― An EvilPurify ― 咲いて散るは薔薇の舞
ドレスの裾を軽く持ち上げ、急ぎ足で階段を駆け上がって対戦相手であるアキの元へと到着した
「ここに来て養成学校先輩後輩の夢の対決!私的にはどっちも応援してるよ~悔い残したらアカンよ?解った?!
えー…まずはGreen Rose!大事なトウカはお兄ちゃんが必ず守る!!鉄壁のブラコン隊長!アキ=アルバトロ!そしてBlue Rose!私の完璧の仮面を剥がして王子様!移ろう恋情は誰のモノ?!難攻不落の青薔薇姫!クロア=デルタ!」
「よーっし!お兄ちゃんとしてトウカに良いところ見せなきゃな!んでもって、クロアがどの程度腕上げたかも気になるし」
「卒業してから私だって努力していたんです…!絶対に負けませんよ」
「それじゃあ…始め!」
試合の開始宣言と共にアキが袖の中に仕込んでいた鎖を一直線に放ち、彼女の腕へ巻きつけようとするが、構えた手掌で弾いて鎖の軌道を弾き、袖の中にある装具からナイフを数本取り出して代わりに放つ
「うわっ!」
弾かれて地面に落ちたままの鎖はそのままにして、飛んできたナイフからすぐに横へ転がるようにして回避を行い、起き上がる寸前に袖の中に仕込んだナイフを発射した
「あっ!?」
回避したアキが反撃に来るとは思っていなかった為。一瞬判断が遅れ、身体を逸らして回避をしたものの頬が僅かに斬れたらしく軽く血が流れた
「!わ、悪いクロア。大丈夫だったか?」
試合といえ、後輩に怪我をさせてしまった事に困惑した様子で慌てて謝罪したが、俯いたまま無言のクロアは首を横に振ってから何事も無かったように袖で頬を拭うとパッと顔を上げて微笑んで見せた
「こんな位大丈夫です!さっきのが避けれなかったのは私のせいですし…私の事は気にせず全力出来てください!」
明るく返してみせたクロアにホッとしたアキは安堵の溜め息を吐いてから、別のナイフを構えてクロアへと斬りかかる
(今このタイミングなら…っ!!)
彼の持つナイフが腕へ当たる。その寸前で彼女は身を翻しつつドレスを持ち上げながら一気に足技を放ち、アキの手の甲を蹴り上げて持っていたナイフを弾き飛ばした。
「∑蹴りっ?!」
「はっ!!」
自分が知っている武術以外に的確な足技を行ったクロアに驚いていると、その隙に胸部へと掌手が放たれ、アキは咳き込みながらその場に膝を付いた
「!げほっ!ってて…す、っげなクロア。その的確な足技、まるで戦闘中のリオンみたいだ」
「ふふふっ。勿論ですよ レト先輩には勉強を見て貰っていた時についでにきっかけだけ教えて貰ったんです」
「あ、アイツ…クロアになんて技を教えてるんだ……っ!!」
得意気に話すクロアに対し驚きが隠せないアキは膝を付いたまま口をポカンと開けていた
クロアの言葉をRainbow Roseの控室にある中継テレビ越しに見ていたシルドラとイザヨイは何かしら言いたげにリオンへ視線を向ける
「数回しか見せていないのに…流石だな…」
『関心している場合ですか?…一体なんで教えたんですか』
「そうよ!暗器ですら初耳なのにあんな物騒な足技まで…チノも足癖悪いけどデルタちゃんまでああなったらどうするのよ!」
『そんな青薔薇姫見たくないですよ…』
「そんなに心配する必要はないだろう」
ブーイングする二人に対しやや煩わしそうにしながら一言だけそう告げると、座っていたソファーの上で横になって休み始めてしまった。
「ここに来て養成学校先輩後輩の夢の対決!私的にはどっちも応援してるよ~悔い残したらアカンよ?解った?!
えー…まずはGreen Rose!大事なトウカはお兄ちゃんが必ず守る!!鉄壁のブラコン隊長!アキ=アルバトロ!そしてBlue Rose!私の完璧の仮面を剥がして王子様!移ろう恋情は誰のモノ?!難攻不落の青薔薇姫!クロア=デルタ!」
「よーっし!お兄ちゃんとしてトウカに良いところ見せなきゃな!んでもって、クロアがどの程度腕上げたかも気になるし」
「卒業してから私だって努力していたんです…!絶対に負けませんよ」
「それじゃあ…始め!」
試合の開始宣言と共にアキが袖の中に仕込んでいた鎖を一直線に放ち、彼女の腕へ巻きつけようとするが、構えた手掌で弾いて鎖の軌道を弾き、袖の中にある装具からナイフを数本取り出して代わりに放つ
「うわっ!」
弾かれて地面に落ちたままの鎖はそのままにして、飛んできたナイフからすぐに横へ転がるようにして回避を行い、起き上がる寸前に袖の中に仕込んだナイフを発射した
「あっ!?」
回避したアキが反撃に来るとは思っていなかった為。一瞬判断が遅れ、身体を逸らして回避をしたものの頬が僅かに斬れたらしく軽く血が流れた
「!わ、悪いクロア。大丈夫だったか?」
試合といえ、後輩に怪我をさせてしまった事に困惑した様子で慌てて謝罪したが、俯いたまま無言のクロアは首を横に振ってから何事も無かったように袖で頬を拭うとパッと顔を上げて微笑んで見せた
「こんな位大丈夫です!さっきのが避けれなかったのは私のせいですし…私の事は気にせず全力出来てください!」
明るく返してみせたクロアにホッとしたアキは安堵の溜め息を吐いてから、別のナイフを構えてクロアへと斬りかかる
(今このタイミングなら…っ!!)
彼の持つナイフが腕へ当たる。その寸前で彼女は身を翻しつつドレスを持ち上げながら一気に足技を放ち、アキの手の甲を蹴り上げて持っていたナイフを弾き飛ばした。
「∑蹴りっ?!」
「はっ!!」
自分が知っている武術以外に的確な足技を行ったクロアに驚いていると、その隙に胸部へと掌手が放たれ、アキは咳き込みながらその場に膝を付いた
「!げほっ!ってて…す、っげなクロア。その的確な足技、まるで戦闘中のリオンみたいだ」
「ふふふっ。勿論ですよ レト先輩には勉強を見て貰っていた時についでにきっかけだけ教えて貰ったんです」
「あ、アイツ…クロアになんて技を教えてるんだ……っ!!」
得意気に話すクロアに対し驚きが隠せないアキは膝を付いたまま口をポカンと開けていた
クロアの言葉をRainbow Roseの控室にある中継テレビ越しに見ていたシルドラとイザヨイは何かしら言いたげにリオンへ視線を向ける
「数回しか見せていないのに…流石だな…」
『関心している場合ですか?…一体なんで教えたんですか』
「そうよ!暗器ですら初耳なのにあんな物騒な足技まで…チノも足癖悪いけどデルタちゃんまでああなったらどうするのよ!」
『そんな青薔薇姫見たくないですよ…』
「そんなに心配する必要はないだろう」
ブーイングする二人に対しやや煩わしそうにしながら一言だけそう告げると、座っていたソファーの上で横になって休み始めてしまった。