― An EvilPurify Ⅱ― 姫が為。捧げし互いの正義
支部内では深緑色の軍服に身を包んだRose隊員が出迎えてくれた。
「お帰りなさいませラングドリーヌ殿!」
「他支部への配達の程お疲れ様であります!…おや?後ろの方は…?」
「おう、さっき見つけてさ。怪我が酷かったから治療に、と思って連れて来たんだ 支部長には俺が後から言っておくからよ」
まるで子犬でも拾ってきたかのような軽い言い方で周囲を納得させると、腕を掴んだままたまま引っ張る様にして医務室へと連れ込むと、(勝手に)治療依頼をされてしまった。
勝手に決めるな。と反論をする間もなく彼女はその場を立ち去ってしまい、そのままの足取りで荘厳な造りとなっている扉の前にまで辿り着くと、一呼吸整え、扉を何回かノックして入室した
室内は綺麗に整頓され、テラスも完備された開放的さがあり、奥には様々な資料が収められてある本棚があり、歴史関連の本が年代別に並べられてある。
目の前にある机の上には数枚の書類が広げられ、羽ペンやインクや判子などと言った必要な物が並べられてあるだけで、随分と綺麗に整頓されていてかなりの努力が窺える。
「支~部長!ちょっとお話があるんですけどー…?」
部屋を一回り見ても目的の人物の姿が見当たらないので、とりあえず呼びかけてみると、テラスの方から、群青色のドレスに薄い青緑色の眼。後ろで束ねた青い髪を縦に巻き、緑色の鈴を髪留めにした女性「クロア=デルタ」が姿を見せた。
ドレスと言っても見た目にそれほどの華やかさは無く、動きやすさや機能性を追求してあるので裾は足首が見える具合の長さで、靴もヒールでは無くローファー型となっている。
「どうかしたの?コクレイ」
「えーっとですね。Red Roseに配達終わりましてね そこで重傷人見つけたんで運んだんですよ…ほっとけなかったんで…」
「そう…それは仕方ないわね…どんな人か聞いても良いかしら?挨拶に行っておきたいから」
「どんな人と言っても…何だかとても無口な兄ちゃんで…毛先だけ赤くて銀髪で黒い衣装で黒い帽子被ってましたね~ああ後、このぐらいの金髪の黒い女の子と一緒で」
少し身を屈めて、このぐらいだっけ?と呟きながら説明をしていると、彼女の表情が驚きや感激などと色んな思いが含まれた様になって、口元に指先を添えたまま黙っていた。 気になって声を掛けると、ハッとしたように目を開き、早口で彼女へ命令をしておいた。
「…医務室…だっけ?直ぐに行って来るからコクレイはここをお願い!」
「は~い♡…と言っても…何をどうしようかな?もう片付ける所も磨く所も無いし…ローラーでも掛けておくか」
側近の言葉が間違いでなければ今さっき医務室に運ばれた人物と言うのは自分が知っている人物では?と言う思いを抱えながら足早に向かった。
「お帰りなさいませラングドリーヌ殿!」
「他支部への配達の程お疲れ様であります!…おや?後ろの方は…?」
「おう、さっき見つけてさ。怪我が酷かったから治療に、と思って連れて来たんだ 支部長には俺が後から言っておくからよ」
まるで子犬でも拾ってきたかのような軽い言い方で周囲を納得させると、腕を掴んだままたまま引っ張る様にして医務室へと連れ込むと、(勝手に)治療依頼をされてしまった。
勝手に決めるな。と反論をする間もなく彼女はその場を立ち去ってしまい、そのままの足取りで荘厳な造りとなっている扉の前にまで辿り着くと、一呼吸整え、扉を何回かノックして入室した
室内は綺麗に整頓され、テラスも完備された開放的さがあり、奥には様々な資料が収められてある本棚があり、歴史関連の本が年代別に並べられてある。
目の前にある机の上には数枚の書類が広げられ、羽ペンやインクや判子などと言った必要な物が並べられてあるだけで、随分と綺麗に整頓されていてかなりの努力が窺える。
「支~部長!ちょっとお話があるんですけどー…?」
部屋を一回り見ても目的の人物の姿が見当たらないので、とりあえず呼びかけてみると、テラスの方から、群青色のドレスに薄い青緑色の眼。後ろで束ねた青い髪を縦に巻き、緑色の鈴を髪留めにした女性「クロア=デルタ」が姿を見せた。
ドレスと言っても見た目にそれほどの華やかさは無く、動きやすさや機能性を追求してあるので裾は足首が見える具合の長さで、靴もヒールでは無くローファー型となっている。
「どうかしたの?コクレイ」
「えーっとですね。Red Roseに配達終わりましてね そこで重傷人見つけたんで運んだんですよ…ほっとけなかったんで…」
「そう…それは仕方ないわね…どんな人か聞いても良いかしら?挨拶に行っておきたいから」
「どんな人と言っても…何だかとても無口な兄ちゃんで…毛先だけ赤くて銀髪で黒い衣装で黒い帽子被ってましたね~ああ後、このぐらいの金髪の黒い女の子と一緒で」
少し身を屈めて、このぐらいだっけ?と呟きながら説明をしていると、彼女の表情が驚きや感激などと色んな思いが含まれた様になって、口元に指先を添えたまま黙っていた。 気になって声を掛けると、ハッとしたように目を開き、早口で彼女へ命令をしておいた。
「…医務室…だっけ?直ぐに行って来るからコクレイはここをお願い!」
「は~い♡…と言っても…何をどうしようかな?もう片付ける所も磨く所も無いし…ローラーでも掛けておくか」
側近の言葉が間違いでなければ今さっき医務室に運ばれた人物と言うのは自分が知っている人物では?と言う思いを抱えながら足早に向かった。