Ace
your name
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オレがこのモビーディック号の中で初めて目を覚ました時
『気がついた?今マルコさん呼んで来るから!』と
パタパタ駆け出して言ったナナシを見て柄にも無く
可愛いなんて思ったのはきっと疲れてたからだろう。
『もう!エースったら!また無茶ばっかりして!』
「痛てて!オレは怪我人なんだぞ!?もう少し優しくしろよ!」
『怪我人はそんな生意気言わないんです〜!』
彼女の名前はナナシ。
この白ひげ海賊団でオレが入る数ヶ月前に乗った
新米ナースらしい
そんなオレは未だに警戒心が解けず毎日白ひげの首を取ろうと色んな手段を使うが何故かナナシにだけは心を開けるのはきっと彼女が同じ歳でよくオレに話かけて来るからだろう。
「なァ、お前はどうしてこの船でナースなんてしてんだよ?」
『え?それは⋯⋯』
彼女は故郷の島でも新米ナースとして毎日忙しなく
少しでも多くの人の助けになりたいと働いていた所
島に攻め入って来た海賊団に船医が不在だった事から
攫われ海に出たらしい。
『その時、この白ひげ海賊団がその海賊団を壊滅させて居場所が無かった私を親父さんが拾ってくれたの』
海賊は嫌いだけどここの仲間たちは別だと笑う彼女に
「変なの」と茶化すと彼女は唇を尖らせて
『だって娘だって言ってくれる人はもう親父さんしか居ないから⋯』と少し寂しそうな顔で言った。
不謹慎だろうがオレはそんな彼女の顔を見て
心臓が飛び跳ねるような気持ちになった。
次の日も次の日も⋯オレが相変わらず返り討ちにされる度大きな救急箱を抱えて来てくれるナナシ
「なァ、オレがあのゴール・D・ロジャーのガキだと知ったらお前はオレを軽蔑するか?」
恐る恐るそう聞けば彼女は真剣な顔をした後
拍子抜けしたかの様なアホっぽい顔をして言った。
『いつになく真剣な顔だと思ったら⋯何それ。親は親、エースはエースでしょ?』