― An EvilPurify Ⅰ― 退魔師物語
そのままローゼと会話を続けた結果、夜が明けてしまい結局一睡もしないまま朝を迎えてしまった。彼にとって特に珍しい事では無いので、棺の中に彼女を片付けて鍵を閉めておいた。
朝がまだ早いせいかあまり人の気配がしなかったが、普段から過ごして居る部屋に向かうとヴァレンチノが身支度を済ませて居た所だった。
「お帰りですか?母上」
「?貴様か。まあな…そろそろ店も開けねばならんのでな」
「そうですか。ではお気をつけて」
「言われなくても分かって居る。貴様ももう一度退魔師として生きるならば早く寝る事だな 顔に書いてあるぞ」
「っ!?」
まさか!?と思い顔を何回か触り、慌てて鏡を見たがいつもの様な表情が只映っているだけでローゼに落書きされた様な後も無かった。 遊ばれた事に苛立ち、キッと睨んでいたが不意に頬へ手を当てられる。
「そう怒るな。…貴様がまた退魔師として生き、属するであろう支部がBlue Rose支部とは皮肉な話でしかないが、老いた私の代わりに彼らの力になってやれ…これは師としての命令だ」
「分かって居ますよ…ですが、少し試してみたいんです。彼らの気持ちは確かに嬉しいとは思います勿論共に行きたいと…彼らの実力がどれ程か知りたくて 三人で行動となると間違いなく襲撃も多いでしょう…それ故に力と言うのも必要になりますからね」
二人が立ち話をしている間に、今さっき起きたらしい二人が愛用のマフラーを床に引きずりながら部屋から出て来た。見るからにまだ眠そうにも見える まあ、昨日の間に色々とあったのでそれも仕方ない事なのだろうが…二人に気が付き、挨拶を交わしてくれるが寝ぼけているせいか聞き取りにくい。 仕方ないので洗面所まで行くように促すとヴァレンチノを玄関まで見送った。
「ここまでで良い。後はあの二人の傍に居てやれ」
「それはどうも 傍に居ると言っても自分が付いて行くかどうかは彼ら次第ですが…」
洗面所から聞こえる声の方に視線を軽く移し、もう一度だけ彼女へ向き直ると無言のまま深く一礼し、玄関の扉が閉まる時にようやくその場を去った。
朝がまだ早いせいかあまり人の気配がしなかったが、普段から過ごして居る部屋に向かうとヴァレンチノが身支度を済ませて居た所だった。
「お帰りですか?母上」
「?貴様か。まあな…そろそろ店も開けねばならんのでな」
「そうですか。ではお気をつけて」
「言われなくても分かって居る。貴様ももう一度退魔師として生きるならば早く寝る事だな 顔に書いてあるぞ」
「っ!?」
まさか!?と思い顔を何回か触り、慌てて鏡を見たがいつもの様な表情が只映っているだけでローゼに落書きされた様な後も無かった。 遊ばれた事に苛立ち、キッと睨んでいたが不意に頬へ手を当てられる。
「そう怒るな。…貴様がまた退魔師として生き、属するであろう支部がBlue Rose支部とは皮肉な話でしかないが、老いた私の代わりに彼らの力になってやれ…これは師としての命令だ」
「分かって居ますよ…ですが、少し試してみたいんです。彼らの気持ちは確かに嬉しいとは思います勿論共に行きたいと…彼らの実力がどれ程か知りたくて 三人で行動となると間違いなく襲撃も多いでしょう…それ故に力と言うのも必要になりますからね」
二人が立ち話をしている間に、今さっき起きたらしい二人が愛用のマフラーを床に引きずりながら部屋から出て来た。見るからにまだ眠そうにも見える まあ、昨日の間に色々とあったのでそれも仕方ない事なのだろうが…二人に気が付き、挨拶を交わしてくれるが寝ぼけているせいか聞き取りにくい。 仕方ないので洗面所まで行くように促すとヴァレンチノを玄関まで見送った。
「ここまでで良い。後はあの二人の傍に居てやれ」
「それはどうも 傍に居ると言っても自分が付いて行くかどうかは彼ら次第ですが…」
洗面所から聞こえる声の方に視線を軽く移し、もう一度だけ彼女へ向き直ると無言のまま深く一礼し、玄関の扉が閉まる時にようやくその場を去った。