Lucci
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だが仕事ぶりを評価したあの日から更に日が経ち
1ヶ月を経過した時オレは常にナナシに苛立ちを覚える事となる
「おい、紅茶」
返事をし数分後、茶葉の良い匂いを風に乗せながらやって来たナナシ
『こ、紅茶をお持ちしました!⋯⋯っ!?すみません!!』
オレのスーツにぶち巻かれた紅茶はこれで何度目だろう。
『すみません!お怪我は?!』
急いで清潔なタオルを持ってきて必死にシミにさせまいとジャケットを叩く彼女に呆れてため息をつく。
「もういい、自分でやる。スーツはクリーニングにでも出しておけ」
掃除やメシ、他の奴に対しての仕事は完璧だが
オレにだけ粗相をする彼女に嫌がらせをされているのかと卑屈になってしまう程オレが頼むとこの調子で
最近はそれに加えたまに無視をする彼女に苛立ちが募って仕方がない
「おい、ナナシ⋯⋯⋯おい!聞こえないのか?」
『は?!ルッチさん!どうされました?』
こうして度々無視され続けオレは彼女に用を伝えた後たまたま近くに居たカリファと目が合った
「あの女⋯オレに対する嫌がらせか何かなのか?」
「ナナシが?彼女に鍵ってそれは無いと思うわ?それに私が見る限りだと嫌いなんじゃなくてその逆に見えるけど⋯もう少し優しく彼女を見守ってあげたら?」
そう言われ今までの給仕係より遥かに働き
細部まで綺麗に熟された仕事には今までの誰よりも
出来る所は確かだと思いオレは極力平常心を保ち
彼女を意識して見てみる決意をした⋯⋯
そして見れば見るほど仕事は真面目に熟し
一切の妥協は許さず周りを思いやる性格や時として仲の良いカクと小さな口喧嘩をするナナシの負けん気の強さにいつの間にか心惹かれる様になっていった⋯
それと共にナナシと時間を過ごすことにより
オレに対しする凡ミスも少なくなっていき苛立つ事が減ってきたそんなある日⋯⋯