― An EvilPurify ― 咲いて散るは薔薇の舞
このまま落とされて終わるのだけは避けたい。そんな思考が過り、大きく突きが出た瞬間にシルドラは左手で氷の盾を作ってそれを弾き返し、そして彼の胴体へ右手で溜めていた突風を放った。
「ぐっ…!!」
突然放たれた突風の衝撃によってそのまま大きく吹っ飛ばされたが、リングの中央付近で地面に槍の石突部分を突き立て地面に片膝を付いてそれを耐え抜いた。
「うっそ!根性ありすぎでしょ…;」
予定ではあのまま突風で場外まで吹っ飛ばすつもりではあったが、予想を超えた行動に思わず本音が漏れる。 風が止んだ事により、槍を構え直して再び怒涛の追撃が開始されたのでシルドラは手に持った剣鞭で応戦し、槍の先端を剣で受け流し、隙を見ては鞭の様にしならせての攻撃を試みるが柄によって弾かれる。
しばしその攻防が続いていたが、不意にヴァラファールが槍での攻撃をピタリと止めた。 その行動を不思議には感じていたがチャンスと感じたシルドラは先程よりも大振りに剣をしならせ鞭のようにして叩き付けようとしたが、それこそが彼の狙いだった。 身体へ当たるギリギリの所で槍を使って防ぐと共に巻き付ける事で自身の装備ごと彼女の武器を使用不能にした
「何から何まで色々防いでくれるじゃない…っ」
「ジュウザ様へ捧げる勝利の為ですので手段は選べません」
「流石。とでも言っておくわ その忠誠心 …それなら私だって手段は選ばないわよ…本当はまだ使いたくなったけど」
一度そこで言葉を切ると眼を閉じたまま大きく息を吸い、一旦止めて両手を胸の前で軽く構え、息を吐きながら大きく目を見開くと茶色の瞳のは血の様に真っ赤に染まり、白い結膜部分は闇の様に漆黒に染まった。 同時に肌は少し青白くなり、眼の下や首筋に鱗の様な模様が浮かび上がった。その姿に驚き慄く者もいたが、イベント。という事もあり、恐怖ではなく興奮となって観客たちは盛大に声を上げたが、場外に避難していた作者はシルドラへ注意を促す
「おーいシルドラ!幾ら何でも一般人にそれは使い過ぎ!アカン!そしてリングもこれ以上壊すなよ!?」
「うるっさいわね!その辺は加減するわよ」
ここまで来たら止める気はない。と言わんばかりに言い返す姿を、Blue Roseの控室のモニター越しにジークは眺めていた。
「あーあ…状況のお陰で上手く誤魔化せたけどこんなイベント位で本気出さなくてもいいのにね~」
本人が一番気にしてる事だったのに」
「あの様なシルドラ様…初めて見ます…」
「急に変わったッスよね…眼とか肌とか…なんでッスか?」
「ん?んー…それがアイツの若さの秘密。ってかな? さ、決勝戦は虹だからよく見て思い出しておくんだよ~」
「∑早いッス!もしかしたら白かもしれないッスよ?!」
「いや、それは無いね。こっちの姿になったシルドラが相手となったら……間違いなく負ける。」
完全に言い切る彼の言葉を不思議に思いつつ、クロアとコクレイは再びモニターを見上げ、ジークは二人から離れた場所にあったソファーへ腰掛けた。
「ぐっ…!!」
突然放たれた突風の衝撃によってそのまま大きく吹っ飛ばされたが、リングの中央付近で地面に槍の石突部分を突き立て地面に片膝を付いてそれを耐え抜いた。
「うっそ!根性ありすぎでしょ…;」
予定ではあのまま突風で場外まで吹っ飛ばすつもりではあったが、予想を超えた行動に思わず本音が漏れる。 風が止んだ事により、槍を構え直して再び怒涛の追撃が開始されたのでシルドラは手に持った剣鞭で応戦し、槍の先端を剣で受け流し、隙を見ては鞭の様にしならせての攻撃を試みるが柄によって弾かれる。
しばしその攻防が続いていたが、不意にヴァラファールが槍での攻撃をピタリと止めた。 その行動を不思議には感じていたがチャンスと感じたシルドラは先程よりも大振りに剣をしならせ鞭のようにして叩き付けようとしたが、それこそが彼の狙いだった。 身体へ当たるギリギリの所で槍を使って防ぐと共に巻き付ける事で自身の装備ごと彼女の武器を使用不能にした
「何から何まで色々防いでくれるじゃない…っ」
「ジュウザ様へ捧げる勝利の為ですので手段は選べません」
「流石。とでも言っておくわ その忠誠心 …それなら私だって手段は選ばないわよ…本当はまだ使いたくなったけど」
一度そこで言葉を切ると眼を閉じたまま大きく息を吸い、一旦止めて両手を胸の前で軽く構え、息を吐きながら大きく目を見開くと茶色の瞳のは血の様に真っ赤に染まり、白い結膜部分は闇の様に漆黒に染まった。 同時に肌は少し青白くなり、眼の下や首筋に鱗の様な模様が浮かび上がった。その姿に驚き慄く者もいたが、イベント。という事もあり、恐怖ではなく興奮となって観客たちは盛大に声を上げたが、場外に避難していた作者はシルドラへ注意を促す
「おーいシルドラ!幾ら何でも一般人にそれは使い過ぎ!アカン!そしてリングもこれ以上壊すなよ!?」
「うるっさいわね!その辺は加減するわよ」
ここまで来たら止める気はない。と言わんばかりに言い返す姿を、Blue Roseの控室のモニター越しにジークは眺めていた。
「あーあ…状況のお陰で上手く誤魔化せたけどこんなイベント位で本気出さなくてもいいのにね~」
本人が一番気にしてる事だったのに」
「あの様なシルドラ様…初めて見ます…」
「急に変わったッスよね…眼とか肌とか…なんでッスか?」
「ん?んー…それがアイツの若さの秘密。ってかな? さ、決勝戦は虹だからよく見て思い出しておくんだよ~」
「∑早いッス!もしかしたら白かもしれないッスよ?!」
「いや、それは無いね。こっちの姿になったシルドラが相手となったら……間違いなく負ける。」
完全に言い切る彼の言葉を不思議に思いつつ、クロアとコクレイは再びモニターを見上げ、ジークは二人から離れた場所にあったソファーへ腰掛けた。