Katakuri
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その日からナナシは両親の店を手伝う様になった
「ナナシちゃん、立派な看板娘になったね〜」
「今日もお店のお手伝いとは関心だよ」
お店に来るお客さんからも評判がいい
自分の作った物を美味しそうに食べてもらえる幸せ
あの日のカタクリの子供の様な顔が忘れられずまた会えたらと思う一心で店先に立つ
「最近やっと娘の反抗期も終わったみたいで!」
「ちょっとお父さん!余計な事言わないでよ!!」
その時店のドアに大きな影が現れ見上げればカタクリの姿が
『いらっしゃいませ!!』
「お、帰って来なさったんですね!いや〜今回もご苦労さまです!ナナシから聞いてましたよ!」
「いつもご贔屓にして戴きありがとうございます」
カタクリは店に入る前からナナシが手伝っている未来が見えていた
『私お店のお手伝い始めたんです!』
「その様だな···じゃあ今日はドーナツを50個貰おう」
それじゃあ今からまた作らないと店の中は空っぽだと笑う父と急いで箱につめる母
「いつになく賑わっているようだな、この店も」
『はい!大臣ご用達のお店ですから!』
嬉しそうに笑って答えるナナシと
「···あまり知られたくないな···俺が食うの減ってしまう」と少し子供の様な事をいうカタクリ
「お待たせしました。」
母が商品の入った箱を渡す
「すまないな」
大きな影は去り際「また来る」とだけ言い残し背中を向けてゆっくりと離れていく
ナナシは店を勢いよく飛び出して大きな声でカタクリに届くように叫んだ
『カタクリ様!私···私がまた!ドーナツ作ったら食べて貰えますかっ?!』
もっとカタクリを知りたい。側に居たい
それだけを原動力として追ってきたナナシは叫んだものの何と伝えればいいの分からずに精一杯、言葉として紡いだのは伝わりづらい"また会いたい"という気持ち
追いつく前から見えた光景にカタクリは振り返らずも優しく笑い片手に持っていたドーナツの箱を見えるように持ち上げた
『!···よし!もっと美味しく作る練習しなきゃ!!』
ナナシは顔を赤くして嬉しそうに店へ駆け出したのだった