― An EvilPurify Ⅰ― 退魔師物語
「Σオレらっ!アイツ浄化したのに!!?」
「Σあのグリフォン頑張ったのに!!?」
「くっくく…醜い姿だねぇ。少なくとも顔もライオンなら良かったものを…半獣なんて醜くて滑稽な姿だ 彼女が作るのにはお似合いかもしれないね…じゃあ母上、そっちの鳥さんお願いしますよ」
「リオン、戦場では私の事は母と呼ばず師と言ってあるだろうが」
「そうでしたね師」
面倒そうに呼び直すと、魔物二体に対し冷徹な笑みを浮かべて嗤うと切れ長の瞳が冷ややかに細められる。その挑発的ともとれる行為に反応してか、先にマンティコアの方がリオンに向けて噛み付こうと飛び掛かるが、寸前の所で勢いよく蹴り飛ばし、近くにあった噴水の方へ叩きつけられた。
「行儀の悪い半獣な事で…この中に居る子も今日は行儀よく出来なさそうだし、君らは急いだ方が良いよ」
彼の突然の豹変ぶりと目の前の魔物に驚いて二人で手を取り合って小さくガタガタして居る時だったが、慌ててそれを承諾し、周りで逃げ惑っている人々へ呼びかけて街の外にある港にまで皆を案内した。
「皆さんこれで全員揃ってますか!?足りない人とかいませんか?」
「ワシ等は大丈夫じゃのう…」
「こっちも大丈夫だぜ!」
「Σ待って!まだ坊やが居ないわっ!!」
「え?…!あそこか!!」
慌てて探して居ると、壊れた噴水の付近を歩く小さな少年の姿があった。場所が少し離れている為、今の所彼に被害は無いものの、岩や毒針が当たってしまう可能性も考えられるのでカインを連れて救助へ向かった。
「こうなったら…カイン!援護頼んだ!」
「ええ了解!」
飛んでくる岩などを避けて走って居ると、屋根の上らしき所からヴァレンチノの声が聞こえたかと思うと彼らの目の前にあのグリフォンが降って来た。身体中には無数の切り傷があり、羽も片方が切り落とされている。
「Σひゃぁっ!!…え?アドニス?何で?」
「なんだ?遅かったな。コイツなら今さっき私が斬ってな。一応は注意を促しておいたんだが?」
悪気も無さそうにあっさりと言われてしまうと文句を言う気も失せてしまう と言っても地面に消えていく状態になって居たとしても(ちょっと怖かったので)少し迂回しながら噴水の方に居た少年をようやく保護して戻ろうとした時、流れで飛んで来た毒針に気が付き、迎えに来た少年をカインが庇った際に腕を掠めてしまった。
「Σあのグリフォン頑張ったのに!!?」
「くっくく…醜い姿だねぇ。少なくとも顔もライオンなら良かったものを…半獣なんて醜くて滑稽な姿だ 彼女が作るのにはお似合いかもしれないね…じゃあ母上、そっちの鳥さんお願いしますよ」
「リオン、戦場では私の事は母と呼ばず師と言ってあるだろうが」
「そうでしたね師」
面倒そうに呼び直すと、魔物二体に対し冷徹な笑みを浮かべて嗤うと切れ長の瞳が冷ややかに細められる。その挑発的ともとれる行為に反応してか、先にマンティコアの方がリオンに向けて噛み付こうと飛び掛かるが、寸前の所で勢いよく蹴り飛ばし、近くにあった噴水の方へ叩きつけられた。
「行儀の悪い半獣な事で…この中に居る子も今日は行儀よく出来なさそうだし、君らは急いだ方が良いよ」
彼の突然の豹変ぶりと目の前の魔物に驚いて二人で手を取り合って小さくガタガタして居る時だったが、慌ててそれを承諾し、周りで逃げ惑っている人々へ呼びかけて街の外にある港にまで皆を案内した。
「皆さんこれで全員揃ってますか!?足りない人とかいませんか?」
「ワシ等は大丈夫じゃのう…」
「こっちも大丈夫だぜ!」
「Σ待って!まだ坊やが居ないわっ!!」
「え?…!あそこか!!」
慌てて探して居ると、壊れた噴水の付近を歩く小さな少年の姿があった。場所が少し離れている為、今の所彼に被害は無いものの、岩や毒針が当たってしまう可能性も考えられるのでカインを連れて救助へ向かった。
「こうなったら…カイン!援護頼んだ!」
「ええ了解!」
飛んでくる岩などを避けて走って居ると、屋根の上らしき所からヴァレンチノの声が聞こえたかと思うと彼らの目の前にあのグリフォンが降って来た。身体中には無数の切り傷があり、羽も片方が切り落とされている。
「Σひゃぁっ!!…え?アドニス?何で?」
「なんだ?遅かったな。コイツなら今さっき私が斬ってな。一応は注意を促しておいたんだが?」
悪気も無さそうにあっさりと言われてしまうと文句を言う気も失せてしまう と言っても地面に消えていく状態になって居たとしても(ちょっと怖かったので)少し迂回しながら噴水の方に居た少年をようやく保護して戻ろうとした時、流れで飛んで来た毒針に気が付き、迎えに来た少年をカインが庇った際に腕を掠めてしまった。