― An EvilPurify ― 咲いて散るは薔薇の舞
吹雪が止まった事で、まだ状況を知らないベヴェルクトは安心からか大きなくしゃみを一度行い、腕や髪に付いた雪を払った
「あれ?吹雪が止まった……うぅ…寒かったぁ…∑ってひ、ヒガン支部長?!」
ようやく目の前で起こっているヒガンの危機に気が付き上擦った声で悲鳴を上げた
「さーて…大好きな支部長君に怪我されたくないでしょ~?」
「テメェっ!いい加減に放しやがれっ!!おいルクト!!俺様の事はいいから後ろにいる奴を(そーれ)
動揺して完全に行動不能となってしまっていたベヴェルクトへ命令している途中でローゼが召喚した赤紫色の腕で彼を後ろから一気に突き飛ばした。
「うわわわぁああ?!!」
不意に勢いよく突き飛ばされた事でバランスを崩したベヴェルクトはよろけたまま先程ガイアが凍らせていた場所に足を置いてしまい、そのまま足を滑らせて尻餅を付くようにしてリングから落下してしまった。
それを確認したシルドラは持っていた槍を投げ捨ててヒガンも彼と同様に突き飛ばしてリングから落下させた。
「…はい、私たちのかーち グレア」
『あ、はい!』
あまりにも呆気無い戦いに茫然としていた審判のグレアに勝利宣言をするように声を掛ける
『だ、第一試合はRainbow Roseの勝利となりました!!』
彼の宣言により今まで静まり返っていた観客達も一斉に拍手や歓声を上げた
「チッ、くそっ…」
悔しそうに舌打ちをしながら立ち上がり、手で適当にコートやズボンを払っていると半泣き状態になったベヴェルクトが彼の元へ駆け寄った
「ヒガン支部長ぅぅ…ごめんなさいっ……俺。ヒガン支部長がっ!うわぁぁぁん!!」
「うるせぇぞ!!いちいちそんな事ぐらいで泣くんじゃねぇ!ったく…ほら、行くぞ。」
泣きじゃくるベヴェルクトの頭へ軽くポンッと手を乗せてから歩き出し、控室の方へと戻って行った。
リング上から降りて来た二人に向け、イザヨイは口角をニヤリと上げながら拍手を送った
『お疲れ様でした お二方』
「随分と嫌味ったらしい労いの拍手ねー」
『おや?折角労って差し上げましたのに…お気に召しませんでしたか?』
「不必要だ。それより、自分たちも控室に戻るぞ」
(私お腹空いたーごはんーお菓子ー)
『やれやれですねぇ…』
湧き上がる歓声の中。三人も控室へと戻って行き、司会進行としてリング上にいたグレアは手元にある資料を読み上げた
『第二試合はWhite RoseとRed Roseとなっております。両者ともご準備ください』
グレアの宣言により、少ししてから各々の場所からWhite Rose支部長。ジュウザ=オールランイーターとRed Rose支部長。セド=サースリストが姿を現した
彼らの登場により場内も再び歓声が沸いた
「うっふふふ。随分な盛り上がり様ね 流石はお爺様。お遊びと言えどここまで盛り上がれるなんて…」
「まさか引退した私が再びこのような場所に立つとはな…」
懐かしそうに眼を細めるヴァレンチノの後ろでは、気まずそうに俯き重い足取りで歩くカインの姿があった
「メリアルさん?どうかなさいましたか?」
居心地が悪そうにしているカインへ、最後尾を歩いていたヴァラファールが彼女へ声を掛ける
「∑へっ?!あ、えっとその…何かその……こんな私を選んで貰っちゃったけど役に立てるかなー…って…その…」
自信が無さそうに伏し目がちにそう返すと、それを聞いてジュウザはその場で足を止めてカインの方へと向き直った。
「メリアル。私は貴女に期待しているわ…だからこそ私のチームに入れ、貴女が望むものを半分与えた…自信を持ちなさいな 貴女は目の前にいる赤い奴らより遥かに勝ると…」
「う…はい、ガンバリマス……」
NOとは一切言わせない威圧によりカインは視線を逸らしつつ、コクコクと何度も頷いた。
「あれ?吹雪が止まった……うぅ…寒かったぁ…∑ってひ、ヒガン支部長?!」
ようやく目の前で起こっているヒガンの危機に気が付き上擦った声で悲鳴を上げた
「さーて…大好きな支部長君に怪我されたくないでしょ~?」
「テメェっ!いい加減に放しやがれっ!!おいルクト!!俺様の事はいいから後ろにいる奴を(そーれ)
動揺して完全に行動不能となってしまっていたベヴェルクトへ命令している途中でローゼが召喚した赤紫色の腕で彼を後ろから一気に突き飛ばした。
「うわわわぁああ?!!」
不意に勢いよく突き飛ばされた事でバランスを崩したベヴェルクトはよろけたまま先程ガイアが凍らせていた場所に足を置いてしまい、そのまま足を滑らせて尻餅を付くようにしてリングから落下してしまった。
それを確認したシルドラは持っていた槍を投げ捨ててヒガンも彼と同様に突き飛ばしてリングから落下させた。
「…はい、私たちのかーち グレア」
『あ、はい!』
あまりにも呆気無い戦いに茫然としていた審判のグレアに勝利宣言をするように声を掛ける
『だ、第一試合はRainbow Roseの勝利となりました!!』
彼の宣言により今まで静まり返っていた観客達も一斉に拍手や歓声を上げた
「チッ、くそっ…」
悔しそうに舌打ちをしながら立ち上がり、手で適当にコートやズボンを払っていると半泣き状態になったベヴェルクトが彼の元へ駆け寄った
「ヒガン支部長ぅぅ…ごめんなさいっ……俺。ヒガン支部長がっ!うわぁぁぁん!!」
「うるせぇぞ!!いちいちそんな事ぐらいで泣くんじゃねぇ!ったく…ほら、行くぞ。」
泣きじゃくるベヴェルクトの頭へ軽くポンッと手を乗せてから歩き出し、控室の方へと戻って行った。
リング上から降りて来た二人に向け、イザヨイは口角をニヤリと上げながら拍手を送った
『お疲れ様でした お二方』
「随分と嫌味ったらしい労いの拍手ねー」
『おや?折角労って差し上げましたのに…お気に召しませんでしたか?』
「不必要だ。それより、自分たちも控室に戻るぞ」
(私お腹空いたーごはんーお菓子ー)
『やれやれですねぇ…』
湧き上がる歓声の中。三人も控室へと戻って行き、司会進行としてリング上にいたグレアは手元にある資料を読み上げた
『第二試合はWhite RoseとRed Roseとなっております。両者ともご準備ください』
グレアの宣言により、少ししてから各々の場所からWhite Rose支部長。ジュウザ=オールランイーターとRed Rose支部長。セド=サースリストが姿を現した
彼らの登場により場内も再び歓声が沸いた
「うっふふふ。随分な盛り上がり様ね 流石はお爺様。お遊びと言えどここまで盛り上がれるなんて…」
「まさか引退した私が再びこのような場所に立つとはな…」
懐かしそうに眼を細めるヴァレンチノの後ろでは、気まずそうに俯き重い足取りで歩くカインの姿があった
「メリアルさん?どうかなさいましたか?」
居心地が悪そうにしているカインへ、最後尾を歩いていたヴァラファールが彼女へ声を掛ける
「∑へっ?!あ、えっとその…何かその……こんな私を選んで貰っちゃったけど役に立てるかなー…って…その…」
自信が無さそうに伏し目がちにそう返すと、それを聞いてジュウザはその場で足を止めてカインの方へと向き直った。
「メリアル。私は貴女に期待しているわ…だからこそ私のチームに入れ、貴女が望むものを半分与えた…自信を持ちなさいな 貴女は目の前にいる赤い奴らより遥かに勝ると…」
「う…はい、ガンバリマス……」
NOとは一切言わせない威圧によりカインは視線を逸らしつつ、コクコクと何度も頷いた。