爆豪勝己
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「おい茜!」
「なぁにかっちゃん」
「よめになれ!」
「よめ?およめさんってこと?」
「そうだ!けっこんしたらよめらしいからおまえがよめ!」
「ん??けっこんしたら茜およめさんなの?」
「けっこんしたらずっといっしょにいれるってきいた!だからおれとけっこんして茜はおれのよめになんだよ!」
「およめさんなったらかつきくんとずっといっしょいれるの?」
「そうだっつってんだろ!だからよめなれ!」
「うん!なる!かつきくんのおよめさんなる!」
「ならちかいのきすすっぞ!」
それから触れた柔らかい感触を今でも鮮明に思い出せる。忘れるわけがない私のファーストキス。それも初恋でまだ好きな人と。もう1人の幼馴染みの出久には内緒でしたあのキスを未だに忘れられない。それから私は勝己に見合うように努力を続けてきた。未来のNo.1ヒーローの一緒にいるために勉強も外見も、なんだって頑張ってきた。あの誓いのキスを本物にしたくて。幼稚園でのお遊びのようなキスを未だに引きづってるなんて重いと思う。でも……諦めることなんて出来なかった。
「茜ちゃん。最近ちょっと無理してないかしら?私心配よ」
「梅雨ちゃん優しいね。でも大丈夫。もっと頑張らないと」
貴方の隣にふさわしくない。
「っ!なにやってやがんだてめェは!死ぬ気か!?」
「ごめん……ちょっと気抜けてた」
昨晩遅くまで予習していたのが祟ったのか演習中にボーッとしてしまっていた。上から瓦礫が落ちてきていたらしい。気づかずに居たらしい私を勝己が爆破で助けてくれた。それでもボーッとしてたのが気に食わなかったのか、単に虫の居所が悪かったのか。分からないけれどいつもの勝己なら言わないだろう言葉に呼吸が止まったかのように思えた。
「何目指してんだよおめェは、強くなる必要ねェだろ」
「かっちゃん!?」
出久の止めようとする声が聞こえる。強くなる必要はない。そりゃそうだ。私の個性はサポート向きで前線向きじゃない。それでも少しは役に立てるようにと鍛えてた。だって勝己といたいから。前線で戦えたらそのまま勝己を支えられるでしょう?少しでも支えられるように、見合うことが出来るように。でもあのキスに縋っていたのはやっぱり私だけだったみたい。でもそんなことは分かっていたのに怖くて聞けずに期待をしていた私が悪い。
「出久、大丈夫だよ。私は大丈夫。少し疲れたみたい。迷惑かけてごめんね」
「迷惑だなんて思ってないよ!それより保健室に…!」
「おめェは引っ込んでろクソナード!俺が連れてくわ!」
「今のかっちゃんには任せられないよ!」
「2人とも、私は大丈夫だって。1人で行けるからまた後でね」
出来るだけ笑顔を作って声をかける。気を抜いたら泣いてしまいそう。ほっぺたの内側を噛んだまま保健室に向かって歩き始めた。勝己の怒鳴り声と出久の珍しく反論する声にその光景が目に浮かぶようだった。そもそもあの2人はいつの間に仲直りしたんだろう。いやしてないけど前みたいに会話すら成り立たないような状態ではない。いじめっ子の勝己にいじめられっ子の出久。無個性でいじめられていた出久を私は守らなきゃと中学の時よく勝己から庇っていた。守らなきゃなんて今思えば失礼な話だ。ヒーローぶって出久を下に見ていたんだ。それでも出久は雄英に入学して強くなってる。私と違って。勝己と並ぶくらい強い。羨ましい。どんどん強くなって、どんどん前に進む幼馴染みたちにどれだけ必死に手を伸ばしてもいつからか届かなく感じている。こんなの……勝己に相応しくない。
「全然だめだ」
「何がだよ」
「えっ!?勝己!?」
突然声をかけられてびっくりした。その弾みに足元がふらついてしまう。そんな私の体を当たり前のように支えてくれて勝己は前にしゃがんだ。
「おら乗れや」
「いや、いやだからね?」
「今ふらついた奴が何言ってやがんだ」
「それは勝己が急に声掛けてきたから……」
「おぶるか姫抱きか。選べ」
「背中失礼します!」
大人しく背中に乗せてもらって久しぶりの体温に緊張してしまう。勝己ってこんなに背中広かったんだな。遠くから他のクラスの授業が聞こえる。誰もいない廊下を勝己と2人きり。こんな時間長いこと無かった気がする。
「……最近」
「ん?」
「何焦ってやがんだお前」
「…………ヒーローになる為にもっと頑張らないとだなって」
「充分やってんじゃねーの」
「うんんまだ足りないよ。全然追いつけない」
「……クソデクにかよ」
「………………え?」
なんでここで出久の名前が出てくるの?不思議に思っていると勝己がぽろぽろと言葉を紡ぐ。中学の時とかこれみよがしに一緒にいやがって……ってそれは貴方がいじめるからでは?とか内心思いながら耳を傾ける。驚きで口は開きっぱなしだし返事が出来ないせいか勝己の言葉は止めなく溢れてくる。でもその全てはまるで出久に嫉妬してるかのようで。いやいやそんなことある?ぽろぽろと零していた言葉はだんだん強くなって勝己が逆ギレしながら最後に叫んだ。
「おめェは!あん時から!俺んだろうが!くっそが!!」
「……あの時って?」
もしかして勝己もなんて期待してしまう。もしかして、もしかして私と同じだったりする?
「覚えてねーんかアホ女」
背中にいる私と赤い瞳の視線が絡む。いつもと違う、熱の篭った視線にどきりと心臓が跳ねる。それに、顔が熱い。隠したいのに腕は勝己の首に回したままで。
「誓いのキス。しただろーが」
ほんのり耳を赤くして言ってくれた言葉に涙が溢れてしまった。頬を伝う涙を拭うことが出来なくて勝己のシャツに染みを作ってしまう。
「はぁ!?んで泣いてんだよ!」
「勝己キスしたこと忘れたのかと思ってた……」
「んなわけ!つーか忘れてんのはてめェだろうが!ヒーロー科にまで来やがって!」
「何!?来たらダメだったの!?私は勝己がNo.1ヒーローになるって言うから支えたくて来たのに!」
売り言葉に買い言葉とはまさにこの事で。いきなりキレられたから思わず本音を答えてしまった。それを聞き逃してくれるような人はここにはいない。そこ座れといきなり階段の手すりに座らされて目の前に勝己が立つ。私が落ちないように手を握ったまま。
「おめェは俺に守られときゃいいんだよアホ」
「うるさい暴君。私は勝己に見合う女の子になりたいの。守られてるだけなんていやなの」
「はぁ……わがまま」
「でもそんな私に誓ったんでしょ?」
「るっせぇ!」
うるさいって何!?と言おうとした口は塞がれて昔とは違う、少しかさついた感触があった。びっくりして目を開いたままいると赤い瞳とかち合う。眉間に皺を寄せられてあわてて目を閉じるとそのまま唇を吸われて離れていった。
「……さっさと保健室行くぞアホ」
「勝己のせいじゃん」
またおんぶしてもらおうと伸ばした腕はそのまま勝己の首に巻かれて膝裏と背中に腕を差し込まれた。そのまま浮遊感が襲う。
「ちょっ!?なんでお姫様抱っこなの!?」
「こっちの方がしやすいだろうが」
そう言って勝己の唇が額に触れる。絶対今私の顔は真っ赤だ。それを見た勝己はニヤリと悪い顔で見てくる。至近距離の顔が恥ずかしくてそっぽを勢いよく向いてしまう。
「はっ!さっさと落とせばよかったわ。付き合え茜」
「…………拒否権は?」
「いらねぇだろーが」
自信満々にそういう勝己にムカついて勝己の胸元に全力で頭をグリグリ押し付けてやった。
「なぁにかっちゃん」
「よめになれ!」
「よめ?およめさんってこと?」
「そうだ!けっこんしたらよめらしいからおまえがよめ!」
「ん??けっこんしたら茜およめさんなの?」
「けっこんしたらずっといっしょにいれるってきいた!だからおれとけっこんして茜はおれのよめになんだよ!」
「およめさんなったらかつきくんとずっといっしょいれるの?」
「そうだっつってんだろ!だからよめなれ!」
「うん!なる!かつきくんのおよめさんなる!」
「ならちかいのきすすっぞ!」
それから触れた柔らかい感触を今でも鮮明に思い出せる。忘れるわけがない私のファーストキス。それも初恋でまだ好きな人と。もう1人の幼馴染みの出久には内緒でしたあのキスを未だに忘れられない。それから私は勝己に見合うように努力を続けてきた。未来のNo.1ヒーローの一緒にいるために勉強も外見も、なんだって頑張ってきた。あの誓いのキスを本物にしたくて。幼稚園でのお遊びのようなキスを未だに引きづってるなんて重いと思う。でも……諦めることなんて出来なかった。
「茜ちゃん。最近ちょっと無理してないかしら?私心配よ」
「梅雨ちゃん優しいね。でも大丈夫。もっと頑張らないと」
貴方の隣にふさわしくない。
「っ!なにやってやがんだてめェは!死ぬ気か!?」
「ごめん……ちょっと気抜けてた」
昨晩遅くまで予習していたのが祟ったのか演習中にボーッとしてしまっていた。上から瓦礫が落ちてきていたらしい。気づかずに居たらしい私を勝己が爆破で助けてくれた。それでもボーッとしてたのが気に食わなかったのか、単に虫の居所が悪かったのか。分からないけれどいつもの勝己なら言わないだろう言葉に呼吸が止まったかのように思えた。
「何目指してんだよおめェは、強くなる必要ねェだろ」
「かっちゃん!?」
出久の止めようとする声が聞こえる。強くなる必要はない。そりゃそうだ。私の個性はサポート向きで前線向きじゃない。それでも少しは役に立てるようにと鍛えてた。だって勝己といたいから。前線で戦えたらそのまま勝己を支えられるでしょう?少しでも支えられるように、見合うことが出来るように。でもあのキスに縋っていたのはやっぱり私だけだったみたい。でもそんなことは分かっていたのに怖くて聞けずに期待をしていた私が悪い。
「出久、大丈夫だよ。私は大丈夫。少し疲れたみたい。迷惑かけてごめんね」
「迷惑だなんて思ってないよ!それより保健室に…!」
「おめェは引っ込んでろクソナード!俺が連れてくわ!」
「今のかっちゃんには任せられないよ!」
「2人とも、私は大丈夫だって。1人で行けるからまた後でね」
出来るだけ笑顔を作って声をかける。気を抜いたら泣いてしまいそう。ほっぺたの内側を噛んだまま保健室に向かって歩き始めた。勝己の怒鳴り声と出久の珍しく反論する声にその光景が目に浮かぶようだった。そもそもあの2人はいつの間に仲直りしたんだろう。いやしてないけど前みたいに会話すら成り立たないような状態ではない。いじめっ子の勝己にいじめられっ子の出久。無個性でいじめられていた出久を私は守らなきゃと中学の時よく勝己から庇っていた。守らなきゃなんて今思えば失礼な話だ。ヒーローぶって出久を下に見ていたんだ。それでも出久は雄英に入学して強くなってる。私と違って。勝己と並ぶくらい強い。羨ましい。どんどん強くなって、どんどん前に進む幼馴染みたちにどれだけ必死に手を伸ばしてもいつからか届かなく感じている。こんなの……勝己に相応しくない。
「全然だめだ」
「何がだよ」
「えっ!?勝己!?」
突然声をかけられてびっくりした。その弾みに足元がふらついてしまう。そんな私の体を当たり前のように支えてくれて勝己は前にしゃがんだ。
「おら乗れや」
「いや、いやだからね?」
「今ふらついた奴が何言ってやがんだ」
「それは勝己が急に声掛けてきたから……」
「おぶるか姫抱きか。選べ」
「背中失礼します!」
大人しく背中に乗せてもらって久しぶりの体温に緊張してしまう。勝己ってこんなに背中広かったんだな。遠くから他のクラスの授業が聞こえる。誰もいない廊下を勝己と2人きり。こんな時間長いこと無かった気がする。
「……最近」
「ん?」
「何焦ってやがんだお前」
「…………ヒーローになる為にもっと頑張らないとだなって」
「充分やってんじゃねーの」
「うんんまだ足りないよ。全然追いつけない」
「……クソデクにかよ」
「………………え?」
なんでここで出久の名前が出てくるの?不思議に思っていると勝己がぽろぽろと言葉を紡ぐ。中学の時とかこれみよがしに一緒にいやがって……ってそれは貴方がいじめるからでは?とか内心思いながら耳を傾ける。驚きで口は開きっぱなしだし返事が出来ないせいか勝己の言葉は止めなく溢れてくる。でもその全てはまるで出久に嫉妬してるかのようで。いやいやそんなことある?ぽろぽろと零していた言葉はだんだん強くなって勝己が逆ギレしながら最後に叫んだ。
「おめェは!あん時から!俺んだろうが!くっそが!!」
「……あの時って?」
もしかして勝己もなんて期待してしまう。もしかして、もしかして私と同じだったりする?
「覚えてねーんかアホ女」
背中にいる私と赤い瞳の視線が絡む。いつもと違う、熱の篭った視線にどきりと心臓が跳ねる。それに、顔が熱い。隠したいのに腕は勝己の首に回したままで。
「誓いのキス。しただろーが」
ほんのり耳を赤くして言ってくれた言葉に涙が溢れてしまった。頬を伝う涙を拭うことが出来なくて勝己のシャツに染みを作ってしまう。
「はぁ!?んで泣いてんだよ!」
「勝己キスしたこと忘れたのかと思ってた……」
「んなわけ!つーか忘れてんのはてめェだろうが!ヒーロー科にまで来やがって!」
「何!?来たらダメだったの!?私は勝己がNo.1ヒーローになるって言うから支えたくて来たのに!」
売り言葉に買い言葉とはまさにこの事で。いきなりキレられたから思わず本音を答えてしまった。それを聞き逃してくれるような人はここにはいない。そこ座れといきなり階段の手すりに座らされて目の前に勝己が立つ。私が落ちないように手を握ったまま。
「おめェは俺に守られときゃいいんだよアホ」
「うるさい暴君。私は勝己に見合う女の子になりたいの。守られてるだけなんていやなの」
「はぁ……わがまま」
「でもそんな私に誓ったんでしょ?」
「るっせぇ!」
うるさいって何!?と言おうとした口は塞がれて昔とは違う、少しかさついた感触があった。びっくりして目を開いたままいると赤い瞳とかち合う。眉間に皺を寄せられてあわてて目を閉じるとそのまま唇を吸われて離れていった。
「……さっさと保健室行くぞアホ」
「勝己のせいじゃん」
またおんぶしてもらおうと伸ばした腕はそのまま勝己の首に巻かれて膝裏と背中に腕を差し込まれた。そのまま浮遊感が襲う。
「ちょっ!?なんでお姫様抱っこなの!?」
「こっちの方がしやすいだろうが」
そう言って勝己の唇が額に触れる。絶対今私の顔は真っ赤だ。それを見た勝己はニヤリと悪い顔で見てくる。至近距離の顔が恥ずかしくてそっぽを勢いよく向いてしまう。
「はっ!さっさと落とせばよかったわ。付き合え茜」
「…………拒否権は?」
「いらねぇだろーが」
自信満々にそういう勝己にムカついて勝己の胸元に全力で頭をグリグリ押し付けてやった。