― An EvilPurify Ⅱ― 姫が為。捧げし互いの正義
危機を感じて強く眼を閉じていたが、その剣は彼女に振り下ろされる事なく、代わりに何かに強く抱きしめられている様な感覚に薄く眼を開くとリオンの姿があったが、その視界の端に映った光景に眼を見開いた。
イザヨイの持つ剣からは血が滴り、自分を抱きしめるリオンの肩から腰にかけて大きく。そして深く斬り裂かれた跡と、服を伝って足元には大きな血だまりが出来ていた。
『まさか…たかが亡霊如き一体を庇う為だけに身代わりになるとは…ねぇ』
「ぐっ…は、はぁっ。ロー…ゼ。大丈夫だったか?怪我はっ?」
(大…丈夫。私は大丈夫だけどリオンがっ!私を庇ったせいで!!)
心配するローゼに「これぐらい平気だ」と言おうとしたがそれは声にならずにそのまま彼は地面に倒れ、肩で息をする様にして激しく息を乱つつ背中の痛みを堪えようと声を押し殺し手を握りしめていたが、その光景を見下ろしていたイザヨイは彼の左腕へ剣を突き刺した。
「ぐっぅぁあああっ!!!」
『くだらない亡霊如きに情等を移すからこうなるのですよ…。亡霊も。大人しくしてくださいね?「不縛。」』
(な、何これ?!動けないぃいっ!!)
「や、めろっ…これ以上ローゼに何もするなっ!」
『ええ…分かっていますよ。これ以上邪魔されない為に大人しくして貰っただけです。 ふっくくく…このまま…ワタシがこの場で呪殺の道を選んでも良いのですがそれではマリーが報われません。貴方には…貴方の罪を購って頂くため今から七日七晩…痛み苦しむがいい!!』
言葉を言い切ると同時に眼をカッと大きく開き、左手の甲に杖を突き立て呪文が唱えられる。杖が突き立てられた地面から魔法陣が広がり、赤く光り輝いた。
不穏に感じて逃げ出そうと考えたが、予想以上に剣が深く突き刺さっていたのと、彼自身に振りほどけるほどの体力も残っていなかったので、逃げ出す事も叶わず、剣が刺さっている手の方にへと以前マリアネットに付けられた痣と同じく杖に絡みつく蛇の模様が刻まれた。
それと同時に全身を鋭い痛みが駆け抜ける。
あの時と同じ感覚に背筋が凍る様な思いも感じながら、全身を駆け抜ける痛みに叫びながら彼は意識を失った。
イザヨイの持つ剣からは血が滴り、自分を抱きしめるリオンの肩から腰にかけて大きく。そして深く斬り裂かれた跡と、服を伝って足元には大きな血だまりが出来ていた。
『まさか…たかが亡霊如き一体を庇う為だけに身代わりになるとは…ねぇ』
「ぐっ…は、はぁっ。ロー…ゼ。大丈夫だったか?怪我はっ?」
(大…丈夫。私は大丈夫だけどリオンがっ!私を庇ったせいで!!)
心配するローゼに「これぐらい平気だ」と言おうとしたがそれは声にならずにそのまま彼は地面に倒れ、肩で息をする様にして激しく息を乱つつ背中の痛みを堪えようと声を押し殺し手を握りしめていたが、その光景を見下ろしていたイザヨイは彼の左腕へ剣を突き刺した。
「ぐっぅぁあああっ!!!」
『くだらない亡霊如きに情等を移すからこうなるのですよ…。亡霊も。大人しくしてくださいね?「不縛。」』
(な、何これ?!動けないぃいっ!!)
「や、めろっ…これ以上ローゼに何もするなっ!」
『ええ…分かっていますよ。これ以上邪魔されない為に大人しくして貰っただけです。 ふっくくく…このまま…ワタシがこの場で呪殺の道を選んでも良いのですがそれではマリーが報われません。貴方には…貴方の罪を購って頂くため今から七日七晩…痛み苦しむがいい!!』
言葉を言い切ると同時に眼をカッと大きく開き、左手の甲に杖を突き立て呪文が唱えられる。杖が突き立てられた地面から魔法陣が広がり、赤く光り輝いた。
不穏に感じて逃げ出そうと考えたが、予想以上に剣が深く突き刺さっていたのと、彼自身に振りほどけるほどの体力も残っていなかったので、逃げ出す事も叶わず、剣が刺さっている手の方にへと以前マリアネットに付けられた痣と同じく杖に絡みつく蛇の模様が刻まれた。
それと同時に全身を鋭い痛みが駆け抜ける。
あの時と同じ感覚に背筋が凍る様な思いも感じながら、全身を駆け抜ける痛みに叫びながら彼は意識を失った。