Ace
your name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
呆れている彼女の手当も初めて会った頃に比べれば
断然手馴れた様で包帯を巻き終わるとまたナナシは
他の仕事に着いて離れていってしまう⋯⋯⋯
そんな事を考えていると辺りをキョロキョロと
見渡すマルコがこっちに気づきオレ達に近づいて来た
「ナナシ、ちょっといいか?」
『え?あ、マルコさん!⋯今からですか?』
「急ぎで頼む。エースのはそこまで終わってんならいいだろうよい」
医務室へと歩いて行くマルコの背中を追うように
包帯を置いたナナシの腕を掴んだ。
『どうしたの?エース⋯⋯』
「まだ⋯手当はまだ終わってねェ」
いじけた様なオレのガキみたいな態度にマルコは
呆れて溜息をつき「終わったら頼むよい」と言いながら医務室へと消えて行った
それからきまづい雰囲気になりナナシは黙々と
包帯を巻いていてオレは無意識で彼女に尋ねた
「なァ、お前マルコに気があんのか?」
それを聞いたナナシは驚いた顔をしたものの
マルコは尊敬する医師ではあるがそれは恋愛ではないと述べナナシは親父の服用する薬が増え、今まで他のナース達がやっていた事も覚えなきゃいけないからマルコに指導して貰っているだけだと明かした。
それを聞いたオレは親父はそんなに具合が悪ィのかと
気にはなったもののナナシがマルコを好きじゃないと知った安心感の方がデカく、綺麗に巻かれた包帯の終わりにハサミを入れ結んでくれたナナシに
「てっきりナナシはマルコに気があるのかと思ってた」と告げるとナナシはオレを見て言った。
『気があったらどうなの?何か問題でもあるの?』
そう言ったナナシは生意気だけどやっぱり好きで⋯
気づけばオレはナナシの腕を掴み負けじと言葉を紡いでいた
「な!問題って⋯あるに決まってんだろ!?だってオレ他のナース達にはこんな気持ちにはならねェのにお前を見てると心臓の辺りが痛くて苦しくて⋯マルコやサッチと楽しそうにしてるともうダメかもと思うくらい張り裂けそうなんだ⋯オレよく分かんねェけどよ、これってオレがお前を好きだって事だろ?!」
その場に居たハルタやイゾウは冷やかす様に笑って居たがこれは本心であり勢い余って言った言葉を今更引っ込める気もねェ。
顔を真っ赤に染めて口をパクパク動かすナナシの
返事を聞くまでは、オレはこの腕を離さねェ⋯⋯───