Luffy
your name
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『ねぇルフィ。私たち17歳になったね!いつ海へ出るの?』
エースが出ていった時見送った島の丘に立ちルフィに話しかけるナナシ。ルフィは黙ったままだ
『•••••••••ルフィ?』
「俺、お前は連れて行かねェ」
嘘だと思いルフィの顔を見ればいつになく真剣な顔だった。
『どうして•••?ねぇ!ルフィ、どうしてなの?!あの日私も、私も連れてってくれるって言ったのはルフィじゃない!•••私がっ、私が弱いからなの•••っ?』
ルフィは知っていた
ナナシが自分の為に隠れて航海術の勉強をしていた事も慣れない料理で指先が怪我だらけな事も足を引っ張りたくないからと竹刀を手にマメが出来るまで毎日毎日振り下ろしていた事も全部知っていた
「違ェ『じゃあ!何で•••っ』
ナナシはあの日のルフィの様に泣かないよう下を向き歯を食いしばっている
「俺、明日海に出る。もう決めたんだ」
『私は連れてってもらえないの?』
「あぁ。ナナシは連れて行けねェ。」
涙をこれ以上堪えることが出来なくなったナナシはとうと走り出しフーシャ村へと帰って行った
次の日フーシャ村の港には沢山の人が居た
「ナナシちゃん。ルフィ君行っちゃうよ?」
『マキノさん、もういいの。ルフィなんか知らない』
部屋に引きこもっているナナシを心配するマキノ
『マキノさんは•••マキノさんはちゃんとルフィを見送ってあげてよ』
「••••••うん、分かった。じゃあ行ってくるわね•••」
「おーい!マキノ〜!ナナシはどこだァ?!」
「うん•••ナナシちゃん、誘ったんだけど来ないって•••」
「ふーん•••••••••おーーい!!ナナシーっ!!」
ルフィは大きく息を吸い込んでナナシの名前を叫ぶ
マキノの酒場の窓だけが開けられルフィはナナシに自分の声が聞こえてるのを確認すると
「お前は船には乗られねェ!ごめんなァ•••あの日約束したのによ。でもナナシを危ねェ海には連れて行きたくねェんだ!!ナナシに何かあっても守ってれるくらい強くなって!!俺は絶対海賊王になって戻って来るから!そしたらそん時は•••」
慌てて店から出て来るナナシ
「そん時はよォ•••約束通りナナシを嫁にするから待っててくれよ!シシシっ!」
思いっきり駆け出しルフィに抱きつくナナシ
『約束だよ?•••この約束は絶対。ちゃんと海賊王になって迎えに来て•••っ!』
「あぁ、約束だ!じゃあ行ってくる!」
ルフィは小舟に乗り海賊王になるべく冒険に出た
フーシャ村の港でいつも海を眺める少女が一人。
彼女はここフーシャ村で一番の働き者だ
家事、子守り、畑仕事の手伝いと彼女に頼めば難無くこなしてくれる、もし嫁に行けば間違えなく良き妻になるだろう。
けれど彼女が港に毎日来るのには理由がある。
彼女は待っているのだ、未来の海賊王であり未来の夫になる少年を。