― An EvilPurify ― 咲いて散るは薔薇の舞
(確かに遠慮はできないわね…っ!!)
ジュウザが取り出した紙切れに書かれた金額を知ったカインは銃を一旦しまってから、一気に駆け、慌てるグレアめがけて首に巻いていたマフラーを顔に投げつけて視界を塞ぎ、その勢いのままにがら空きとなった胴へと突き上げる様にして拳による一撃が入り、そのまま顔にぶつかったままだったマフラーの両端を掴んで首に引っ掛けて地面へと背中から一気に引き倒し、そして馬乗りになる様な形で右腕を軽く踏みつけつつ銃を額へ押し当て、降参を言わせようとした時だった。 しばらく待っても全くの反応が返ってこない事を不思議に感じたカインが、そっとマスケラを取ってから意識確認を行った後。その辺で寝転がっていた作者へ勝利宣言するよう伝えた
「え?なに?もう終わっちゃったの?まだ出店巡りしてない…」
「仮にも審判なんだからちゃんと進行を守りなさいよ」
先程までグレアへ構えていた銃の照準を向けられてしまったので、即座に両手を上げて降参のポーズを取りつつ、カインの勝利宣言を行った
「勝者は!イケメンとお金は私のもの!家庭のお財布は私が握る。戦う守銭奴!カイン=メリアル!!いやーおめでとぅ~ おーいフール!久しぶりの出番だから頼むよー ほれ!次!準備せぬか!」
手をパチパチと叩きながら次の試合に向けての準備を行う作者を眺めつつ、ジュウザは次に誰が来るのかと二人の動きを観察し模索していた
「ここまでは予想通りだけど…さてお次は…赤の駄犬が来るかそれとも主人が来るか…」
「どちらの方が相手であれジュウザ様の為ならば」
「あれが今のRed Roseの長…………ん?アイツ確か私の副業の方でよく来ていたような…」
「あら?セドとはお知り合いなの?」
「…一応は客情報なのでここでは控えさせて頂こう」
見間違える方が難しいほどの真っ赤な装いのセドの姿に、眉間に皺を寄せながら険しい表情で小首を傾げていると、先にリング上へ上ったセドに作者が持っていたマイクが奪われた
「ちょ、返せよー!ワイのやぞ!」
「うっせぇ!おいジュウザ!!こうなったら俺とフォルカスのタッグで挑ませて貰うぞ!いいな?!異論なんて聞いてやらねぇからな!!」
「提案した方が異論聞かないとか滅茶苦茶じゃないですかーwww」
唐突な提案に少し驚いたように眼を開いていたが、軽いため息の後。セドの提案を了承してくれた
「やれやれ…あんなのが主だと下は大変だろうな」
「毎回あの様な光景ですよ」
「……」
毎回と聞いてヴァレンチノの目元が一瞬暗くなったが、気を取り直して二人もリング上へと上った
「さーて!まずWhite Roseから!!「昼は武器商!夜は酒場のマスター!魔物と酔っ払いには容赦しない絶対零度の女主人 ヴァレンチノ=レト!主人の手足となりて逆らうものは全て狩り尽くす!純白の猟犬 ヴァラファール=オルロジェ!
「…絶対零度…そんなに冷たい覚えはないんだがな…」
「ジュウザ様の為ですし…」
「そしてお次は~!Red Rose!犯罪者は一人残らず斬りまくる!鮮血の処刑人!!セド=サースリスト!暴君主のお掃除はお任せあれ!深紅のストッパー フォルカス=セーク!」
作者がリングネームを発表し終えると同時に会場からは期待の歓声が沸き上がる
「うっわ大当たりじゃないですかwww」
「う、うっせぇぞ!俺は緑みたいに暴君じゃねぇ!!」
「え?じゃあ辻斬り王?」
「んだとテメェ!!」
「はいはい、そう吠えるなって」
イライラしながら隣で低く唸るセドの頭に手を乗せて制しながら、腰に下げていた愛用の大鎌を組み立てた。
ジュウザが取り出した紙切れに書かれた金額を知ったカインは銃を一旦しまってから、一気に駆け、慌てるグレアめがけて首に巻いていたマフラーを顔に投げつけて視界を塞ぎ、その勢いのままにがら空きとなった胴へと突き上げる様にして拳による一撃が入り、そのまま顔にぶつかったままだったマフラーの両端を掴んで首に引っ掛けて地面へと背中から一気に引き倒し、そして馬乗りになる様な形で右腕を軽く踏みつけつつ銃を額へ押し当て、降参を言わせようとした時だった。 しばらく待っても全くの反応が返ってこない事を不思議に感じたカインが、そっとマスケラを取ってから意識確認を行った後。その辺で寝転がっていた作者へ勝利宣言するよう伝えた
「え?なに?もう終わっちゃったの?まだ出店巡りしてない…」
「仮にも審判なんだからちゃんと進行を守りなさいよ」
先程までグレアへ構えていた銃の照準を向けられてしまったので、即座に両手を上げて降参のポーズを取りつつ、カインの勝利宣言を行った
「勝者は!イケメンとお金は私のもの!家庭のお財布は私が握る。戦う守銭奴!カイン=メリアル!!いやーおめでとぅ~ おーいフール!久しぶりの出番だから頼むよー ほれ!次!準備せぬか!」
手をパチパチと叩きながら次の試合に向けての準備を行う作者を眺めつつ、ジュウザは次に誰が来るのかと二人の動きを観察し模索していた
「ここまでは予想通りだけど…さてお次は…赤の駄犬が来るかそれとも主人が来るか…」
「どちらの方が相手であれジュウザ様の為ならば」
「あれが今のRed Roseの長…………ん?アイツ確か私の副業の方でよく来ていたような…」
「あら?セドとはお知り合いなの?」
「…一応は客情報なのでここでは控えさせて頂こう」
見間違える方が難しいほどの真っ赤な装いのセドの姿に、眉間に皺を寄せながら険しい表情で小首を傾げていると、先にリング上へ上ったセドに作者が持っていたマイクが奪われた
「ちょ、返せよー!ワイのやぞ!」
「うっせぇ!おいジュウザ!!こうなったら俺とフォルカスのタッグで挑ませて貰うぞ!いいな?!異論なんて聞いてやらねぇからな!!」
「提案した方が異論聞かないとか滅茶苦茶じゃないですかーwww」
唐突な提案に少し驚いたように眼を開いていたが、軽いため息の後。セドの提案を了承してくれた
「やれやれ…あんなのが主だと下は大変だろうな」
「毎回あの様な光景ですよ」
「……」
毎回と聞いてヴァレンチノの目元が一瞬暗くなったが、気を取り直して二人もリング上へと上った
「さーて!まずWhite Roseから!!「昼は武器商!夜は酒場のマスター!魔物と酔っ払いには容赦しない絶対零度の女主人 ヴァレンチノ=レト!主人の手足となりて逆らうものは全て狩り尽くす!純白の猟犬 ヴァラファール=オルロジェ!
「…絶対零度…そんなに冷たい覚えはないんだがな…」
「ジュウザ様の為ですし…」
「そしてお次は~!Red Rose!犯罪者は一人残らず斬りまくる!鮮血の処刑人!!セド=サースリスト!暴君主のお掃除はお任せあれ!深紅のストッパー フォルカス=セーク!」
作者がリングネームを発表し終えると同時に会場からは期待の歓声が沸き上がる
「うっわ大当たりじゃないですかwww」
「う、うっせぇぞ!俺は緑みたいに暴君じゃねぇ!!」
「え?じゃあ辻斬り王?」
「んだとテメェ!!」
「はいはい、そう吠えるなって」
イライラしながら隣で低く唸るセドの頭に手を乗せて制しながら、腰に下げていた愛用の大鎌を組み立てた。