爆豪勝己
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幼稚園の頃にした事を未だに後悔している。個性が発現したばかりの頃、まだ、自分の個性がどんなものか分かってなかった。そんな時よくある女の子同士の恋バナ。好きになってもらうなら誰がいい?なんてそんな話をしていた。みんな自分から好きというより好きと言われたいとなって。
「わたしは――かつきくんに好きになってもらいたいなぁ」
「えー!こわくないの?」
「ちょっとこわいところもあるけど優しいから」
そんな話をした時、私は確かに好きになって欲しいと願っていた。それから、勘違いかもしれないけど、勝己が優しくなったように感じた。その時は嬉しかったけど――。私の個性が、「言霊」がどんなものか知ってしまった時、後悔の波に攫われた。なんてことをしてしまったんだろう。なんてことを願っしまったのだろう。気づいてしまったその日から、私は言葉を口にすることを恐ろしく感じて、筆談で暮らすようになった。もしかしたら、個性を発動させてしまっていたかもしれない。そんな恐怖から私は勝己に個性をかけ続ける。ごめんね勝己。いつかちゃんと止めるから。心の中で願えどそれが叶う未来は見えない。
「茜ちゃんっ!今日みんなで課題やらない?って話してたんだけど一緒にどうかなっ!」
寮に戻ってすぐそんな声をかけてくれる透ちゃんに頷きながらノートを手に取った。最近よく女子で集まって課題をしてる。インターンだったりがない人だけだけど誰かの部屋に集まってみんなで話しながら課題をするのは楽しくて不定期なこれを楽しみにしている。ノートにどこでするの?と書こうとペンを取り出す。
「あっ茜ちゃん書かなくて大丈夫!今日は私の部屋でやるよっ!待ってるねー!」
こんな風に察して返事をしてくれる事が増えた。ありがとうの意味を込めて透ちゃんに笑いかける。見えない彼女の腕が方に回って抱きしめられた。
「やっぱかわいー茜ちゃん!はぁほんと癒し……。それじゃゆっくりおいで〜!」
そんな事を言って踵を返してしまった透ちゃんの背中を見送ってなんだか照れてしまう。1人はにかみながら共有スペースを横切る。冷蔵庫に紅茶を入れていたはず。持って行こうかななんて考えて寄ると勝己がいた。今日は安心して話せる。厳密に言うは話してないけど。
「あ?帰ったんか」
こくこくと頷くと少し眉間の皺が減った。勝己と出久は長く一緒にいるだけあって簡単な言葉口パクや動きで理解してくれる。今だってノートはいらない。大きめに口を開いて"ただいま"と伝える。
「ん、おけーり」
プロテインを片手に反対の手で頭を軽く撫でてくれる。これは幼稚園の時から変わらない勝己の癖のようなもの。ずっと私の方が背が低いせいかずっとしてくる。――これも勘違いされる要因なんだろうけど。やめてはほしくもないし何も言わない。
こんな日常がずっと続けばいい。そんな甘いことを考えていた。転機は、私にとっての絶望はいつだってそこにいるのに。
ある日の演習中、なんだかいつもより疲れてる気がした。でも疲れてるのなんてみんなも一緒。頑張らないと。講評を受けにみんなの元へ走り出したところで視界だ歪んだ。あれ……?おかしいな……真っ暗に……?
「おい茜!」
勝己の声が聞こえた気がしたけど返事を返せたかはわからない。
「わたしは――かつきくんに好きになってもらいたいなぁ」
「えー!こわくないの?」
「ちょっとこわいところもあるけど優しいから」
そんな話をした時、私は確かに好きになって欲しいと願っていた。それから、勘違いかもしれないけど、勝己が優しくなったように感じた。その時は嬉しかったけど――。私の個性が、「言霊」がどんなものか知ってしまった時、後悔の波に攫われた。なんてことをしてしまったんだろう。なんてことを願っしまったのだろう。気づいてしまったその日から、私は言葉を口にすることを恐ろしく感じて、筆談で暮らすようになった。もしかしたら、個性を発動させてしまっていたかもしれない。そんな恐怖から私は勝己に個性をかけ続ける。ごめんね勝己。いつかちゃんと止めるから。心の中で願えどそれが叶う未来は見えない。
「茜ちゃんっ!今日みんなで課題やらない?って話してたんだけど一緒にどうかなっ!」
寮に戻ってすぐそんな声をかけてくれる透ちゃんに頷きながらノートを手に取った。最近よく女子で集まって課題をしてる。インターンだったりがない人だけだけど誰かの部屋に集まってみんなで話しながら課題をするのは楽しくて不定期なこれを楽しみにしている。ノートにどこでするの?と書こうとペンを取り出す。
「あっ茜ちゃん書かなくて大丈夫!今日は私の部屋でやるよっ!待ってるねー!」
こんな風に察して返事をしてくれる事が増えた。ありがとうの意味を込めて透ちゃんに笑いかける。見えない彼女の腕が方に回って抱きしめられた。
「やっぱかわいー茜ちゃん!はぁほんと癒し……。それじゃゆっくりおいで〜!」
そんな事を言って踵を返してしまった透ちゃんの背中を見送ってなんだか照れてしまう。1人はにかみながら共有スペースを横切る。冷蔵庫に紅茶を入れていたはず。持って行こうかななんて考えて寄ると勝己がいた。今日は安心して話せる。厳密に言うは話してないけど。
「あ?帰ったんか」
こくこくと頷くと少し眉間の皺が減った。勝己と出久は長く一緒にいるだけあって簡単な言葉口パクや動きで理解してくれる。今だってノートはいらない。大きめに口を開いて"ただいま"と伝える。
「ん、おけーり」
プロテインを片手に反対の手で頭を軽く撫でてくれる。これは幼稚園の時から変わらない勝己の癖のようなもの。ずっと私の方が背が低いせいかずっとしてくる。――これも勘違いされる要因なんだろうけど。やめてはほしくもないし何も言わない。
こんな日常がずっと続けばいい。そんな甘いことを考えていた。転機は、私にとっての絶望はいつだってそこにいるのに。
ある日の演習中、なんだかいつもより疲れてる気がした。でも疲れてるのなんてみんなも一緒。頑張らないと。講評を受けにみんなの元へ走り出したところで視界だ歪んだ。あれ……?おかしいな……真っ暗に……?
「おい茜!」
勝己の声が聞こえた気がしたけど返事を返せたかはわからない。