― An EvilPurify Ⅱ― 姫が為。捧げし互いの正義
魔物浄化と言う名のローゼの食事が終わり、先程までの音も聞こえなくなった辺りでリオンは赤くなった棺桶を手繰り寄せて、観音開き状になっている取っ手の部分へ懐に入れていた南京錠を掛けて施錠しておいた。
それが終わると剣の端にある鎖を使って棺桶ごと巻きつけて一気に肩に背負うと、少しだけこちらに視線を向けた。
「これで浄化は完了だな」
「浄化と言うかローゼちゃんの食事と言うか…と、とにかくお疲れ様でしたっ!」
剣を片付けながらリオンに深く一礼をするコクレイを一瞬だけ見た後。他には見向きもせずに去ろうとするので、クロアは多少ムッとした様な様子で足早に近づくと、彼の腕を強く引いた。
「!?っ…何だ突然」
「何だじゃありません!一体どこに行くおつもりですかっ!?先程も私に何も報告せず何処かに行って…」
「外出の度に君へ毎回毎回報告して拘束される気は無い いいから放せ。自分は忙しいんだ…」
「そうは行きません!レト先輩は現在私の“補佐”なんですから勝手に移動は困ります!!第一先程も私がここを離れる訳には行かないからとコクレイに探して貰ったのですよ?その結果魔物にも襲撃されましたし…」
「それとこれでは自分関係ないだろう!?魔物に襲撃されても結果的に浄化も出来たし、君の実力なら簡単に浄化も出来ただろうけれど怪我も無かったんだからもういいだろう!!」
徐々にトークがヒートアップしていく二人を遠目から眺めて楽しそうに微笑んでいたコクレイだったが、そろそろ剣で壁をよじ登った際に出来た傷も修復作業に入りたかったので、出来る限り軽いノリで二人の間に入る事にした。
「はいはい~俺をサンドイッチして痴話げんかはおしまいですよ☆っと。まあまあ落ち着いて下さいよ。リオンさんもそう熱くならず」
「早とちりで熱くなって主人の命令も聞かずに斬りかかって来た君に言われたくない。」
「Σそ、それはその…そう言われると弱いっすけど…アレは側近の本能と言う物で!」
「正当化するな…」
「コクレイ…お父様の耳に入らないよう気を付けてね?」
「“今度何かあればRoseの補佐支部へ飛ばす”とか言われてますけどね! あ、それより支部長支部長♪リオンさんに“アレ”紹介しても良いんじゃないですか~?サイズなら昨日のうちに俺がこっそり測って創らせておきましたから!」
「Σへ!!?いつの間に…ん、でもミコトさんにも見せたいって約束してたからそうしようかな…?」
「…?」
さっき以上にクロアが握りしめる腕に力が籠ったのと二人の会話に不穏な空気を感じ取り、直ぐにでも逃亡を図ろうとしたものの、もう片方をコクレイにもしっかりと腕を掴まれてしまっては逃亡も出来ずそのままエントランス横にある馬車置き場まで連れて行かれてしまった。
それが終わると剣の端にある鎖を使って棺桶ごと巻きつけて一気に肩に背負うと、少しだけこちらに視線を向けた。
「これで浄化は完了だな」
「浄化と言うかローゼちゃんの食事と言うか…と、とにかくお疲れ様でしたっ!」
剣を片付けながらリオンに深く一礼をするコクレイを一瞬だけ見た後。他には見向きもせずに去ろうとするので、クロアは多少ムッとした様な様子で足早に近づくと、彼の腕を強く引いた。
「!?っ…何だ突然」
「何だじゃありません!一体どこに行くおつもりですかっ!?先程も私に何も報告せず何処かに行って…」
「外出の度に君へ毎回毎回報告して拘束される気は無い いいから放せ。自分は忙しいんだ…」
「そうは行きません!レト先輩は現在私の“補佐”なんですから勝手に移動は困ります!!第一先程も私がここを離れる訳には行かないからとコクレイに探して貰ったのですよ?その結果魔物にも襲撃されましたし…」
「それとこれでは自分関係ないだろう!?魔物に襲撃されても結果的に浄化も出来たし、君の実力なら簡単に浄化も出来ただろうけれど怪我も無かったんだからもういいだろう!!」
徐々にトークがヒートアップしていく二人を遠目から眺めて楽しそうに微笑んでいたコクレイだったが、そろそろ剣で壁をよじ登った際に出来た傷も修復作業に入りたかったので、出来る限り軽いノリで二人の間に入る事にした。
「はいはい~俺をサンドイッチして痴話げんかはおしまいですよ☆っと。まあまあ落ち着いて下さいよ。リオンさんもそう熱くならず」
「早とちりで熱くなって主人の命令も聞かずに斬りかかって来た君に言われたくない。」
「Σそ、それはその…そう言われると弱いっすけど…アレは側近の本能と言う物で!」
「正当化するな…」
「コクレイ…お父様の耳に入らないよう気を付けてね?」
「“今度何かあればRoseの補佐支部へ飛ばす”とか言われてますけどね! あ、それより支部長支部長♪リオンさんに“アレ”紹介しても良いんじゃないですか~?サイズなら昨日のうちに俺がこっそり測って創らせておきましたから!」
「Σへ!!?いつの間に…ん、でもミコトさんにも見せたいって約束してたからそうしようかな…?」
「…?」
さっき以上にクロアが握りしめる腕に力が籠ったのと二人の会話に不穏な空気を感じ取り、直ぐにでも逃亡を図ろうとしたものの、もう片方をコクレイにもしっかりと腕を掴まれてしまっては逃亡も出来ずそのままエントランス横にある馬車置き場まで連れて行かれてしまった。