夢より現れしは紅き退魔の剣
今なら反撃出来る。そう察した御幻は即座に左の装備爪で彼女の首筋を狙って一気に腕を伸ばしたが、寸前の所で身を屈めるようにしてかわされ、その隙に地面に刺さったままだった大鎌を抜いて刃を反対にして振り上げると、彼女の装備爪部分に当たり、金属通しがぶつかる甲高い音と共に装備爪の一部分が破壊された。
「くっ…この…!!」
破壊されたと言え、まだ二つは残っている!そう考えながらもう一度急所を狙おうとした時。彼女の隣で螺旋状の炎をが通り過ぎて行った
「ちょっとは刀を使えるようになった俺からの一撃!くらえ!!」
ようやく召喚が成功した巨大な螺旋状の炎に彼は得意気に鼻を鳴らしていた。
予想していなかった炎技に驚いて動けずにいたレルクの背をセフィリアが押して回避させ、自分は無数のコウモリに姿を変えて避けはしたが、数匹ほどが回避に間に合わず羽や胴に火傷を負った。 少し離れた場所へコウモリ達が集まって地面に膝を付いたセフィリアの姿へと変わったが、やや息を切らせた彼女には肩や足に火傷の跡があった
『セフィっ!!』
彼らをそっちのけでセフィリアの元へ駆け寄るが、大丈夫。と手でだけで返事を行って立ち上がった。
こちらの注意が反れている今がチャンスと思い、エクは更に刀を使って数個の火の玉を召喚しそれを二人に向けて何回も投げるが、辛うじて残っていた血の効力を使ってセフィリアが壁を作り、防ぎきれなかった分は足にもう一度鎌のような物を装備したレルクによってかき消された
「ああもう!こっちだって召喚するの大変なんだから一回ぐらい当たれよっ!!」
『うっさい!私のセフィに火傷負わせておいて言うんじゃないわよっ!!』
最もらしい意見をお互いに言い合った時だった。―ドクンッ―と心臓が跳ね上がる様な感覚が突然訪れ、急激に身体が重くなって地面に膝を付いて咳き込み始めた
「げっほごほっ!!なん、で…だ??こんな急に…っ」
「この症状…サンちゃんも確かあの時……!」
息を切らせながら激しく咳き込むエクの背中を擦りながらしばらく様子を窺っていると、見覚えのあった状況に御幻はハッとなった
「まさかエク…この刀が影響しているとかそう言うのじゃ…無いわよね?サンちゃんもあの時目が赤くなって…それで咳き込んだりしてたけど」
「分かんねぇ…けど、今まだ使える間に、ちょっとでも使っておかねぇとっ!!」
御幻の制止を振り切って立ち上がってもう一度螺旋状の炎を召喚しようとしたが、刀は反応を見せはするものの炎が召喚される事はなく、徐々にエクの表情にも焦りの色が見え始める
「…んで…何で反応しないんだよっ!!」
『うっふふふふ♪またあの炎が来るのか警戒したけど…またガラクタに逆戻りしちゃったのねぇ~残念♡』
警戒していた分。それが発動しなかった事で安心したレルクは、セフィリアの代わりに一直線にに突進し、ガードすらままならないエクの腹部めがけて強烈な蹴りを入れて壁に叩き付け、反撃しようとする御幻の胸部を小太刀の柄頭で突き、怯んだ隙に刺青のある左肩部分へ小太刀を突き刺した。
「ぁぁあああっ!!!」
悲鳴にも似た彼女の絶叫が礼拝堂に響き渡り、その声にレルクは口元を歪めて笑った。
「くっ…この…!!」
破壊されたと言え、まだ二つは残っている!そう考えながらもう一度急所を狙おうとした時。彼女の隣で螺旋状の炎をが通り過ぎて行った
「ちょっとは刀を使えるようになった俺からの一撃!くらえ!!」
ようやく召喚が成功した巨大な螺旋状の炎に彼は得意気に鼻を鳴らしていた。
予想していなかった炎技に驚いて動けずにいたレルクの背をセフィリアが押して回避させ、自分は無数のコウモリに姿を変えて避けはしたが、数匹ほどが回避に間に合わず羽や胴に火傷を負った。 少し離れた場所へコウモリ達が集まって地面に膝を付いたセフィリアの姿へと変わったが、やや息を切らせた彼女には肩や足に火傷の跡があった
『セフィっ!!』
彼らをそっちのけでセフィリアの元へ駆け寄るが、大丈夫。と手でだけで返事を行って立ち上がった。
こちらの注意が反れている今がチャンスと思い、エクは更に刀を使って数個の火の玉を召喚しそれを二人に向けて何回も投げるが、辛うじて残っていた血の効力を使ってセフィリアが壁を作り、防ぎきれなかった分は足にもう一度鎌のような物を装備したレルクによってかき消された
「ああもう!こっちだって召喚するの大変なんだから一回ぐらい当たれよっ!!」
『うっさい!私のセフィに火傷負わせておいて言うんじゃないわよっ!!』
最もらしい意見をお互いに言い合った時だった。―ドクンッ―と心臓が跳ね上がる様な感覚が突然訪れ、急激に身体が重くなって地面に膝を付いて咳き込み始めた
「げっほごほっ!!なん、で…だ??こんな急に…っ」
「この症状…サンちゃんも確かあの時……!」
息を切らせながら激しく咳き込むエクの背中を擦りながらしばらく様子を窺っていると、見覚えのあった状況に御幻はハッとなった
「まさかエク…この刀が影響しているとかそう言うのじゃ…無いわよね?サンちゃんもあの時目が赤くなって…それで咳き込んだりしてたけど」
「分かんねぇ…けど、今まだ使える間に、ちょっとでも使っておかねぇとっ!!」
御幻の制止を振り切って立ち上がってもう一度螺旋状の炎を召喚しようとしたが、刀は反応を見せはするものの炎が召喚される事はなく、徐々にエクの表情にも焦りの色が見え始める
「…んで…何で反応しないんだよっ!!」
『うっふふふふ♪またあの炎が来るのか警戒したけど…またガラクタに逆戻りしちゃったのねぇ~残念♡』
警戒していた分。それが発動しなかった事で安心したレルクは、セフィリアの代わりに一直線にに突進し、ガードすらままならないエクの腹部めがけて強烈な蹴りを入れて壁に叩き付け、反撃しようとする御幻の胸部を小太刀の柄頭で突き、怯んだ隙に刺青のある左肩部分へ小太刀を突き刺した。
「ぁぁあああっ!!!」
悲鳴にも似た彼女の絶叫が礼拝堂に響き渡り、その声にレルクは口元を歪めて笑った。