そして次にやって来たのは弟のレザン夫婦とユーエン夫婦。


『ママ、お兄様方、お姉様方。お久しぶりです⋯今日はこの様な素敵な席にお呼ばれして貰え光栄です。』

『ママ、お誕生日おめでとうございます。私からはママに耳飾りを』

『私からは貴重な茶葉をふんだんに使った紅茶の詰め合わせを』

弟レザンの妻は控えめで大人しく流石は王女様と言った美しさで白髪の長い髪は太陽の光を反射し輝き
萌黄色の瞳を細めママに綺麗にラッピングされた箱を渡す。

アタシも彼女の調合したお茶は大好きだが
何より側に居るとお茶の匂いがして安心出来るので
アタシはよく疲れている時は彼女の元を訪れ抱きしめては
癒しを貰っている。


そんな彼女の横に居るのは弟ユーエンの妻で
ユーエンの妻の祖国は豊富な鉱山王国。

そんな王国の王女だった彼女自身もジュエリー職人という
かなりの腕前を持って居るが性格は職人気質では無く
おっとりとしていてフワフワと綿アメみたいな柔らかい雰囲気を醸し出している

「ママ、おめでとう。」


「ママ！誕生日おめでとう！今年も皆と祝えてとても嬉しいゆ！！」


「ハハハママママ！！お前達、ありがとう！さァ、今日は楽しんで行きな！」

レザンは義妹の手を引き席へと向かい
ユーエン夫婦は義妹が撫子色の長い髪を揺らしユーエンと手を握り隣同士、歩幅を揃え微笑みながら着席する。





そして次にやって来たのはシャーロット家一の
愛妻家とも呼び声高いモンドールが義妹にデレながらやって来た。

「ただ歩いているだけでこんなにも愛らしいとは⋯だが今日は誕生日パーティ！いいか？酒だけは絶対ダメだからな？誰かに何か飲み物を貰ったらまずオレに毒味させる事！」

するとベージュの美しい髪を揺らしながら蜜柑色の瞳を細め笑い出す義妹

『もう、モンドール様ったら毒味だなんて⋯心配性なんですから！』

素直で純粋無垢の義妹故に弟は苦労している様だが
確かに弟が溺愛する程可愛い彼女は誰が見ても愛らしく
オレンジと緑を基調としたドレスを揺らしながらママの元へと近づいて行く。


『ママ、お誕生日おめでとうございます！これ⋯ママの大好きな果実酒です！』

「オレからは世界にも数少ない珍獣を贈るよ、ママ！」