夢より現れしは紅き退魔の剣
エクを引きずったままエントランスへ到達し、階段の段差の振動によってふらついているのも構わず大広間の扉を開くと、丁度よく三人が集まっていた。
他愛ない話をしている中。扉前に立っていた二人の姿を見つけたシーラが手を振って合図を送った。
「あ、エクに御幻ちゃん~遊びに来ていたんだね」
「み、御幻ちゃん…;」(記憶いじってるとか聞いたけどその呼びかた違和感あるなぁ…)
「どうした?何か忘れものか?」
「いやー…それがその…何て言うかさ」
レーンの問いかけに対し、言いたく無さそうに狼狽えていると即座に御幻が続けた。
「実はですねレーンさん!もう少し先にはなるんですが、昔エク君と住んでいた場所で剣術の大会があるんです♪その大会に、エク君を出場させてみたいと思いまして」
突然過ぎる御幻の言葉に、三人は一斉に顔を見合わせた。
「サボりで言うなら皆勤賞のエクに剣術を…?」
「休憩やおやつの時以外は全部見学ばかりしていたよね~」
「悪い事は言わないから…剣術の稽古させるぐらいなら僕らが参加した方が…」
ここまで驚かれるとは予想はしていなかった分。内心衝撃が大きかったが、剣術大会はその地域出身の者以外は参加できない。と嘘を吐いておいた。
「数年に一度しかない機会なのでどうしても出て貰いたくて…」
「いや、まぁ…俺らは別に空き時間に面倒見ても良いんだけど……問題はエクに出来るかどうか…」
「何回か僕たちも稽古付けてあげようと頑張ったんだけどその度に逃げられちゃって~」
「師匠も最終的に諦めるほどだったけど…それでもいいなら」
「いやオレもめんど「大丈夫です~!今回の大会は、エク君が自分から参加したいと言っていましたので!」(エクの口を塞ぎながら)
愛想笑いを浮かべながら必死に取り繕っていると、必死さが彼らに伝わったのか、空いている時間になら交代で稽古しても構わない。と一応承諾してくれた。
ガッツポーズで喜びを表したいのを堪えながら、落ち着いた様子を演じながらエクの頭を掴んだままお礼を言って一緒にお辞儀させ、そのまま急ぎ足で大広間を出て城下町を通っている間。彼女自身何も話さなかったのでエクも声を掛けずに歩いていると、街から離れた郊外に来た時。ようやく安堵した様に口を開いた
「はぁ~…あー良かったー…」
「俺はなーんにも良くないけどなー」
「私の存在をいじっただけに過ぎないから、どんな人たちなのか知らなかったけど…案外話の分かる人達で良かった」
「あったりまえだろー?何たって俺の従姉弟、レニの弟子だぜ?理解力は人一倍すげぇもん♪」
凄いだろ~!と言わんばかりにドヤ顔をすると、今回ばかりは納得した様子で数回頷いてくれた。 道場へ帰宅するまでの間。もう少し彼らの事が知りたいと言い出した御幻の要望に応え、道場での思い出などを話してくれた。
他愛ない話をしている中。扉前に立っていた二人の姿を見つけたシーラが手を振って合図を送った。
「あ、エクに御幻ちゃん~遊びに来ていたんだね」
「み、御幻ちゃん…;」(記憶いじってるとか聞いたけどその呼びかた違和感あるなぁ…)
「どうした?何か忘れものか?」
「いやー…それがその…何て言うかさ」
レーンの問いかけに対し、言いたく無さそうに狼狽えていると即座に御幻が続けた。
「実はですねレーンさん!もう少し先にはなるんですが、昔エク君と住んでいた場所で剣術の大会があるんです♪その大会に、エク君を出場させてみたいと思いまして」
突然過ぎる御幻の言葉に、三人は一斉に顔を見合わせた。
「サボりで言うなら皆勤賞のエクに剣術を…?」
「休憩やおやつの時以外は全部見学ばかりしていたよね~」
「悪い事は言わないから…剣術の稽古させるぐらいなら僕らが参加した方が…」
ここまで驚かれるとは予想はしていなかった分。内心衝撃が大きかったが、剣術大会はその地域出身の者以外は参加できない。と嘘を吐いておいた。
「数年に一度しかない機会なのでどうしても出て貰いたくて…」
「いや、まぁ…俺らは別に空き時間に面倒見ても良いんだけど……問題はエクに出来るかどうか…」
「何回か僕たちも稽古付けてあげようと頑張ったんだけどその度に逃げられちゃって~」
「師匠も最終的に諦めるほどだったけど…それでもいいなら」
「いやオレもめんど「大丈夫です~!今回の大会は、エク君が自分から参加したいと言っていましたので!」(エクの口を塞ぎながら)
愛想笑いを浮かべながら必死に取り繕っていると、必死さが彼らに伝わったのか、空いている時間になら交代で稽古しても構わない。と一応承諾してくれた。
ガッツポーズで喜びを表したいのを堪えながら、落ち着いた様子を演じながらエクの頭を掴んだままお礼を言って一緒にお辞儀させ、そのまま急ぎ足で大広間を出て城下町を通っている間。彼女自身何も話さなかったのでエクも声を掛けずに歩いていると、街から離れた郊外に来た時。ようやく安堵した様に口を開いた
「はぁ~…あー良かったー…」
「俺はなーんにも良くないけどなー」
「私の存在をいじっただけに過ぎないから、どんな人たちなのか知らなかったけど…案外話の分かる人達で良かった」
「あったりまえだろー?何たって俺の従姉弟、レニの弟子だぜ?理解力は人一倍すげぇもん♪」
凄いだろ~!と言わんばかりにドヤ顔をすると、今回ばかりは納得した様子で数回頷いてくれた。 道場へ帰宅するまでの間。もう少し彼らの事が知りたいと言い出した御幻の要望に応え、道場での思い出などを話してくれた。