Marco
your name
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船に戻り医療知識のある彼女の献身的な看病も甲斐あって目を覚ました親父はナナシと初対面を果たす。
「マルコ⋯この娘と話がしたい。二人にしてくれ」
ナナシの顔を見ると不安そうにしていたが
震える声で『大丈夫』とだけ言った為オレは親父の部屋を後にした⋯⋯──
「お前がナナシだな?オレもマルコも世話んなったな⋯」
『い、いえ⋯そんなお世話だなんて⋯』
「なァに⋯そんなに怯えなくても取って食ったりしねェ」
『は、はい⋯⋯』
「なァ、ナナシ、オレの息子は良い男だろ?」
大きな体の白ひげの風格に恐縮しながらも懸命に返答を続ける彼女に白ひげは笑って言った。
『はい!//とっても!!』
実は抱き着いて眠っていたのもナナシからであり
お互いの事を語り合い懸命に自分を看病してくれ
久しぶりに人の温もりに触れた彼女はマルコに恋してしまっていた。
「グララララ!ナナシ、全てを手放す覚悟があるならオレの娘になれ」
そしてナナシはその日、一日モビーの船内で楽しいひと時を過ごす⋯
「ナナシ、考え事か?」
その夜、オレは一人海を見る彼女にそっと近づき何を考えているのかと問う
『もし私がここを離れたら⋯そう思うとあの子達が心配なの』
そして暫く間が空きオレが掛ける言葉を探していると彼女が先に沈黙を破った。
『⋯あの子達のせいにするのは良くないよね⋯私、マルコさんやここに居る人は皆いい人って分かったけど海に出るってなるとやっぱり怖いなって⋯』
心の内を話す不安気なナナシを見てオレは自分の気持ちに気が付いた
「例え命に変えてもナナシはオレが守るよい⋯だから一緒に来てくれねェか?」
ナナシに触れたい⋯そう思いオレは後ろから彼女を
抱き締めれば小さな自分の手のひらをオレの腕に重ねた。
『嫌よ⋯私が目を閉じるその時までマルコさんは私の側に居て私を守ってくれなきゃ⋯だから命に変えてもなんて言わないで』