Dreaming of U
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煌めく光彩
世間はどんどんクリスマスカラーに染まっていく中私はいつも家でぬくぬくと毛布にくるまっていた。仕事だって在宅で出来るし本当にこんな寒い中外に出ない。そして私の彼はそれはもう多忙を極めるプロヒーローの1人であるあの爆豪勝己だ。クリスマスが近いからデートとかそんなことはできない。外は混んでるし、ヴィランも増えやすい時期みたいだし彼の安全が私にとってのプレゼント。
「って思ってたんだけどなぁ」
ふぅと吐く息が白く染まる。
私が立っているのは駅前。視線の先にはデコレーションされたイルミネーションが見える。画面越しじゃないなんていつぶりだろう。正直そこまで興味がある訳ではなかったけど実際見るとやっぱり綺麗だななんて思うから安直過ぎる。
こんな寒い中1人待っているというのに勝己はまだ来ない。待ち合わせなんて久しぶなことしてるのに。家で待ってていい?なんて聞いた時の少し残念そうな顔をした勝己を思い出す。あんな顔されたら待ち合わせでもなんでもしてしまう。
「けど寒いなぁ。連絡もなしの遅刻の罪はでかいぞヒーロー」
「悪かったな」
耳元で声が聞こえた瞬間に冷えた頬に何か温かいものが当たった。驚いて振り返って見るとそこには私が待っていた勝己がコーヒー片手に立っていた。
「賄賂」
「賄賂なら新作のラテしか受け付けてませーん」
「一旦これで手あっためとけ」
勝己のポケットから取り出されたのは自販機で売ってるココア。悴んだスマホを持っていた指先にじんわりと広がって思わず息が漏れる。
「どっか入るか」
寒いのに珍しく手袋をしていない勝己の手が頬を撫でた。ぽつりとまた待たせたと呟いた声を耳が拾う。あんなことを言ってしまったけど正直気にしてなんていない。珍しく外でデートできるだけ嬉しいから。頬を撫でる勝己の手に自分のポケットで温めていた反対の手を重ねる。私のより大きくてがっしりとした手に頬をすり寄せてから勝己と目を合わせた。
「今日もお疲れ様ヒーロー。誘ってくれてありがとう」
「ん。たりめぇだわ。行くぞ茜」
「はーい」
しっかり彼の手を握ってようやく駅前から離れた。仕事終わりとはいえまだ店は開いている。近くのショッピングモールに向かった。久しぶりに雑貨や書店、アクセサリーなんかを眺めて行く間にしっかり温まってきた。握っている勝己の手もすっかり暖かくなった。
特に目的もなく気になったところだけに寄るウィンドウショッピングもそろそろネタが切れてくる。それにちらちら腕時計を勝己が見ているのも気になってきた。
「この後予定入っちゃった?」
「あ?」
「時間、気にしてるから。そもそも腕時計珍しいし」
「あー……」
着けてくれている腕時計はいつかのプレゼントで私が渡したもの。まだ使ってくれていることが知れてなんだか嬉しい気持ちになった。
「イルミネーション、入場予約した今日」
「えっ!どこ!?」
「ここン近く。テレビ見とったろ」
そういえば朝のテレビ番組で綺麗だねぇなんて話した。行ったことないけど寒くて困るよねなんて。特に何も考えてないそんなさり気ない言葉だったのに覚えててくれた。
「近くってことはスケートあるところ?」
「ある」
「やれる?」
「やるんだよ」
小さい頃楽しんでいた記憶が微かに蘇る。家から出たがらないけどなんだかんだ動くことが好きな私はタイミングさえあれば大喜びで誘いに乗る。今日だって急に言われたとはいえ嬉しい気持ちしかない。
「ありがとう!早く行こ!」
素直に満面の笑みを浮かべて勝己の手を引く。鼻で笑いながらも口角は上がってる。
どんどん寒くなるし外に出るのも億劫になるけど勝己と一緒なら億劫さなんてなくなってしまう。
「待っっってこんなに滑るっけ!?」
「スケートだから滑るだろ」
「チョットマッテナレマス」
「はっ片言過ぎんだろ」
久しぶりで感覚が思い出せない私は壁にしがみついて動けないでいた。もうすぐで思い出せそうなのに……!呆れたような顔をしながら滑らかな足取りで勝己がゆっくり横を滑っている。暇なのか時々ターンを決めたり後ろ向きに滑ったりしていて憎らしい。これだこれだから才能マンは。きっと睨みつけてもけらけら笑われてしまう。
「おい茜」
「何今めっちゃ忙しい」
「ン」
視線を向けると差し出されているのは彼の手。思わずぱちぱちと瞬きをして彼の顔を手を交互に見てしまう。
「しがみつくならこっちでいーだろ」
「だからはよこっち来いや」
気恥ずかしくなったのかそっぽを向いて視線を外されてしまった。マフラーから見える耳と鼻が赤く色づいている。
「寂しくなっちゃったかぁ。ごめんねぇ気づかなくて」
「クソうぜぇ。手ぇ離すぞ」
「それはやめて転ぶ」
へらへら笑いながら彼の手を取る。そのまま優しくリードしてくれてようやく私も滑ることが出来た。
目の前に広がるイルミネーションは変わらないはずなのに一層輝いて見えたのはきっと彼のおかげ。
世間はどんどんクリスマスカラーに染まっていく中私はいつも家でぬくぬくと毛布にくるまっていた。仕事だって在宅で出来るし本当にこんな寒い中外に出ない。そして私の彼はそれはもう多忙を極めるプロヒーローの1人であるあの爆豪勝己だ。クリスマスが近いからデートとかそんなことはできない。外は混んでるし、ヴィランも増えやすい時期みたいだし彼の安全が私にとってのプレゼント。
「って思ってたんだけどなぁ」
ふぅと吐く息が白く染まる。
私が立っているのは駅前。視線の先にはデコレーションされたイルミネーションが見える。画面越しじゃないなんていつぶりだろう。正直そこまで興味がある訳ではなかったけど実際見るとやっぱり綺麗だななんて思うから安直過ぎる。
こんな寒い中1人待っているというのに勝己はまだ来ない。待ち合わせなんて久しぶなことしてるのに。家で待ってていい?なんて聞いた時の少し残念そうな顔をした勝己を思い出す。あんな顔されたら待ち合わせでもなんでもしてしまう。
「けど寒いなぁ。連絡もなしの遅刻の罪はでかいぞヒーロー」
「悪かったな」
耳元で声が聞こえた瞬間に冷えた頬に何か温かいものが当たった。驚いて振り返って見るとそこには私が待っていた勝己がコーヒー片手に立っていた。
「賄賂」
「賄賂なら新作のラテしか受け付けてませーん」
「一旦これで手あっためとけ」
勝己のポケットから取り出されたのは自販機で売ってるココア。悴んだスマホを持っていた指先にじんわりと広がって思わず息が漏れる。
「どっか入るか」
寒いのに珍しく手袋をしていない勝己の手が頬を撫でた。ぽつりとまた待たせたと呟いた声を耳が拾う。あんなことを言ってしまったけど正直気にしてなんていない。珍しく外でデートできるだけ嬉しいから。頬を撫でる勝己の手に自分のポケットで温めていた反対の手を重ねる。私のより大きくてがっしりとした手に頬をすり寄せてから勝己と目を合わせた。
「今日もお疲れ様ヒーロー。誘ってくれてありがとう」
「ん。たりめぇだわ。行くぞ茜」
「はーい」
しっかり彼の手を握ってようやく駅前から離れた。仕事終わりとはいえまだ店は開いている。近くのショッピングモールに向かった。久しぶりに雑貨や書店、アクセサリーなんかを眺めて行く間にしっかり温まってきた。握っている勝己の手もすっかり暖かくなった。
特に目的もなく気になったところだけに寄るウィンドウショッピングもそろそろネタが切れてくる。それにちらちら腕時計を勝己が見ているのも気になってきた。
「この後予定入っちゃった?」
「あ?」
「時間、気にしてるから。そもそも腕時計珍しいし」
「あー……」
着けてくれている腕時計はいつかのプレゼントで私が渡したもの。まだ使ってくれていることが知れてなんだか嬉しい気持ちになった。
「イルミネーション、入場予約した今日」
「えっ!どこ!?」
「ここン近く。テレビ見とったろ」
そういえば朝のテレビ番組で綺麗だねぇなんて話した。行ったことないけど寒くて困るよねなんて。特に何も考えてないそんなさり気ない言葉だったのに覚えててくれた。
「近くってことはスケートあるところ?」
「ある」
「やれる?」
「やるんだよ」
小さい頃楽しんでいた記憶が微かに蘇る。家から出たがらないけどなんだかんだ動くことが好きな私はタイミングさえあれば大喜びで誘いに乗る。今日だって急に言われたとはいえ嬉しい気持ちしかない。
「ありがとう!早く行こ!」
素直に満面の笑みを浮かべて勝己の手を引く。鼻で笑いながらも口角は上がってる。
どんどん寒くなるし外に出るのも億劫になるけど勝己と一緒なら億劫さなんてなくなってしまう。
「待っっってこんなに滑るっけ!?」
「スケートだから滑るだろ」
「チョットマッテナレマス」
「はっ片言過ぎんだろ」
久しぶりで感覚が思い出せない私は壁にしがみついて動けないでいた。もうすぐで思い出せそうなのに……!呆れたような顔をしながら滑らかな足取りで勝己がゆっくり横を滑っている。暇なのか時々ターンを決めたり後ろ向きに滑ったりしていて憎らしい。これだこれだから才能マンは。きっと睨みつけてもけらけら笑われてしまう。
「おい茜」
「何今めっちゃ忙しい」
「ン」
視線を向けると差し出されているのは彼の手。思わずぱちぱちと瞬きをして彼の顔を手を交互に見てしまう。
「しがみつくならこっちでいーだろ」
「だからはよこっち来いや」
気恥ずかしくなったのかそっぽを向いて視線を外されてしまった。マフラーから見える耳と鼻が赤く色づいている。
「寂しくなっちゃったかぁ。ごめんねぇ気づかなくて」
「クソうぜぇ。手ぇ離すぞ」
「それはやめて転ぶ」
へらへら笑いながら彼の手を取る。そのまま優しくリードしてくれてようやく私も滑ることが出来た。
目の前に広がるイルミネーションは変わらないはずなのに一層輝いて見えたのはきっと彼のおかげ。
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