― An EvilPurify Ⅱ― 姫が為。捧げし互いの正義
公園へ先に到着し、設置されていた時計を眺めながらベンチに座って仕方なく待機をする 特に何もする事も無くぼんやりと時間を過ごして居ると、少し離れた所からパタパタとこちらへ駆け寄ってくる音と共に声が掛けられた。
「ミコトさーん!お待たせしました!!」
『…。いいえ、お待ちしていましたよ。クロア嬢』
いつもの様に手を取って挨拶をし、ニコリと微笑んで見せれば簡単に赤くなり視線を逸らした。 その表情に小さく笑いつつ普段通りに街でも歩こう。と手を引こうとした時、先にクロアに腕が引かれた
『おや?どうかしましたか?クロア嬢』
「っと…えっとですね…その、前に言っていた事を覚えてますか…?ミコトさんに紹介したい事があると…」
『ええ、勿論ですよ。クロア嬢との大切な約束をワタシが忘れる訳ありませんよ?』
「!ありがとうございます で、では!案内致しますのでどうぞこちらに!!」
パッと明るく嬉しそうに微笑むと、しっかりとミコトの腕を掴んで市街地へと向い、しばらく引きずられるようにして歩いていると彼女達の「別邸」の前へと到着した。
(家…?まさかとは思いますが彼女の実家……い、いえ。流石にそれはありませんよね。いくら何でも話が飛躍しすぎですよね。嫌ですよ無理ですよワタシにはマリーが居るのですから)
別邸前に到着し、鍵を開けるクロアの背を見つめながら段々とその顔色が青くなっていくのは隠しようがなく、鍵を開け終わったと報告するクロアの声でさえも遠く感じた。
「あのー…ミコトさん?鍵は開けましたけれど…」
『っは!!…あ、は、はい。ではえっとお邪魔しますね』(ビクビク)
視線が泳いでしまうのを悟られないようにしながら開けられた扉の中へと入って行った。
中に入ると、エントランスは茶色で統一されたアンティーク風で、天井には小さなシャンデリアが灯され、中央には二階へ行くための大きな階段。左右にはネームプレートの飾られた二つの扉があった。
(ネームプレート?……い、いや。ですから関係性的にはまだやっぱり早いですって…たっ助けてくださいソヴァージュ!トレイタ!!ワタシが取り返しのつかない事になる前にっ!!)
内心から本気で叫びそうになるのを堪えながら対して装飾品の無い質素なエントランスをぼんやり眺めていると、背後で扉の施錠を終えた音が聞こえ、振り返る間もなくクロアに手を引かれてしまい、右側にあった室内へと連れて行かれてしまった。
「ミコトさーん!お待たせしました!!」
『…。いいえ、お待ちしていましたよ。クロア嬢』
いつもの様に手を取って挨拶をし、ニコリと微笑んで見せれば簡単に赤くなり視線を逸らした。 その表情に小さく笑いつつ普段通りに街でも歩こう。と手を引こうとした時、先にクロアに腕が引かれた
『おや?どうかしましたか?クロア嬢』
「っと…えっとですね…その、前に言っていた事を覚えてますか…?ミコトさんに紹介したい事があると…」
『ええ、勿論ですよ。クロア嬢との大切な約束をワタシが忘れる訳ありませんよ?』
「!ありがとうございます で、では!案内致しますのでどうぞこちらに!!」
パッと明るく嬉しそうに微笑むと、しっかりとミコトの腕を掴んで市街地へと向い、しばらく引きずられるようにして歩いていると彼女達の「別邸」の前へと到着した。
(家…?まさかとは思いますが彼女の実家……い、いえ。流石にそれはありませんよね。いくら何でも話が飛躍しすぎですよね。嫌ですよ無理ですよワタシにはマリーが居るのですから)
別邸前に到着し、鍵を開けるクロアの背を見つめながら段々とその顔色が青くなっていくのは隠しようがなく、鍵を開け終わったと報告するクロアの声でさえも遠く感じた。
「あのー…ミコトさん?鍵は開けましたけれど…」
『っは!!…あ、は、はい。ではえっとお邪魔しますね』(ビクビク)
視線が泳いでしまうのを悟られないようにしながら開けられた扉の中へと入って行った。
中に入ると、エントランスは茶色で統一されたアンティーク風で、天井には小さなシャンデリアが灯され、中央には二階へ行くための大きな階段。左右にはネームプレートの飾られた二つの扉があった。
(ネームプレート?……い、いや。ですから関係性的にはまだやっぱり早いですって…たっ助けてくださいソヴァージュ!トレイタ!!ワタシが取り返しのつかない事になる前にっ!!)
内心から本気で叫びそうになるのを堪えながら対して装飾品の無い質素なエントランスをぼんやり眺めていると、背後で扉の施錠を終えた音が聞こえ、振り返る間もなくクロアに手を引かれてしまい、右側にあった室内へと連れて行かれてしまった。