King
your name
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それからは誰かを傷つける事を恐れながらも
その戦闘力を徐々に活用させ三年の月日が流れ
ナナシはオレの側近となる程成長し忙しないが充実した日々を送っていたある日⋯⋯───
「キングさん、ワノ国近郊の海域に海軍と政府の艦隊が数隻確認されましたが⋯飛び六胞もジャックさんも不在、そしてクイーンさんも今は手が離せないとの事でどうしますか?」
慌てた様子のギフターズがオレの元へと報告に来るも
オレも手が離せる状況では無い⋯
だが暫く考えている所に特徴的な柘榴色の髪を揺らし
戻って来た彼女を見つけオレはナナシに任せる事にした
「ナナシ、海軍と政府の艦隊が数隻この近郊をウロついていると今報告を受けた。とりあえず様子を見てくるだけでいい⋯行って来てくれるな?」
するとその翡翠色の瞳を細め彼女は頷き
朱雀へと姿を変え大空へと羽ばたいて行った。
「くぅー!!ナナシちゃんのあの姿!いつ見ても美しいですね!それに⋯最近は女としてもどんどん綺麗になって!!」
ギフターズの言葉には同感だがオレは良い気がせず
睨み付けるようにソイツを見ればそそくさと逃げ出した⋯
彼女を行かせて30分、1時間と時間は過ぎるも一向に帰って来る様子は無い。
まさかと心配になったオレは仕事に区切りをつけ
彼女の元へと向かおうとしたがさっき逃げたギフターズが
またしても慌ただしい様子でオレの前に現れた
「今度は何だ⋯?オレは忙しい⋯⋯」
「忙しい所すみません!!でもナナシちゃんが海で海軍と政府の艦隊相手に暴れて⋯暴風と巨大な竜巻を起し誰も止められず火の海と化しています!!」
「なんだと?!」
どうしてこうも嫌な予感だけは的中するのか⋯
そう思いつつもオレは彼女の元へと向かうと報告通り
艦隊は全て壊滅させているにも関わらずそれでも藻屑となった僅かな破片も残すまいと火を吹き散らかす彼女の姿は狂気に満ち溢れ今まで見た中でも一番の戦闘能力を見せつけていた。
「ナナシ、もういい!そんなに急激に力を使えばお前の身が⋯!!」
持たないと言いかけた瞬間、彼女を抱き締める事が出来たが、まるで事切れたかの様に人型へと戻りオレの腕をすり抜け真っ逆さまに海へと落ちて行く。
そんな彼女の小さな体を空中で受け止めオレは鬼ヶ島へと連れ帰った⋯⋯────