― An EvilPurify Ⅱ― 姫が為。捧げし互いの正義
トレイタが地面に吸い込まれて消えたのを確認すると、三人はようやく安心した様に武器を収め、ジークとヴァレンチノは心底疲れた様に溜め息を吐き、シルドラも溜め息を付いていたが、その表情は平然としていた
「はぁぁ…何とか勝てた…けど、全力で魔力…使い過ぎたみたいね~おかげで眼なんて。お母さんとお揃いだわ…」
「それだけ相手も強かったって事じゃないかな?…若い頃みたいに派手には出来なかったけど浄化出来て安心だな」
「そうだな、私もお前と同意見だ…若くないのかさっきのでちょっと身体痛いし… だけど…何故アイツは私が潰したはずん眼が復活していたんだ?アイツらには再生能力は無い筈…」
「そうそう、それを言ったら私達が浄化したのに復活してたのよ?!チノは知っているか分からないけど前に本部にいたイザヨイって奴が―…Σあぁぁああっ?!!」
彼の名前を口にした途端。思い出したようにシルドラが叫びだした。 その叫びの理由を察知し、ジークも大きく口を開けて互いに見つめ合った。
「…お前ら…大丈夫か?」
唯一理由を知らないヴァレンチノから突き刺さるような冷ややかで鋭利な視線が向けられる中。二人は彼女から少しだけ距離を取って小さく話し合った。
「ちょっと待って…待って!!会議室に白い魔物の子が居た+トレイタが居た=はどうなる?!!」
「=イザヨイもどこかにいる。…だよなっ?!避難させる時には見掛けなかったけどもまさかとは思うけれどアイツ…」
「Σそ、そんなの嫌よっ!!今まで育て親代わりをしてきたってのに捕えるなんて…ましてやこんなこと面と向かってチノに言えば…」
「い…言えば…?!」
「浄化されちゃうっ!!!」
心底青ざめた表情でガタガタと震えて歯を鳴らしていると、二人の後頭部が剣の鞘部分で軽くコツかれた。
「理由が何かは知らないが…元同僚である私には教えられない理由と言う事か?」
「あー…いやいやいや…そうじゃなくってだな…えっとー…リオンが…だな」
「息子が…?差支えが無いのなら話して貰おうか。…店内掃除以外に増やされたくないのならな…」
半ば恐喝にも似た言い方で話をする様に命じると、観念したように正座したシルドラが、現在解って居る事。本部で出された命の事。現在居るであろう場所の話について洗いざらい話した。
「―…と言う事なのよ…ごめん…私達の管理不足よね。…叱咤までは我慢できるけれど頼むから浄化だけは勘弁してね?」
「………」
「チノ…?」
「悪い…正直な所…複雑なんだ。私にもよく懐いていたアキの事を思うと私には止めれる事が出来るか…分からない…が、あのバカの事だ。厄介な事にならないうちに急いでくれ。私は一度引退した身だから何かあっても支部に介入は出来ないが…先にあのバカの事を頼む 私は後から追う事にする」
予想外の反応に二人は少し戸惑っていたが、了解の意を込めて頷くと、通信機でグレアに連絡を取りながら二人はリオンを探すべく薔薇園を走り、馬車を取りに向かった。
「はぁぁ…何とか勝てた…けど、全力で魔力…使い過ぎたみたいね~おかげで眼なんて。お母さんとお揃いだわ…」
「それだけ相手も強かったって事じゃないかな?…若い頃みたいに派手には出来なかったけど浄化出来て安心だな」
「そうだな、私もお前と同意見だ…若くないのかさっきのでちょっと身体痛いし… だけど…何故アイツは私が潰したはずん眼が復活していたんだ?アイツらには再生能力は無い筈…」
「そうそう、それを言ったら私達が浄化したのに復活してたのよ?!チノは知っているか分からないけど前に本部にいたイザヨイって奴が―…Σあぁぁああっ?!!」
彼の名前を口にした途端。思い出したようにシルドラが叫びだした。 その叫びの理由を察知し、ジークも大きく口を開けて互いに見つめ合った。
「…お前ら…大丈夫か?」
唯一理由を知らないヴァレンチノから突き刺さるような冷ややかで鋭利な視線が向けられる中。二人は彼女から少しだけ距離を取って小さく話し合った。
「ちょっと待って…待って!!会議室に白い魔物の子が居た+トレイタが居た=はどうなる?!!」
「=イザヨイもどこかにいる。…だよなっ?!避難させる時には見掛けなかったけどもまさかとは思うけれどアイツ…」
「Σそ、そんなの嫌よっ!!今まで育て親代わりをしてきたってのに捕えるなんて…ましてやこんなこと面と向かってチノに言えば…」
「い…言えば…?!」
「浄化されちゃうっ!!!」
心底青ざめた表情でガタガタと震えて歯を鳴らしていると、二人の後頭部が剣の鞘部分で軽くコツかれた。
「理由が何かは知らないが…元同僚である私には教えられない理由と言う事か?」
「あー…いやいやいや…そうじゃなくってだな…えっとー…リオンが…だな」
「息子が…?差支えが無いのなら話して貰おうか。…店内掃除以外に増やされたくないのならな…」
半ば恐喝にも似た言い方で話をする様に命じると、観念したように正座したシルドラが、現在解って居る事。本部で出された命の事。現在居るであろう場所の話について洗いざらい話した。
「―…と言う事なのよ…ごめん…私達の管理不足よね。…叱咤までは我慢できるけれど頼むから浄化だけは勘弁してね?」
「………」
「チノ…?」
「悪い…正直な所…複雑なんだ。私にもよく懐いていたアキの事を思うと私には止めれる事が出来るか…分からない…が、あのバカの事だ。厄介な事にならないうちに急いでくれ。私は一度引退した身だから何かあっても支部に介入は出来ないが…先にあのバカの事を頼む 私は後から追う事にする」
予想外の反応に二人は少し戸惑っていたが、了解の意を込めて頷くと、通信機でグレアに連絡を取りながら二人はリオンを探すべく薔薇園を走り、馬車を取りに向かった。