夢より現れしは紅き退魔の剣
エクの稽古が行われて約一週間が過ぎようとした頃。庭に見から見える桜は葉が生え始め、桜の時期がそろそろ終わり始めていることを実感させる。
そんな景色を自室の襖を大きく開けて、乱雑に敷いておいた布団の上に生傷と湿布が沢山貼られたエクが相変わらず疲れ切った様子で寝そべりながら眺めていた
「身体痛ぇ…動きたくねぇ……あー…桜ももう終わりか…花びらの掃除もしたくねぇ…」
ぐだぐだと愚痴を言いながら寝返りをしようとしても筋肉痛による疲労でそれも叶いそうになく、只布団の上で奇妙に動いているだけだった。
「アンタ…何してるのよ?」
夕食の洗い物を済ませた御幻が、エクの状態を見て雑巾を見るような視線を向けた
「Σ何だよその目はっ!!大体お前が行き当たりばったりな嘘なんかあの時吐いたからこうなったんだぞ!少しは反省しろ!」
「ロクに剣術も何も出来ないアンタが全面的に悪いからよバーカ! …でもレーンさん達言ってたわよ?結構素質がある。って」
「え?ホントに?結構体術でやられたり鞘でやられてるけど…」
「嘘言ってどうするのよ…でも前に比べて表情が凛々しくなったのだけは認めてあげるわ」
突然の御幻のデレに彼は全身が痛い事も忘れて、上体反らしの様に両腕を使ってガバっと起き上がり、ぽかんと口を開けて彼女を見つめた
「Σな、なによ…」
「いや…何ていうかさ…御幻がそんな風に言うのって珍しいな…って」
「~~っ//う、うっさい!そんな事でわざわざ驚かないでよっ!!」
「Σ痛たたた痛いっ!その服についてる爪でつつくなっ!それだけで痛いから!!」
的確に湿布の上から装備爪でつつく事を繰り返していると、玄関からノックする音が聞こえた。 こんな遅くに誰だろう…と思いつつ玄関に向かうと水晶の姿があった。
「え?!水晶?!!何でアンタがこんな時間にー…あっ…」
何で?!と疑問を口にしたがようやく理由を思い出したらしく慌てて口をつぐんだ。
「じゃれ合って楽しむのは勝手だが…剣姫。主が協力して欲しいと泣いてお願いするものだから…私がこうやって来てやったと言うのに」
「Σな…泣いては余計よ!誰もそんな事してないっ!!」
思わず声を張り上げて否定すると、楽しそうに肩を揺らして笑われたので、からかわれたのだと分かり御幻は顔を赤くしてキッと睨み付けながら部屋に入るよう言い、まずはエクの居る部屋へと通した。
そんな景色を自室の襖を大きく開けて、乱雑に敷いておいた布団の上に生傷と湿布が沢山貼られたエクが相変わらず疲れ切った様子で寝そべりながら眺めていた
「身体痛ぇ…動きたくねぇ……あー…桜ももう終わりか…花びらの掃除もしたくねぇ…」
ぐだぐだと愚痴を言いながら寝返りをしようとしても筋肉痛による疲労でそれも叶いそうになく、只布団の上で奇妙に動いているだけだった。
「アンタ…何してるのよ?」
夕食の洗い物を済ませた御幻が、エクの状態を見て雑巾を見るような視線を向けた
「Σ何だよその目はっ!!大体お前が行き当たりばったりな嘘なんかあの時吐いたからこうなったんだぞ!少しは反省しろ!」
「ロクに剣術も何も出来ないアンタが全面的に悪いからよバーカ! …でもレーンさん達言ってたわよ?結構素質がある。って」
「え?ホントに?結構体術でやられたり鞘でやられてるけど…」
「嘘言ってどうするのよ…でも前に比べて表情が凛々しくなったのだけは認めてあげるわ」
突然の御幻のデレに彼は全身が痛い事も忘れて、上体反らしの様に両腕を使ってガバっと起き上がり、ぽかんと口を開けて彼女を見つめた
「Σな、なによ…」
「いや…何ていうかさ…御幻がそんな風に言うのって珍しいな…って」
「~~っ//う、うっさい!そんな事でわざわざ驚かないでよっ!!」
「Σ痛たたた痛いっ!その服についてる爪でつつくなっ!それだけで痛いから!!」
的確に湿布の上から装備爪でつつく事を繰り返していると、玄関からノックする音が聞こえた。 こんな遅くに誰だろう…と思いつつ玄関に向かうと水晶の姿があった。
「え?!水晶?!!何でアンタがこんな時間にー…あっ…」
何で?!と疑問を口にしたがようやく理由を思い出したらしく慌てて口をつぐんだ。
「じゃれ合って楽しむのは勝手だが…剣姫。主が協力して欲しいと泣いてお願いするものだから…私がこうやって来てやったと言うのに」
「Σな…泣いては余計よ!誰もそんな事してないっ!!」
思わず声を張り上げて否定すると、楽しそうに肩を揺らして笑われたので、からかわれたのだと分かり御幻は顔を赤くしてキッと睨み付けながら部屋に入るよう言い、まずはエクの居る部屋へと通した。