夢より現れしは紅き退魔の剣
『だ~めよ。誰が返してあげるって言ったかしら?彼は大事な取引の材料…貴女達がおとなしーく私たちの頼みを聞いてくれたら、返してあげるから』
「頼み?そんなもの聞くわけないでしょ!寧ろ…この力で浄化して欲しいって頼みならいくらでも聞いてあげるわよ!!」
「!主っ!!待たぬか!」
一切話を聞くつもりは無い。と御幻は装備爪を構え、水晶の制止も聞かずに駆け出してしまい、麗姫達によって動かされる無数の荊を切り裂きながら途中でジャンプして上に飛び乗り、踏み台の様にして数段ほど上ってから視線でレルクを捉た。
このまま行ける!そう感じた彼女は装備爪を構えて飛び降り、貫こうとした寸前の時だった。レルクに装備爪が当たる寸前の所で彼女の攻撃は、横に四枚の刃が連なって付いている大鎌を振るったセフィリアによって弾かれたが、空中で受け身をとって着地したのも束の間。彼女の足元から無数の黒い荊が生え、足元に巻きついた。
「こ、このっ!邪魔よこの荊っ!!後もう少しだったのに!!」
『あっりがと~セフィ♡助かったわ~』
『私たちに争うつもりは一切無いわ。只話がしたいだけよ そこの少年くんに危害を加えて欲しくないのなら話をおとなしく聞いてくれるかしら?』
「誰がアンタたちみたいな奴らの話なんかっ!私たちの一族を皆殺しにした奴らに話す理由なんか無いわ!!」
あくまで冷静に話すセフィリアとは反対に、御幻の方は頭に血が上っているらしく声を荒げて叫ぶが、彼女は溜め息交じりに話した。
『はぁ…だから大人しく聞きなさい話が出来ないわ』
『今の貴女の状態じゃ難しそうだから~…まだお話の出来そうな犬さんに提案しま~す』
突然呼ばれて驚いたらしく一瞬水晶は目を大きくしたが、普段の無表情のまま数歩前に歩み寄った
「…話ならば聞くとしよう」
『流石あの傍若無人なお嬢様の忠実なワンちゃん♪そうねぇ…私達の提案って言うのはまず、アンタたちがさっさと上(聖仙界)に帰る事』
「各地に配備された者達と共に主らの討伐を中止しろ…と言う意味か」
『せいか~い♪お・つ・ぎ・は…そこの剣姫ちゃんが今ここで…少年くんとの契約を破棄する事』
少しだけ低くなった彼女の提案に三人の表情は固まり、一番最初に声を発したのはエクだった
「な…なに提案してくれてるんだよっ!!そんな事、出来る訳ねぇだろ?!俺の剣術努力だって無駄になっちまうし…」
『でもねぇ~ボク…なーにも知らないからこそそう言えるのよ』
「??」
『私達にとって退魔の力はいわば毒…触れるだけで身は焼かれ、一度刺さればその部分から石化が始まって。広がった傷は全身を駆け巡って煙の様に消えてしまう…そんな厄介な物を、野放しにしておくとでも思う?』
「そ、それはそのー……」
レルクから説明を受け思わずエクは口ごもってしまったが、彼女は更に言葉を続けた。
「頼み?そんなもの聞くわけないでしょ!寧ろ…この力で浄化して欲しいって頼みならいくらでも聞いてあげるわよ!!」
「!主っ!!待たぬか!」
一切話を聞くつもりは無い。と御幻は装備爪を構え、水晶の制止も聞かずに駆け出してしまい、麗姫達によって動かされる無数の荊を切り裂きながら途中でジャンプして上に飛び乗り、踏み台の様にして数段ほど上ってから視線でレルクを捉た。
このまま行ける!そう感じた彼女は装備爪を構えて飛び降り、貫こうとした寸前の時だった。レルクに装備爪が当たる寸前の所で彼女の攻撃は、横に四枚の刃が連なって付いている大鎌を振るったセフィリアによって弾かれたが、空中で受け身をとって着地したのも束の間。彼女の足元から無数の黒い荊が生え、足元に巻きついた。
「こ、このっ!邪魔よこの荊っ!!後もう少しだったのに!!」
『あっりがと~セフィ♡助かったわ~』
『私たちに争うつもりは一切無いわ。只話がしたいだけよ そこの少年くんに危害を加えて欲しくないのなら話をおとなしく聞いてくれるかしら?』
「誰がアンタたちみたいな奴らの話なんかっ!私たちの一族を皆殺しにした奴らに話す理由なんか無いわ!!」
あくまで冷静に話すセフィリアとは反対に、御幻の方は頭に血が上っているらしく声を荒げて叫ぶが、彼女は溜め息交じりに話した。
『はぁ…だから大人しく聞きなさい話が出来ないわ』
『今の貴女の状態じゃ難しそうだから~…まだお話の出来そうな犬さんに提案しま~す』
突然呼ばれて驚いたらしく一瞬水晶は目を大きくしたが、普段の無表情のまま数歩前に歩み寄った
「…話ならば聞くとしよう」
『流石あの傍若無人なお嬢様の忠実なワンちゃん♪そうねぇ…私達の提案って言うのはまず、アンタたちがさっさと上(聖仙界)に帰る事』
「各地に配備された者達と共に主らの討伐を中止しろ…と言う意味か」
『せいか~い♪お・つ・ぎ・は…そこの剣姫ちゃんが今ここで…少年くんとの契約を破棄する事』
少しだけ低くなった彼女の提案に三人の表情は固まり、一番最初に声を発したのはエクだった
「な…なに提案してくれてるんだよっ!!そんな事、出来る訳ねぇだろ?!俺の剣術努力だって無駄になっちまうし…」
『でもねぇ~ボク…なーにも知らないからこそそう言えるのよ』
「??」
『私達にとって退魔の力はいわば毒…触れるだけで身は焼かれ、一度刺さればその部分から石化が始まって。広がった傷は全身を駆け巡って煙の様に消えてしまう…そんな厄介な物を、野放しにしておくとでも思う?』
「そ、それはそのー……」
レルクから説明を受け思わずエクは口ごもってしまったが、彼女は更に言葉を続けた。