メーデー、愛してる
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目を開けると屋敷の前にいた。…………あれ?私戻ってきたんだっけ?なんだかふわふわした気分のまま玄関に入る。昔と何1つ変わらない。自分の家なのになんだか不思議な気分になりながら屋敷の中をふらつく。そうだ……書庫に行こう。あんなことはあったけど書庫は私とレイにとってのお気に入りの場所だから。
「ハル!やっと見つけた!」
「え……?レイ?なんでここに?」
「なんでって……自分の家にいて何がおかしいのさ。それより母様たちが呼んでたよ!早く行こう!」
「え?え???」
あの時と変わらない10歳の姿をしたレイに手を引っ張られながらほとんど走るように歩く。今では私の方が大きくなっちゃった。5歳も上だからな。……こんなに小さいのに守ってくれたんだな。レイに手を引かれてやってきたのはお父様の書斎。小さなレイの代わりにドアを開けるとそこにはロケットの写真と変わらないお父様とお母様がいた。
「お父様……?お母様……?本当に?」
「あらまぁお母様の顔を忘れちゃったのかしら?私の天使は」
「そんなわけない!でもだって……!」
その場から動けない私の傍にお父様とお母様がやって来てハグとキスをくれた。そのままゆっくり手を引かれて革のソファに一緒に座る。
「やっと会えたわね。最近はどう?体育祭とかそういうのがあったのよね。私たち観てたのよ!すごく頑張ってたわね」
「……観ててくれたの?」
「えぇ勿論よ。今までずっと見守ってきたわ。貴方がずっと後悔してたことも、悩んでたことも、親友ができたことも、親友みたいになりたいのも、そして今は……ヒーローになりたいのも知っているわ!家族だもの」
「ねぇハル、ハルはなんでヒーローになりたいんだ?」
「今まで私は誰も救えたことがないから……私もフォーサイトだもの。みんなを守るそんな人間になりたいって思ってたのを思い出したの。エドたちみたいになりたいってだけじゃなかったの」
みんな知っているだろうけどアメストリスも離れて日本でどう過ごしていたか。たくさん伝えた。そしてアメストリスで死んでしまったことや人体錬成をしたこと、見殺しにしてしまったことについてとても、心の底から謝った。ずっと後悔していたと、何度やり直したいと思ったことか。でもお父様もお母様もレイも困ったように笑ってたんだ。
「俺さ……ハル。見殺しにされたなんて思ってないよ。むしろ最期に傍に居てくれてありがとう」
「レイを蘇生しようとしたことはもちろん間違っているわ。できないことだものでも…………すごいわ!あの時確か6歳でしょう?手放しに褒めることでもないけれどとても凄いことよ」
「強いて言うならば剣術についてだな。まだまだお前は強くなれる。全く銃なぞ使いおって…………」
お父様のお小言に懐かしさを覚えて少し笑ってしまった。昔から口数は少ないしお小言が多かった気がする。けど愛されていた。たくさん教えてもらった。錬金術も剣術もお父様から教えてもらったものだから。錬金術はレイと読んでいた本の方が多かったかもだけど。
「楽しい時間はあっという間ね。そろそろ目を覚まさないとよハル。貴方、男の子の家にいるんだから」
「そうだ!忘れてた!誰だよあの口悪いやつ!兄ちゃん認めないからな!」
「勝己クンのこと?あぁそういうのじゃないけど……救われたからお礼しないとだ。…………みんなにはまた会える?」
名残り惜しいけどこのままここにいたいけど、居続けることは出来ない。身体がどこかに引っ張られる様な感覚が少しずつ強くなってきている。
「貴方が必要な時、きっと私たちは助けに来るわ。貴方はみんなのヒーローになるけれど、私はあなたのヒーローよ。忘れないでね」
「俺たちは絶対にハルの味方だから!でもすぐこっちに来んなよ!」
「お前は私たちの誇りだ。だがこれからは自分の幸せも忘れぬように。分かったな?」
薄れていく意識に必死にしがみついてみんなの顔を脳に焼きつける。こんなに穏やかな夢は久しぶりだ。夢じゃないみたいな感覚になってる。まだここにいたいのにどんどん意識が薄れていく。
「それじゃあ元気に、幸せに生きてね」
その言葉を最後に意識が途切れた。
ここからは私がヒーローを目指す物語。親友の様なヒーロー……じゃなくてそんなヒーローを救えるようなヒーローに私はなりたいんだ。
「ハル!やっと見つけた!」
「え……?レイ?なんでここに?」
「なんでって……自分の家にいて何がおかしいのさ。それより母様たちが呼んでたよ!早く行こう!」
「え?え???」
あの時と変わらない10歳の姿をしたレイに手を引っ張られながらほとんど走るように歩く。今では私の方が大きくなっちゃった。5歳も上だからな。……こんなに小さいのに守ってくれたんだな。レイに手を引かれてやってきたのはお父様の書斎。小さなレイの代わりにドアを開けるとそこにはロケットの写真と変わらないお父様とお母様がいた。
「お父様……?お母様……?本当に?」
「あらまぁお母様の顔を忘れちゃったのかしら?私の天使は」
「そんなわけない!でもだって……!」
その場から動けない私の傍にお父様とお母様がやって来てハグとキスをくれた。そのままゆっくり手を引かれて革のソファに一緒に座る。
「やっと会えたわね。最近はどう?体育祭とかそういうのがあったのよね。私たち観てたのよ!すごく頑張ってたわね」
「……観ててくれたの?」
「えぇ勿論よ。今までずっと見守ってきたわ。貴方がずっと後悔してたことも、悩んでたことも、親友ができたことも、親友みたいになりたいのも、そして今は……ヒーローになりたいのも知っているわ!家族だもの」
「ねぇハル、ハルはなんでヒーローになりたいんだ?」
「今まで私は誰も救えたことがないから……私もフォーサイトだもの。みんなを守るそんな人間になりたいって思ってたのを思い出したの。エドたちみたいになりたいってだけじゃなかったの」
みんな知っているだろうけどアメストリスも離れて日本でどう過ごしていたか。たくさん伝えた。そしてアメストリスで死んでしまったことや人体錬成をしたこと、見殺しにしてしまったことについてとても、心の底から謝った。ずっと後悔していたと、何度やり直したいと思ったことか。でもお父様もお母様もレイも困ったように笑ってたんだ。
「俺さ……ハル。見殺しにされたなんて思ってないよ。むしろ最期に傍に居てくれてありがとう」
「レイを蘇生しようとしたことはもちろん間違っているわ。できないことだものでも…………すごいわ!あの時確か6歳でしょう?手放しに褒めることでもないけれどとても凄いことよ」
「強いて言うならば剣術についてだな。まだまだお前は強くなれる。全く銃なぞ使いおって…………」
お父様のお小言に懐かしさを覚えて少し笑ってしまった。昔から口数は少ないしお小言が多かった気がする。けど愛されていた。たくさん教えてもらった。錬金術も剣術もお父様から教えてもらったものだから。錬金術はレイと読んでいた本の方が多かったかもだけど。
「楽しい時間はあっという間ね。そろそろ目を覚まさないとよハル。貴方、男の子の家にいるんだから」
「そうだ!忘れてた!誰だよあの口悪いやつ!兄ちゃん認めないからな!」
「勝己クンのこと?あぁそういうのじゃないけど……救われたからお礼しないとだ。…………みんなにはまた会える?」
名残り惜しいけどこのままここにいたいけど、居続けることは出来ない。身体がどこかに引っ張られる様な感覚が少しずつ強くなってきている。
「貴方が必要な時、きっと私たちは助けに来るわ。貴方はみんなのヒーローになるけれど、私はあなたのヒーローよ。忘れないでね」
「俺たちは絶対にハルの味方だから!でもすぐこっちに来んなよ!」
「お前は私たちの誇りだ。だがこれからは自分の幸せも忘れぬように。分かったな?」
薄れていく意識に必死にしがみついてみんなの顔を脳に焼きつける。こんなに穏やかな夢は久しぶりだ。夢じゃないみたいな感覚になってる。まだここにいたいのにどんどん意識が薄れていく。
「それじゃあ元気に、幸せに生きてね」
その言葉を最後に意識が途切れた。
ここからは私がヒーローを目指す物語。親友の様なヒーロー……じゃなくてそんなヒーローを救えるようなヒーローに私はなりたいんだ。