― An EvilPurify Ⅰ― 退魔師物語
刺さっては居ないので即死は避けたものの、この状態では一緒に逃げられそうにも無いと言う事でリックに少年を預け、彼にヴァレンチノを呼ぶように伝えると自身は民家の陰に一旦身を隠した。
「チノさん!向こうに居るカインの治療お願いします!さっきの針が腕に掠っちゃって!」
「!分かった!」
急いで屋根から降り、リックが指差す方へと走って行くとそこに軽くだが息の上がっているカインを見つける。腕の色が軽く変わっているのが確認できた
「メリアル、少し痛いのは我慢できるだろうか?いや、我慢して頂くぞ?」
そう言うとカインからマフラーを取り、腕の部分を強い目に縛り上げた。 キツそうに顔が歪むが、これ以上毒が回るのを阻止するためには仕方ない事だった。 カインを抱き上げると少し遠くに居たリオンに向けて叱咤する。
「リオン!早くそいつを片付けろ!」
「無茶を言ってくれるね母上は!鍵を開ける暇が無いんだって!!」
黒く長い刀身で斬っているものの相手が頑丈なせいかその勢いは留まろうともしない。隙を見て柄頭に付いた鎖の先にある上半身部分の人骨が抱えている白い大きな棺桶の鍵を開錠した。 上の髑髏がカラカラと笑い出したかと思うと骨の腕が自分から取っ手を掴んで、扉を開けると中から金髪の髪をして青いリボンの付いた少女が姿を現した。その肌は真っ黒で闇そのものにも見える。
「さあローゼ、好きなように食べといで!」
久しぶりの外が懐かしいのか伸びをしたりあくびをしたりして居たが、リオンの言葉は理解しているらしく、ニコッと笑うと片腕を棺の中へ入れると代わりに赤紫色の異形の形をした赤紫色の腕が召喚されると迷い無くマンティコアを掴むと相手が逃げようと暴れる事も気にしないで遠慮なく棺の中へ押し込み始めた。
「ローゼ…君が跡形も無く食べてくれるのは全く構わないんだけど尻尾は不味いと思うよ…」
蓋の内側は俗に言うアイアンメイデンの様になっており、ローゼが遠慮なく引き込むためか返り血が酷く掛かる。 全てを引き込んだ後尻尾だけが投げ捨てられるとその扉も閉ざされた。棺の中から生々しい骨を砕く様な音などが聞こえるが、久々の大きな仕事だった事に対して疲れたように息を吐くともう一度鍵を掛けて屋根から降り、港の方に避難している皆の元へと向かって行った。
「チノさん!向こうに居るカインの治療お願いします!さっきの針が腕に掠っちゃって!」
「!分かった!」
急いで屋根から降り、リックが指差す方へと走って行くとそこに軽くだが息の上がっているカインを見つける。腕の色が軽く変わっているのが確認できた
「メリアル、少し痛いのは我慢できるだろうか?いや、我慢して頂くぞ?」
そう言うとカインからマフラーを取り、腕の部分を強い目に縛り上げた。 キツそうに顔が歪むが、これ以上毒が回るのを阻止するためには仕方ない事だった。 カインを抱き上げると少し遠くに居たリオンに向けて叱咤する。
「リオン!早くそいつを片付けろ!」
「無茶を言ってくれるね母上は!鍵を開ける暇が無いんだって!!」
黒く長い刀身で斬っているものの相手が頑丈なせいかその勢いは留まろうともしない。隙を見て柄頭に付いた鎖の先にある上半身部分の人骨が抱えている白い大きな棺桶の鍵を開錠した。 上の髑髏がカラカラと笑い出したかと思うと骨の腕が自分から取っ手を掴んで、扉を開けると中から金髪の髪をして青いリボンの付いた少女が姿を現した。その肌は真っ黒で闇そのものにも見える。
「さあローゼ、好きなように食べといで!」
久しぶりの外が懐かしいのか伸びをしたりあくびをしたりして居たが、リオンの言葉は理解しているらしく、ニコッと笑うと片腕を棺の中へ入れると代わりに赤紫色の異形の形をした赤紫色の腕が召喚されると迷い無くマンティコアを掴むと相手が逃げようと暴れる事も気にしないで遠慮なく棺の中へ押し込み始めた。
「ローゼ…君が跡形も無く食べてくれるのは全く構わないんだけど尻尾は不味いと思うよ…」
蓋の内側は俗に言うアイアンメイデンの様になっており、ローゼが遠慮なく引き込むためか返り血が酷く掛かる。 全てを引き込んだ後尻尾だけが投げ捨てられるとその扉も閉ざされた。棺の中から生々しい骨を砕く様な音などが聞こえるが、久々の大きな仕事だった事に対して疲れたように息を吐くともう一度鍵を掛けて屋根から降り、港の方に避難している皆の元へと向かって行った。