― An EvilPurify Ⅰ― 退魔師物語
石畳状の道を抜けると露店が沢山立ち並んでいて、普段は人の波が凄まじい位に賑っているんではないか?というのを想像させるが、今はそんな面影など全く無い。幸いな事に火の手は上がっておらず街の損壊も目を背けたくなるほどの酷さでは無い。
近くに存在する魔物の気配を察知し、見つけた獣型の魔物を浄化しようと剣を抜いた瞬間。それよりも先に目の前に銀色の長い刀身が現れ、首元を刺し貫いたかと思うとリックの首元にもその刀身が付きつけられた。
「誰だ貴様らは?ここは一般人が来るべき時ではない!去れ!」
「Σち、違うってオレらはこういう者なんだっ!」
鋭いつり目で睨まれながら二人は懐から金時計を差し出す。 それを見て納得したのか、女性は一旦刀身を降ろしてくれた
結構怖かったらしく息を整えていると、さっき馬車の時に聞いた人と同じ特徴が見られた。白髪交じりの紅く長い髪。つり目。状況的には合わないけれど茶色のローブ。この人もしかして…と思い声を掛けようとした時、奥の方で今までとは違う気配をその場に居た三人が感じ取った。
「今のは…ふん、丁度いい。貴様らは先程の気配の原因を調べて来い!ここは私が人々を避難させるんでな!」
「Σちょ、ちょっと!一人じゃ危ないですって!」
「御託は後にしろ!貴様らも退魔師ならば最優先事項をよく考えろ!!」
「は、はいぃ!!」
一瞬にして言葉で圧倒されてしまったリックを少し情けなく感じてしまったが、確かに彼女の言って居る事は間違いのない事だと納得したのかさっき気配を感じた場所へと向かって行った。 奥へと進むと目の前に巨大な蛇が現れていた。そしてその蛇の頭上には白い髪に白い衣ドレスの幼い少女。
その姿に二人は目を疑った。退魔師であるなら誰でも知っているその姿に 本部の決め事によって彼女は第一危険因子として決められていたから。
その言いつけを守らず、幾人もの退魔師が若き命を散らし、姿を消して行ったと言う事は養成学校時代から教えられている事で、見つけ次第認められたごく少数の退魔師以外は戦闘を禁ずと記されている存在が目の前に居たから…そして渡されていた写真を見ていると依頼人から頼まれていた「クリム」という人物も目の前に居たからだ。
本部の言いつけを守るべきか、依頼人の人を守るべきか迷っていた筈だったが彼らは考えるよりも先に行動していた。彼女を助ける為に武器を構え、斬り込んでいった。
近くに存在する魔物の気配を察知し、見つけた獣型の魔物を浄化しようと剣を抜いた瞬間。それよりも先に目の前に銀色の長い刀身が現れ、首元を刺し貫いたかと思うとリックの首元にもその刀身が付きつけられた。
「誰だ貴様らは?ここは一般人が来るべき時ではない!去れ!」
「Σち、違うってオレらはこういう者なんだっ!」
鋭いつり目で睨まれながら二人は懐から金時計を差し出す。 それを見て納得したのか、女性は一旦刀身を降ろしてくれた
結構怖かったらしく息を整えていると、さっき馬車の時に聞いた人と同じ特徴が見られた。白髪交じりの紅く長い髪。つり目。状況的には合わないけれど茶色のローブ。この人もしかして…と思い声を掛けようとした時、奥の方で今までとは違う気配をその場に居た三人が感じ取った。
「今のは…ふん、丁度いい。貴様らは先程の気配の原因を調べて来い!ここは私が人々を避難させるんでな!」
「Σちょ、ちょっと!一人じゃ危ないですって!」
「御託は後にしろ!貴様らも退魔師ならば最優先事項をよく考えろ!!」
「は、はいぃ!!」
一瞬にして言葉で圧倒されてしまったリックを少し情けなく感じてしまったが、確かに彼女の言って居る事は間違いのない事だと納得したのかさっき気配を感じた場所へと向かって行った。 奥へと進むと目の前に巨大な蛇が現れていた。そしてその蛇の頭上には白い髪に白い衣ドレスの幼い少女。
その姿に二人は目を疑った。退魔師であるなら誰でも知っているその姿に 本部の決め事によって彼女は第一危険因子として決められていたから。
その言いつけを守らず、幾人もの退魔師が若き命を散らし、姿を消して行ったと言う事は養成学校時代から教えられている事で、見つけ次第認められたごく少数の退魔師以外は戦闘を禁ずと記されている存在が目の前に居たから…そして渡されていた写真を見ていると依頼人から頼まれていた「クリム」という人物も目の前に居たからだ。
本部の言いつけを守るべきか、依頼人の人を守るべきか迷っていた筈だったが彼らは考えるよりも先に行動していた。彼女を助ける為に武器を構え、斬り込んでいった。