メーデー、愛してる
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それから特訓の日々を過ごしている中、寮に帰って夕ご飯を食べていると空間転移の錬成陣を新しく思いついた。常に持っているノートとペンでその場で描いてたら先に食えって勝己にはたかれた。急いでご飯を食べて食器も片付ける。みんなに声をかけてから部屋に籠った。明日も変わらず学校では特訓だ。つまり尾白クンと鬼ごっこ。空間転移は今ここでつくらないと。時間が足りない。できることを増やさなきゃ。私はヴィランに敵わない。それに……エンヴィーが来ていた。キンブリーだけじゃなくて人造人間 ]が来ている。他にいない確証なんてない。それなのにここにはエドもアルもロイもリザもみんないない。お父様が来ていたら、私は倒さなきゃいけない。グリードはお父様に最後取り込まれたって聞いた。セリム、プライドは赤ん坊に戻った。つまり来る可能性があるのはグラトニー、ブラッドレイ、スロウスそれに……ラスト。ラストは来ていても正直おかしくない。誰よりも先に死んだから。もしかしたらもう違うかもしれないけど人造人間 ]の情報を共有しないと。どんな能力を持っているか纏めよう。空間転移よりそっちが先だな。そう思って新しい紙を取り出す。ふと時計を見るとだいぶ時間が経っていた。もう1時、お風呂に入らないと。明日休みならいっかとも思うけど学校はある。急いで準備をしてお風呂に向かうと既に真っ暗になった共有スペースが目に入った。誰もいないその空間に寂しさを覚える。1人で生きようと昔思っていたのにここでも大切な場所ができてしまった。絶対に守らないと。エドやアルみたいに危険にすら晒したくない。でも私にそれができる力もない。その為にも早く……!シャワーを急いで浴びてすぐに部屋に戻る。粗方髪を乾かしたら机に向かう。さぁ続きをしよう。私の世界のために。それから私は昼は鬼ごっこに夜は研究と、そんな生活を続けることになった。
Side 耳郎
今日も変わらず学校だ。夏休みなはずなのに。でもウチは全然苦じゃない。ヒーローになる為だからね。でもおかしい。いつもだったらもう朝ごはんを食べてるはずのハルがいない。ジョギングか筋トレが終わらないのかな?とも思ったけど違う気がする。だつて最近顔色が良くなかった気がする。
「梅雨ちゃんちょっといい?」
「あらどうしたの?」
「ハルって今日部屋から出てた?いつももう居るのにおかしいかなって……」
「それもそうねちょっとお部屋に行ってみましょう」
それから梅雨ちゃんと一緒にハルの部屋に向かった。ノックをしても返事はない。イヤホンジャックを壁に指してみるけど物音1つしない。……いや寝息?
「まだ寝てるみたいどうしよう?」
「そうねまだ時間はあるし寝かせてあげましょう。少し余裕は持たせてから起こしに来ましょ?」
「そうだね。そうしよっか!なら下戻ろ」
下に戻ると共有スペースに居た爆豪と目が合った。なんでだ?なんて思っているとそのままこっちに近づいてくる。
「おい耳!あいつどこだ」
「……ハルならまだ寝てるよ。きっと疲れてってどこ行ってんの!?」
「起こす」
「はぁ!?女子棟入っちゃだめでしょ!?」
爆豪がウチの言葉で止まるわけもなくてエレベーターに乗って5階まで向かってしまった。急いで次に来るエレベーターに乗って追いかける。梅雨ちゃんも一緒に。5階に着いた頃には爆豪がドアをドンドン叩いたりドアノブをガチャガチャさせていた。そして一瞬やめたかと思うと手のひらを翳してた。
「爆豪!?なにしてんの!?」
「あ?開けねぇから爆破する」
「だめよ爆豪ちゃん」
「うっせ知るか!」
ウチらが止める前に爆豪はドアを爆破した。それはもう木っ端微塵に。あーあこれは怒られる……。そんなことを考えてる間に爆豪は部屋に入ろうとしていた。止めないとなんだろうけどどうしようよなくて横からから部屋を覗き込む。そこにハルの姿はなかった。
「…………え?」
驚いたのもつかの間、爆豪がいきなりのけ反って何かを避けた。ドアから急いで離れるとナイフを手にこっちを睨みつけるハルが。殺気だ。動けない。勝てない。爆豪の首には一筋、赤く血が溢れかけている。
「……逃げて」
一言発したかと思うとそのまま爆豪に向かって飛び出した。その顔に向かって爆豪が個性で爆破した。そのままハルの動きが止まる。倒れかけたハルを爆豪が支えた。爆豪がそっと前髪をどかすと少し爆破で汚れた顔が。それから瞼が震えたかと思うといつもの綺麗な藍色の瞳が見えた。
「ハル!?大丈夫!?」
「爆豪ちゃん遠慮が無さすぎよ」
「うっせ!おいハルこっち見ろ」
ハルの瞳が爆豪の赤い瞳と交わる。なんだか見てはいけないものを見ている気がしてしまった。ボーっとしている隙に爆豪がハルの手にあるナイフを取る。虚ろだった藍色の瞳が周りを見渡してまた爆豪と目を合わせた。
「あれ……勝己?」
「どんな夢見とんだお前は」
「爆破が聞こえたから危ないって……勝己だったんだね。よかった……?っ!ごめん!首!私のせいだよねごめんね大丈夫?手当しなきゃ。こんなんじゃだめだ。どうしよう止血を……!」
「落ち着け!んな傷なんともねぇよ!」
突然取り乱したハルにウチらは声をかけられなかった。爆豪がチラチラこっちを見てどっか行けって手で合図する。ウチにはどうすることもできなくて梅雨ちゃんを見る。梅雨ちゃんも何も思いつかなかったみたいでこそっと爆豪に先に行っているわと伝えてた。そしてウチらはロビーへと戻った。もう既に一部のクラスメイトは学校に向かっている。ハルに何かしてあげたいけど今はどうすることもできないし、爆豪に任せることにして教室に向かった。その後は何事も無かったかのようにいつも通りなハルと首を手当てされた爆豪が後から教室に入ってきた。
それからハルの事が気になって仕方がない。あんな切羽詰まった、取り乱したハルは見た事がなかった。いつも強くて1人で立ってて誰よりも前にいると思ってたけど……違うのかもしれない。希望の光なんて今では呼ばれてるし余計そう思ってしまったのかも。でも……ハルもウチらと一緒だ。同い年の女の子だ。もしかしたら1人で辛い時があるのかもしれない。そう思うとなにかしてあげたくて堪らなくなった。
その日の特訓では仮免試験ではB組と試験会場が違うことを知った。それも1年での仮免取得は全国でも少数派らしい。知らない個性の人たちがウチらより長い間訓練を積んでくるわけだ。明確な逆境だと相澤先生が言った。少しだけ緊張してくる。ハルは今までと変わらず尾白と鬼ごっこをしていたし、緑谷はみんなコスチューム変わったねなんて言っていた。
それから寮に戻ってから女子全員がソファに集まっていた。ハルもいるのは久しぶりな気がする。必殺技はどうだとかそんな話をしていた。隣のハルはにこにこみんなの話を聞いている。そんな中、梅雨ちゃんがお茶子の肩につんっと触れるとお茶子が凄いびっくりしていた。
「最近ムダに心がザワつくんが多くてねぇ」
「恋だ」
「ギョ」
ミナの言葉に慌てまくって浮いてしまったお茶子。そういうのが分からないというのはウチもわかる。恋とか好きとかわからない。けどミナはどうしても恋愛に結びつけたいみたい。そしてみなはぐるんと首を動かしてこっちを見た。
「ハルもだよ!!爆豪とはどういうこと!?今日も朝から一緒だつたよね!?呼び方変わったよね!?というか爆豪が名前呼んでるよね!?」
「うぇ!?私!?えっとその付き合って……?」
「付き合ってんだろ。そこはっきり答えろや」
ハルはいつの間にか後ろに来ていた爆豪に後ろから腕を回されてほっぺたを潰されていた。うんハルの顔が真っ赤だ。三奈と透がもう叫び声にならない声をあげている。それから爆豪に怯まずデートは!?手は繋いだ!?ていうかどこまで行った!?とか質問攻めにしていた。爆豪は全然答えないしハルの顔は赤いまま。
「うっせぇ!今惚れさせてる途中なんだわ!邪魔すんな!それとハル!徹夜すんなら俺の部屋にしろ!つかそもそも徹夜すんなや!」
「「惚れさてる!?」」
「研究できるならどこでもいいよ。あっでも資料あるから勝己が来てくれるとありがたい」
「まって良くないよ!?というか今日ウチが一緒寝よって言おうと思ってたのに!」
「え!?響香一緒寝てくれるの!?」
「あっハルが良ければだけど」
「えー!全然!一緒!寝たい!今日一緒寝よ!」
ウチのせいで爆豪の目の吊り上がりが酷くなったけど言ったものは仕方ない。ハルは全然気にしてないし。それからどっちの部屋で寝るか、でも研究したいし……とか迷ってるハルに今日は寝ない?寝たらアイディア浮かぶかもよとか言ってどうにか寝かせる方向にできた。その間爆豪がうるさいかなって思ってたけど三奈たちの質問攻めにあっていていちいちキレてた。
「ふふっありがとう響香。私焦りすぎてたかも」
「友達でしょ当たり前だよ」
そう言ったウチに笑いかけてくれたハルは眩しいくらいだった。
Side 耳郎
今日も変わらず学校だ。夏休みなはずなのに。でもウチは全然苦じゃない。ヒーローになる為だからね。でもおかしい。いつもだったらもう朝ごはんを食べてるはずのハルがいない。ジョギングか筋トレが終わらないのかな?とも思ったけど違う気がする。だつて最近顔色が良くなかった気がする。
「梅雨ちゃんちょっといい?」
「あらどうしたの?」
「ハルって今日部屋から出てた?いつももう居るのにおかしいかなって……」
「それもそうねちょっとお部屋に行ってみましょう」
それから梅雨ちゃんと一緒にハルの部屋に向かった。ノックをしても返事はない。イヤホンジャックを壁に指してみるけど物音1つしない。……いや寝息?
「まだ寝てるみたいどうしよう?」
「そうねまだ時間はあるし寝かせてあげましょう。少し余裕は持たせてから起こしに来ましょ?」
「そうだね。そうしよっか!なら下戻ろ」
下に戻ると共有スペースに居た爆豪と目が合った。なんでだ?なんて思っているとそのままこっちに近づいてくる。
「おい耳!あいつどこだ」
「……ハルならまだ寝てるよ。きっと疲れてってどこ行ってんの!?」
「起こす」
「はぁ!?女子棟入っちゃだめでしょ!?」
爆豪がウチの言葉で止まるわけもなくてエレベーターに乗って5階まで向かってしまった。急いで次に来るエレベーターに乗って追いかける。梅雨ちゃんも一緒に。5階に着いた頃には爆豪がドアをドンドン叩いたりドアノブをガチャガチャさせていた。そして一瞬やめたかと思うと手のひらを翳してた。
「爆豪!?なにしてんの!?」
「あ?開けねぇから爆破する」
「だめよ爆豪ちゃん」
「うっせ知るか!」
ウチらが止める前に爆豪はドアを爆破した。それはもう木っ端微塵に。あーあこれは怒られる……。そんなことを考えてる間に爆豪は部屋に入ろうとしていた。止めないとなんだろうけどどうしようよなくて横からから部屋を覗き込む。そこにハルの姿はなかった。
「…………え?」
驚いたのもつかの間、爆豪がいきなりのけ反って何かを避けた。ドアから急いで離れるとナイフを手にこっちを睨みつけるハルが。殺気だ。動けない。勝てない。爆豪の首には一筋、赤く血が溢れかけている。
「……逃げて」
一言発したかと思うとそのまま爆豪に向かって飛び出した。その顔に向かって爆豪が個性で爆破した。そのままハルの動きが止まる。倒れかけたハルを爆豪が支えた。爆豪がそっと前髪をどかすと少し爆破で汚れた顔が。それから瞼が震えたかと思うといつもの綺麗な藍色の瞳が見えた。
「ハル!?大丈夫!?」
「爆豪ちゃん遠慮が無さすぎよ」
「うっせ!おいハルこっち見ろ」
ハルの瞳が爆豪の赤い瞳と交わる。なんだか見てはいけないものを見ている気がしてしまった。ボーっとしている隙に爆豪がハルの手にあるナイフを取る。虚ろだった藍色の瞳が周りを見渡してまた爆豪と目を合わせた。
「あれ……勝己?」
「どんな夢見とんだお前は」
「爆破が聞こえたから危ないって……勝己だったんだね。よかった……?っ!ごめん!首!私のせいだよねごめんね大丈夫?手当しなきゃ。こんなんじゃだめだ。どうしよう止血を……!」
「落ち着け!んな傷なんともねぇよ!」
突然取り乱したハルにウチらは声をかけられなかった。爆豪がチラチラこっちを見てどっか行けって手で合図する。ウチにはどうすることもできなくて梅雨ちゃんを見る。梅雨ちゃんも何も思いつかなかったみたいでこそっと爆豪に先に行っているわと伝えてた。そしてウチらはロビーへと戻った。もう既に一部のクラスメイトは学校に向かっている。ハルに何かしてあげたいけど今はどうすることもできないし、爆豪に任せることにして教室に向かった。その後は何事も無かったかのようにいつも通りなハルと首を手当てされた爆豪が後から教室に入ってきた。
それからハルの事が気になって仕方がない。あんな切羽詰まった、取り乱したハルは見た事がなかった。いつも強くて1人で立ってて誰よりも前にいると思ってたけど……違うのかもしれない。希望の光なんて今では呼ばれてるし余計そう思ってしまったのかも。でも……ハルもウチらと一緒だ。同い年の女の子だ。もしかしたら1人で辛い時があるのかもしれない。そう思うとなにかしてあげたくて堪らなくなった。
その日の特訓では仮免試験ではB組と試験会場が違うことを知った。それも1年での仮免取得は全国でも少数派らしい。知らない個性の人たちがウチらより長い間訓練を積んでくるわけだ。明確な逆境だと相澤先生が言った。少しだけ緊張してくる。ハルは今までと変わらず尾白と鬼ごっこをしていたし、緑谷はみんなコスチューム変わったねなんて言っていた。
それから寮に戻ってから女子全員がソファに集まっていた。ハルもいるのは久しぶりな気がする。必殺技はどうだとかそんな話をしていた。隣のハルはにこにこみんなの話を聞いている。そんな中、梅雨ちゃんがお茶子の肩につんっと触れるとお茶子が凄いびっくりしていた。
「最近ムダに心がザワつくんが多くてねぇ」
「恋だ」
「ギョ」
ミナの言葉に慌てまくって浮いてしまったお茶子。そういうのが分からないというのはウチもわかる。恋とか好きとかわからない。けどミナはどうしても恋愛に結びつけたいみたい。そしてみなはぐるんと首を動かしてこっちを見た。
「ハルもだよ!!爆豪とはどういうこと!?今日も朝から一緒だつたよね!?呼び方変わったよね!?というか爆豪が名前呼んでるよね!?」
「うぇ!?私!?えっとその付き合って……?」
「付き合ってんだろ。そこはっきり答えろや」
ハルはいつの間にか後ろに来ていた爆豪に後ろから腕を回されてほっぺたを潰されていた。うんハルの顔が真っ赤だ。三奈と透がもう叫び声にならない声をあげている。それから爆豪に怯まずデートは!?手は繋いだ!?ていうかどこまで行った!?とか質問攻めにしていた。爆豪は全然答えないしハルの顔は赤いまま。
「うっせぇ!今惚れさせてる途中なんだわ!邪魔すんな!それとハル!徹夜すんなら俺の部屋にしろ!つかそもそも徹夜すんなや!」
「「惚れさてる!?」」
「研究できるならどこでもいいよ。あっでも資料あるから勝己が来てくれるとありがたい」
「まって良くないよ!?というか今日ウチが一緒寝よって言おうと思ってたのに!」
「え!?響香一緒寝てくれるの!?」
「あっハルが良ければだけど」
「えー!全然!一緒!寝たい!今日一緒寝よ!」
ウチのせいで爆豪の目の吊り上がりが酷くなったけど言ったものは仕方ない。ハルは全然気にしてないし。それからどっちの部屋で寝るか、でも研究したいし……とか迷ってるハルに今日は寝ない?寝たらアイディア浮かぶかもよとか言ってどうにか寝かせる方向にできた。その間爆豪がうるさいかなって思ってたけど三奈たちの質問攻めにあっていていちいちキレてた。
「ふふっありがとう響香。私焦りすぎてたかも」
「友達でしょ当たり前だよ」
そう言ったウチに笑いかけてくれたハルは眩しいくらいだった。