King
your name
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『キングさん⋯あの⋯⋯』
「何だ?」
暫くして図鑑を抱えたナナシがオレの前にやって来た。
『多分コレだと思うんです⋯』
彼女が指を差したのはあの時見た鳥と同色の
朱色の実にエメラルドグリーンの模様が書かれた実で
それは動物系悪魔の実の覧でトリトリの実 幻獣種 モデル"朱雀"と書かれていた
「朱雀⋯だがこの実の事は幻獣種だけあって謎ばかりだな⋯」
『はい⋯あの力になれなくてすみません⋯』
「これから時間は沢山ある。ゆっくりかけて調べるといい⋯それより船から降りる準備をしろ。もうすぐ鬼ヶ島に到着する」
いつもなら気に入らない事もカイドウさんへの
良い手土産が手に入ったと思えば多少の事には目を瞑っていられたオレは見えて来たワノ国に下船準備を初めた
「カイドウさん、ちょっといいか?」
「キング。今帰ったのか?随分遅かったが何かあったのか?」
「それが⋯」
マイン島の事と相手の海賊団の結末を話すとカイドウさんは「そうか、ご苦労だったな」と労いの言葉をかけてくれるもオレが手土産を持ち帰ったと言えばまるで
退屈していたガキが玩具を手に入れたかの様に目を輝かせた。
「入って来い」
オレの一声でカイドウさんの前まで歩いて来るナナシ。
「敵船に攫われ人間屋に売り飛ばす前にアンタを倒す宴の席の余興として珍しい悪魔の実を食わされた女だ⋯名前はナナシ」
「珍しい悪魔の実ィ?どんな実だ?」
「動物系 トリトリの実 幻獣種 モデル"朱雀"⋯」
それを聞いたカイドウさんはやっぱりオレの見た目通り傷が開きそうな程大きな声で喜んだ
「モデル"朱雀"だとォ?!いい実を貰ったなァ!よし、その能力を見せろ」
そう言いまずは手頃なプレジャーズを数名呼び出し
ナナシと戦わせる事になったのだが⋯⋯
『や、止めて下さい!お願いします!!来ないで〜!!』
能力を使う所か逃げ回り情けない醜態を晒すナナシ
その光景を見てオレは顔が立たないと思いプレジャーズ達に声をかける
「⋯⋯おい、プレジャーズ。その女を倒した者にオレの給料の三分の二をやる。本気で殺れ」
その言葉を受け取ったプレジャーズは気合いが入り
とうとう逃げ惑う彼女を追い込み剣を振り上げた瞬間⋯
ナナシはあの美しい朱雀の姿で空へと逃げ
追って来るプレジャーズを足蹴にしては何とか勝ったのだった。