夢より現れしは紅き退魔の剣
注文していた飲み物が運ばれたと同時に、お菓子が一緒に届けられた。フローレン曰く本日限定でのサービスらしいが、レーンがお礼を言った時彼女の表情は照れたように赤くなっていた ぺこりと大きく一礼し、速足で裏方まで帰って行ってしまった彼女の様子に、御幻は楽しそうに笑った
(あのフローレンとかいう人…もしかしたらレーンさんの事が…ねぇ~。そういえばスイお姉ちゃんこう言うの好きだっけ~…ぎこちなさと初々しさが見てて楽しいとかで)
しみじみとそう思いつつチラッとだけレーンに視線を向けてみるが、彼的には気付いていないのかそんな素振りを一切見せない様子でエク達と会話をしていた
「このスコーン間にジャムが挟んである!おいしな~っ!!」
「ほらエク、口の周りが汚れてるぞ ちゃんと拭きなさい!まったく…」(何やかんやで拭いてくれる)
「んぐぐぐぐ」(拭いて貰い中)
「こうやって眺めてるとレーンって本当にお母さんっぽいよね~(笑)」
「はいはい、手の掛かる子たちの面倒ばかり見ててお母さんは毎日大変なんです」
(こうやって言い合えるなんて本当に仲良いのね~(笑))
茶化すように言ったシーラの言葉に対し、躊躇う様子もなくレーンが同じように返した途端。それまで特に会話に参加する事もなく御幻の隣でマイペースに過ごしていたサンが紅茶でむせてしまった
「Σひゃっ?!だ、大丈夫?サンちゃん…」
「げほっへ、へい…き…ごほっ……っレーン…不意打ちやめて…;」
「え?あ、ああ~あはは;ついつい…でもある意味本当の事だしなぁ…」
苦笑交じりにそう呟く彼の言葉に相槌を打つ代わりに数回頷いた。
貰ったお菓子を頂きつつ、他愛ない会話をして時間を過ごし、お会計をレーンに済ませて貰って外に出るともう日が陰り始めている頃だった
「あんまり気にもしてなかったけどもうこんな時間なんだね~」
「そろそろ帰らないと門が閉まるから急がないと…たぶんシェリル達も待ってるだろうし」
「確かにそうだな…悪いエク、今日は送ってやれないけど寄り道しないでちゃんと御幻さんをエスコートして帰るんだぞ?」
「えー…むしろ俺がして貰った方がいい気もするんだけど… まぁいいや、帰るね~明日ぐらいには遊びに行くよ」
店前で彼らと会話をしている様子を、少し離れた路地裏で新しい餌を手に入れたレルクが偶然見つけ、目を細めた
(レイミハ用の餌は手に入れる為にここまで来ていたおかげで…偶然良いもの見ちゃった…♡ 少年くんも厄介だけど…周りから崩しちゃうのもアリ…よねぇ? 多分コレでレイミハも本調子に戻れるだろうから、明日ご挨拶に行かせてもよさそうね…勿論少年くんの目の前で惨・劇…。ふふふっ♪楽しそう)
彼女達が本調子に戻ればあの三人なんてきっとこうなるだろう。と頭の中で思い浮かべ、絶望するエクの姿をイメージし嗤った。
(どうせ退魔の力なんて無いよわ~い人の子如きに勝てる訳無いわよ。 はぁ…そう考えたら楽しみ…♪さっさとコイツを連れて帰ってセフィに報告でもしなきゃ)
そうとなると早く帰ろう。と考えたレルクは、術によって足元に寝転がされていた青年の腕を適当に掴んで持ち上げ、腰に生えた羽を使って飛び上がり、日の陰りに応じて道を照らしていく街灯を見下ろしながら彼女は森奥の礼拝堂へと急いだ。
(あのフローレンとかいう人…もしかしたらレーンさんの事が…ねぇ~。そういえばスイお姉ちゃんこう言うの好きだっけ~…ぎこちなさと初々しさが見てて楽しいとかで)
しみじみとそう思いつつチラッとだけレーンに視線を向けてみるが、彼的には気付いていないのかそんな素振りを一切見せない様子でエク達と会話をしていた
「このスコーン間にジャムが挟んである!おいしな~っ!!」
「ほらエク、口の周りが汚れてるぞ ちゃんと拭きなさい!まったく…」(何やかんやで拭いてくれる)
「んぐぐぐぐ」(拭いて貰い中)
「こうやって眺めてるとレーンって本当にお母さんっぽいよね~(笑)」
「はいはい、手の掛かる子たちの面倒ばかり見ててお母さんは毎日大変なんです」
(こうやって言い合えるなんて本当に仲良いのね~(笑))
茶化すように言ったシーラの言葉に対し、躊躇う様子もなくレーンが同じように返した途端。それまで特に会話に参加する事もなく御幻の隣でマイペースに過ごしていたサンが紅茶でむせてしまった
「Σひゃっ?!だ、大丈夫?サンちゃん…」
「げほっへ、へい…き…ごほっ……っレーン…不意打ちやめて…;」
「え?あ、ああ~あはは;ついつい…でもある意味本当の事だしなぁ…」
苦笑交じりにそう呟く彼の言葉に相槌を打つ代わりに数回頷いた。
貰ったお菓子を頂きつつ、他愛ない会話をして時間を過ごし、お会計をレーンに済ませて貰って外に出るともう日が陰り始めている頃だった
「あんまり気にもしてなかったけどもうこんな時間なんだね~」
「そろそろ帰らないと門が閉まるから急がないと…たぶんシェリル達も待ってるだろうし」
「確かにそうだな…悪いエク、今日は送ってやれないけど寄り道しないでちゃんと御幻さんをエスコートして帰るんだぞ?」
「えー…むしろ俺がして貰った方がいい気もするんだけど… まぁいいや、帰るね~明日ぐらいには遊びに行くよ」
店前で彼らと会話をしている様子を、少し離れた路地裏で新しい餌を手に入れたレルクが偶然見つけ、目を細めた
(レイミハ用の餌は手に入れる為にここまで来ていたおかげで…偶然良いもの見ちゃった…♡ 少年くんも厄介だけど…周りから崩しちゃうのもアリ…よねぇ? 多分コレでレイミハも本調子に戻れるだろうから、明日ご挨拶に行かせてもよさそうね…勿論少年くんの目の前で惨・劇…。ふふふっ♪楽しそう)
彼女達が本調子に戻ればあの三人なんてきっとこうなるだろう。と頭の中で思い浮かべ、絶望するエクの姿をイメージし嗤った。
(どうせ退魔の力なんて無いよわ~い人の子如きに勝てる訳無いわよ。 はぁ…そう考えたら楽しみ…♪さっさとコイツを連れて帰ってセフィに報告でもしなきゃ)
そうとなると早く帰ろう。と考えたレルクは、術によって足元に寝転がされていた青年の腕を適当に掴んで持ち上げ、腰に生えた羽を使って飛び上がり、日の陰りに応じて道を照らしていく街灯を見下ろしながら彼女は森奥の礼拝堂へと急いだ。