Paulie
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ギャンブルや借金取りに追われ、銀行にやって来るパウリーさんは私に向かって手を合わせ頭を下げる。
「堅いこと言うなって!な?頼むよ!この通りだ!」
船大工としてガレーラカンパニーで働く彼氏からパウリーさんの噂はよく耳にしている。
それに何より彼はモテるのだ。
外の悲鳴の様な声もきっと彼に向けての黄色い声援だったのだろう⋯
『ここにあるベリーは私のお金ではありませんのでいくら頼まれても無理です』
「クソっ、どうすりゃいいんだ!」
来る度に頭を抱え項垂れて帰って行く彼には本当に呆れてしまう
『副社長なのにあんな感じでいいのかしら⋯?』
その後も町で借金取りや求婚者に追われるパウリーさんを目撃するも月日は流れていく。
「ごめん、今日残業で会えそうにないや!」
『そっか⋯仕事なら仕方ないよ、頑張ってね』
『今日は⋯⋯』
「ごめん、会社の皆で飲み会だから無理だわ」
『そう⋯人付き合いも大事だもんね』
『来月は記念日だけど⋯久しぶりに会えないかな?』
「あのさ⋯オレだって仕事で疲れてんの!オレはナナシと違って座って金出してる様な楽な仕事じゃなくて力仕事なんだ!」
『ごめん⋯⋯』
彼が念願だった仕事に着くも私達の間には見えない溝が出来ていった⋯⋯────
だがそんなある日、ようやく彼と会えたかと思うと私は別れを告げられてしまった。
「ナナシ悪い⋯他に好きな子が出来たんだ」
私は日に日に疎遠になっていく彼の浮気には何となく気付いていたが好きだという想いから一時の気の迷いであって欲しいと願っていた
『⋯⋯⋯最悪⋯⋯』
アクアラグナが近づきその影響から元々激しく吹き抜ける風に小雨が混じる
それなのに今日はいつもバックに入れている折り畳み傘すらも家に置いて来てしまい、もうどうにでもなれとただひたすら家路を歩いた。