたままの剣で近くの結晶を叩いて何もないリング上へと何とか着地した。
「あっぶねぇッスねー…そんなトゲトゲ出すなら出すって先に言って欲しいッスよ!!」
『そんな理不尽な要求には応えるつもりなどありませんのでねぇ。ほら、そんな所で休憩していていいんですか?』
地面に座り込んだままだったコクレイに嘲笑めいた笑みを向けたまま、彼女の足元へ更に結晶を召喚する
「∑だからあぶねぇって!こうなったら…」
地面を転がる様にして避け、ようやく立ち上がった彼女は鞘に納まったままの両手剣を大きく振りかぶる様にして構える
『無駄ですよ。見たのかは知りませんが…貴女達の部下であるお嬢さんの銃でも破壊できなかったのですからそんな程度で―「でりゃぁあっ!!!」
勢いのある声と共に剣が結晶に向けてフルスイングされた。 どうせ破壊できないに決まっている。そう高を括って鼻で嗤っていたのも束の間 鞘が叩き付けられ鈍い音が辺りに響いたと同時に結晶には徐々にヒビが入り始め、そして一部分が砕け散った。
『なっ…?!!』
「よっし!!コレで解決出来たッスね!」
「おぉ…ナイスごり押し…;」
「いやー本当。豪快な所はお母さんによく似てるな~……」
一度破壊できると解ったコクレイは勢い衰えぬままに全力フルスイングで次々に結晶を破壊していく
『幾ら何でも無茶苦茶過ぎでしょうっ?!バケモノですか貴女はっ!』
「失礼っすね!これでも乙女ッスよ!!」
(青薔薇姫もとんでもないのを飼っているなんて…)
コクレイの無茶苦茶な攻略方法に内心で酷く動揺しながら自分の周りに壁を召喚し防御を固めつつ結晶で攻撃をするが、彼女には一切効いていないのか次々と破壊し続け、形が大きい結晶は幾つか拾ってイザヨイへ投げ返す
「どうしたんっすか!こんなんで終わりッスか?!」
『貴女の様な本能だけで行動する方とは相性が悪いだけですよっ…』
投げつけられてくる結晶をかわしながら反撃のスキを伺っていたが、激しく動いた事で首の出血量が増え一瞬眩暈が起こり片膝を付く
「まずいな…」
「せやな。この焼きそば焦げとるで…」
「いや、違う;イザヨイがそろそろヤバいかもしれないと言っただけだ」
棄権させるべきだろうか?と椅子から立ち上がった時。ついに最後の壁を突破したコクレイが剣を振り上げた時だった
『待っていましたよ…貴女が来るのを…っ』
やや息を乱しながらも口元は笑み、そして寸前の所で彼女の腕に触れると、触れられた腕が急激に鉛の様に重くなり力が急速に抜ける。
(そんないきなり拘束される訳には行かないッス!)
『おや?ジャンプするのは貴女の勝手ですが…ワタシがいつ不縛を使うと言いました?』
「ん?」
ジャンプで避けた彼女へ不敵な笑みを浮かべながらイザヨイは仕掛けておいた魔法陣から紅く鈍く光る結晶を召喚した
「∑うぉぉっ?!!」
予想とは違い、現れた結晶に全力で身体を捩って回避行動をとり、鞘に入れたままの剣で近くの結晶を叩いて何もないリング上へと何とか着地した。
「あっぶねぇッスねー…そんなトゲトゲ出すなら出すって先に言って欲しいッスよ!!」
『そんな理不尽な要求には応えるつもりなどありませんのでねぇ。ほら、そんな所で休憩していていいんですか?』
地面に座り込んだままだったコクレイに嘲笑めいた笑みを向けたまま、彼女の足元へ更に結晶を召喚する
「∑だからあぶねぇって!こうなったら…」
地面を転がる様にして避け、ようやく立ち上がった彼女は鞘に納まったままの両手剣を大きく振りかぶる様にして構える
『無駄ですよ。見たのかは知りませんが…貴女達の部下であるお嬢さんの銃でも破壊できなかったのですからそんな程度で―「でりゃぁあっ!!!」
勢いのある声と共に剣が結晶に向けてフルスイングされた。 どうせ破壊できないに決まっている。そう高を括って鼻で嗤っていたのも束の間 鞘が叩き付けられ鈍い音が辺りに響いたと同時に結晶には徐々にヒビが入り始め、そして一部分が砕け散った。
『なっ…?!!』
「よっし!!コレで解決出来たッスね!」
「おぉ…ナイスごり押し…;」
「いやー本当。豪快な所はお母さんによく似てるな~……」
一度破壊できると解ったコクレイは勢い衰えぬままに全力フルスイングで次々に結晶を破壊していく
『幾ら何でも無茶苦茶過ぎでしょうっ?!バケモノですか貴女はっ!』
「失礼っすね!これでも乙女ッスよ!!」
(青薔薇姫もとんでもないのを飼っているなんて…)
コクレイの無茶苦茶な攻略方法に内心で酷く動揺しながら自分の周りに壁を召喚し防御を固めつつ結晶で攻撃をするが、彼女には一切効いていないのか次々と破壊し続け、形が大きい結晶は幾つか拾ってイザヨイへ投げ返す
「どうしたんっすか!こんなんで終わりッスか?!」
『貴女の様な本能だけで行動する方とは相性が悪いだけですよっ…』
投げつけられてくる結晶をかわしながら反撃のスキを伺っていたが、激しく動いた事で首の出血量が増え一瞬眩暈が起こり片膝を付く
「まずいな…」
「せやな。この焼きそば焦げとるで…」
「いや、違う;イザヨイがそろそろヤバいかもしれないと言っただけだ」
棄権させるべきだろうか?と椅子から立ち上がった時。ついに最後の壁を突破したコクレイが剣を振り上げた時だった
『待っていましたよ…貴女が来るのを…っ』
やや息を乱しながらも口元は笑み、そして寸前の所で彼女の腕に触れると、触れられた腕が急激に鉛の様に重くなり力が急速に抜ける。