― An EvilPurify Ⅰ― 退魔師物語
近くに居る様な気配があるものの本体が何処へ居るのかはまだ察知出来て居ない二人の元へ探して居たその魔物は大きな咆哮と共に上から降って来た。寸前の所で避けれたので怪我は無かったが、もしこの反応が遅れて居たら彼らであってもひとたまりも無かっただろう。
辺り一面に響く咆哮と地鳴りに一瞬怯んでいたが、直ぐに体制を立て直して武器を構えた。 目元に黒い布が巻きつけられ、浅黒く筋肉質な肌の四肢には黒い手枷が付けられていて見る限りどれも引きちぎった様な跡が見られる。両手に持った巨斧は赤く染まってしまっている
「おいおい恐ろしいなこれ…オレが思って居たの以上に大きい気がすんだけど?」
「ええそうね~ったく…こんな事なら最低金額もうちょっと引き上げておくべきだったかも…骨が折れそうね」
「ああもう全くだな。ってこんな楽々と会話してる場合でも無いなっ!」
想像以上の魔物が目の前に居る事に意気消沈していたが、そんな事が相手に伝わる筈も無く手にしていた斧が二人によって振り下ろされる。 ようやく退魔師としての目的を思い出し、リックも隊長らしくカインへ指示を送る。
「オレはアイツの弱点とか探すからカインは時間稼ぎを頼む!幸い廃墟だから人も居ないみたいだし存分に壊しても平気だぜ」
「ええ了解 隊長」
指示通りカインは廃墟の屋根の上へと駆け上り、足に装備したハンドガンで応戦し注意を自分の方へと向かせ、地面ではリックが戦闘から一旦身を引いてカインへの攻撃や動きの動作などを冷静に観察していた。 それもこれもこうして二人で組んでいるからであって彼一人でならそれほど冷静な考えや観察も出来なかっただろう
「見る限り本能的に動いている程度…知能はそんなに良くないって事か。見た目通り動きは鈍い けど威力は凄まじいか……ん?」
目の前で繰り広げられる戦闘にどうすべきか…と悩んでいた時に、魔物の背中に大きな傷が残って居る事に気が付いた。斧を振るって沢山の足場を崩されつつもまだ残って居る廃墟の屋根に移っては注意を自分に向け続けてくれている彼女へと新たな指示を送る。
「やっとみつけたぜアイツの弱点!次は足を頼む!オレの跳躍で一旦は何とかしてみるから!」
「はいはい了解ー!でもそう簡単に!目標の場所が!撃てると!思わないでよっ!!」
そう言って叫びつつもさっきまで気を引く程度に使っていたハンドガンをショットガンに持ち替えて、言われた通り何発かを足元へと撃ち込んだ。そのおかげで、奴がよろめいた隙を付いてリックは背中を駆け上った。
辺り一面に響く咆哮と地鳴りに一瞬怯んでいたが、直ぐに体制を立て直して武器を構えた。 目元に黒い布が巻きつけられ、浅黒く筋肉質な肌の四肢には黒い手枷が付けられていて見る限りどれも引きちぎった様な跡が見られる。両手に持った巨斧は赤く染まってしまっている
「おいおい恐ろしいなこれ…オレが思って居たの以上に大きい気がすんだけど?」
「ええそうね~ったく…こんな事なら最低金額もうちょっと引き上げておくべきだったかも…骨が折れそうね」
「ああもう全くだな。ってこんな楽々と会話してる場合でも無いなっ!」
想像以上の魔物が目の前に居る事に意気消沈していたが、そんな事が相手に伝わる筈も無く手にしていた斧が二人によって振り下ろされる。 ようやく退魔師としての目的を思い出し、リックも隊長らしくカインへ指示を送る。
「オレはアイツの弱点とか探すからカインは時間稼ぎを頼む!幸い廃墟だから人も居ないみたいだし存分に壊しても平気だぜ」
「ええ了解 隊長」
指示通りカインは廃墟の屋根の上へと駆け上り、足に装備したハンドガンで応戦し注意を自分の方へと向かせ、地面ではリックが戦闘から一旦身を引いてカインへの攻撃や動きの動作などを冷静に観察していた。 それもこれもこうして二人で組んでいるからであって彼一人でならそれほど冷静な考えや観察も出来なかっただろう
「見る限り本能的に動いている程度…知能はそんなに良くないって事か。見た目通り動きは鈍い けど威力は凄まじいか……ん?」
目の前で繰り広げられる戦闘にどうすべきか…と悩んでいた時に、魔物の背中に大きな傷が残って居る事に気が付いた。斧を振るって沢山の足場を崩されつつもまだ残って居る廃墟の屋根に移っては注意を自分に向け続けてくれている彼女へと新たな指示を送る。
「やっとみつけたぜアイツの弱点!次は足を頼む!オレの跳躍で一旦は何とかしてみるから!」
「はいはい了解ー!でもそう簡単に!目標の場所が!撃てると!思わないでよっ!!」
そう言って叫びつつもさっきまで気を引く程度に使っていたハンドガンをショットガンに持ち替えて、言われた通り何発かを足元へと撃ち込んだ。そのおかげで、奴がよろめいた隙を付いてリックは背中を駆け上った。