― An EvilPurify Ⅱ― 姫が為。捧げし互いの正義
「何か分からねぇけれど怯んでる今がチャンスだっ!さっさと浄化するぞ青犬!!」
「了解っす!トウカ君!危ないからそこでちょーっと大人しくしててね?!」
二人が一気にソヴァージュめがけて瓦礫を避けた際に跳躍した勢いで刀と剣を突き刺そうとしたが、二人の前に両手を広げたトウカが彼女を庇うように立った。
「皆ももうやめてよっ!!ソヴァージュは僕らと違って魔物かもしれないけどとってもやさしいんだよ!!だからっ!」
「おい!退きやがれ少年っ!お前も巻き込まれるぞっ!!」
「そうっすよ!!このまま軌道は変えられそうにな」
それでもトウカはその場から動こうとせずじっと両手を大きく広げたまま立っていたが、二人が落ちてくる寸前でハッと顔を上げたソヴァージュからは殺気を孕んだ眼は消え、トウカと出会った頃の様な澄んだ眼へと戻っていた。
―危ないっ…!トウカ―声を出したり考えるよりも先に彼女はトウカを後ろから軽く突きとばし、転んだ彼の上から覆いかぶさるようにした瞬間。彼女の腹部と胸部に刀と剣が深々と突き刺さった。
痛みで悲鳴を上げそうになるのを必死に堪えながら彼女はトウカに向けて笑顔を作ってみせながら怪我は無かったかを尋ねると、困惑した様に大丈夫だった事を伝えると、安心した様に微笑んでから、トウカの上へと力無く倒れた。
「ソヴァージュ?!ソヴァージュっ!!」
背中に刺さったままだった刀と剣を抜いて近くに置き、止めどなく傷口から溢れる血を自身の白いコートが真っ赤に染まる事も気にしないで仰向けにさせて力いっぱい抱きしめた。
「ソヴァージュ…その顔。元に…もどれた…の?」
『トウカ…トウカの声。聞こえた…トウカのおかげでボク…戻れたよ?ありがとう… また、こうやって守れて…良かった』
「そんなっ…今度は僕の番だったんだよ?あの時ソヴァージュが何回も守ってくれたから僕は…!やっと再会出来たのに…」
「ううん…トウカは…ボクを、救っ…てくれたよ?もうこれで…誰も傷付けないで良い。やっと終われるんだよ…でもね。これは報いなんだと、思う 皆の大事な者…たくさん奪っちゃったから…」
「それは…そうかもしれないけれどっ…でもそれはソヴァージュのせいじゃないよ!」
必死に彼女の言葉を否定してみても、彼女は小さく首を横に振って見せた。 止める事の出来ない大粒の涙がトウカから零れる中。入り口付近で待機させられていたガイアが二人の傍までやって来た。
『この子…トウカの?』
「うんっ…新しい僕の相棒なんだ」
『そっか。…小さな白い狼さん、君は…しっかり…これからトウカを守るんだよ?…』
『わかった!オイラ、トーカまもル!!』
『うん。ね、トウカ…一個だけ、お願い良いかな?』
「え…?」
『もし…もしも…また人に生まれ変われるなら……その、時は。魔物が居ない平和…な所に生まれてね…もう魔物なんかに、変えれないで…人としてトウカと会い…たいから…その時、は。また友達になってね?』
「っも、もちろんだよっ!!約束するよっ!!魔物が居ない平和な世界にするって…だからソヴァージュは…」
彼女の手をしっかりと握って約束をすると、最期に彼女は安心した様に微笑んだ。
「了解っす!トウカ君!危ないからそこでちょーっと大人しくしててね?!」
二人が一気にソヴァージュめがけて瓦礫を避けた際に跳躍した勢いで刀と剣を突き刺そうとしたが、二人の前に両手を広げたトウカが彼女を庇うように立った。
「皆ももうやめてよっ!!ソヴァージュは僕らと違って魔物かもしれないけどとってもやさしいんだよ!!だからっ!」
「おい!退きやがれ少年っ!お前も巻き込まれるぞっ!!」
「そうっすよ!!このまま軌道は変えられそうにな」
それでもトウカはその場から動こうとせずじっと両手を大きく広げたまま立っていたが、二人が落ちてくる寸前でハッと顔を上げたソヴァージュからは殺気を孕んだ眼は消え、トウカと出会った頃の様な澄んだ眼へと戻っていた。
―危ないっ…!トウカ―声を出したり考えるよりも先に彼女はトウカを後ろから軽く突きとばし、転んだ彼の上から覆いかぶさるようにした瞬間。彼女の腹部と胸部に刀と剣が深々と突き刺さった。
痛みで悲鳴を上げそうになるのを必死に堪えながら彼女はトウカに向けて笑顔を作ってみせながら怪我は無かったかを尋ねると、困惑した様に大丈夫だった事を伝えると、安心した様に微笑んでから、トウカの上へと力無く倒れた。
「ソヴァージュ?!ソヴァージュっ!!」
背中に刺さったままだった刀と剣を抜いて近くに置き、止めどなく傷口から溢れる血を自身の白いコートが真っ赤に染まる事も気にしないで仰向けにさせて力いっぱい抱きしめた。
「ソヴァージュ…その顔。元に…もどれた…の?」
『トウカ…トウカの声。聞こえた…トウカのおかげでボク…戻れたよ?ありがとう… また、こうやって守れて…良かった』
「そんなっ…今度は僕の番だったんだよ?あの時ソヴァージュが何回も守ってくれたから僕は…!やっと再会出来たのに…」
「ううん…トウカは…ボクを、救っ…てくれたよ?もうこれで…誰も傷付けないで良い。やっと終われるんだよ…でもね。これは報いなんだと、思う 皆の大事な者…たくさん奪っちゃったから…」
「それは…そうかもしれないけれどっ…でもそれはソヴァージュのせいじゃないよ!」
必死に彼女の言葉を否定してみても、彼女は小さく首を横に振って見せた。 止める事の出来ない大粒の涙がトウカから零れる中。入り口付近で待機させられていたガイアが二人の傍までやって来た。
『この子…トウカの?』
「うんっ…新しい僕の相棒なんだ」
『そっか。…小さな白い狼さん、君は…しっかり…これからトウカを守るんだよ?…』
『わかった!オイラ、トーカまもル!!』
『うん。ね、トウカ…一個だけ、お願い良いかな?』
「え…?」
『もし…もしも…また人に生まれ変われるなら……その、時は。魔物が居ない平和…な所に生まれてね…もう魔物なんかに、変えれないで…人としてトウカと会い…たいから…その時、は。また友達になってね?』
「っも、もちろんだよっ!!約束するよっ!!魔物が居ない平和な世界にするって…だからソヴァージュは…」
彼女の手をしっかりと握って約束をすると、最期に彼女は安心した様に微笑んだ。