Marco
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「悪ィ事聞いちまったみたいだな⋯」
彼女の雰囲気を察しオレは謝罪したが彼女は
『気にしないで』とその理由を話してくれた。
『実は⋯⋯』
ナナシとオレ達が出会う半年前の事、彼女は医者を目指し町の病院でナースとして働いていた。
だがこの島にたまたま立ち寄った海賊に全てを奪われた挙句、町や家に火をつけナナシは両親と家を無くしたらしい。
『そこで小さな頃に秘密基地としてよく遊んでいたこの小屋に来てさっきも会ったヒューマンジーと出会い彼らと自給自足の生活を送りながら持っていた医療道具でこの森で暮らす野生動物の怪我等を治しながら生活しているんです。手先が器用なヒューマンジー達は私と一緒にタペストリーを編んだりしてそれをお金にし本や薬を買っているんですよ?』
そして彼女が話終えると何処から入って来たのか
小さな鳥や小動物達がナナシに挨拶でもするかの様に飛び回り外には大きな動物まで寄って来ている
『ナナシは優しい良い奴なんだな』
動物達の様子を見ていれば彼女の人柄は一目瞭然。
独り言の様にして呟いた言葉はオレの本心から出た言葉だった
そしてつい医学やお互いの事について話していると朝になり睡魔に負けたオレ達はいつの間にか眠ってしまった⋯
そして目を覚ますと何故か彼女を抱き締めていて
まだ腕の中で眠る彼女を起こさぬ様、起きたオレはナナシに布団をかけ大急ぎで一旦船へと戻った。
「マルコ、お前どこほっつき回ってた?」
「悪いマルコ⋯起きた親父に伝えたんだが⋯」
謝るビスタとキレる親父にオレは決心した
「なァ、親父!聞いてくれ!!ナナシをナースとしてこの船に迎え入れる事は出来ねェかな!?」
「なに寝惚けた事言ってやがんだアホンダラァ!女は船には乗せん」
「けどよ!ナナシは医学知識もあるしそれに何より優しい良い奴なんだ!!」
「優しいだけじゃこの海では生きていけねェと分かってんだろ!グララララ!マルコ、お前あの娘に惚れたのか?!」
「な!?//そりゃ今関係ねェだろ!!」
帰って来るなり親父に叱られるもオレはどうしても
親父を説得したくて⋯
親父と半ば親子喧嘩になりながらもオレは諦めようとはせず言い争っていると親父の容態が悪化し倒れてしまう。
「おい⋯おい!親父!!大丈夫か!?ビスタ!!皆を呼んで来てくれ!!」
そして医学の知識も乏しい仲間達の協力を得て
今、出来る範囲の最低限の治療を施した後、仲間に親父のことを任せオレはナナシの元まで走った。
『マルコさん?!てっきり居なかったからもう出航しちゃったのかと⋯』
「ナナシ頼む!!ありったけの医療器具を持って着いて来て欲しい!!」
オレの必死の懇願に彼女は唯ならぬ雰囲気を感じとったのか大きなバックに医療用共を詰め込み親父の元へと戻った。