あの子が主人公だったけど報われなかった話
私はどこにでもいるモブ女。いわゆるオタクで今東京リベンジャーズという漫画にハマっている腐女子だった。過去形?うん、今何故か望んでもない転生をさせられたんだよね。あるあるトラック転生とかじゃなくて、誰かに背中を押されて電車に撥ねられて死んだ。誰だよ私を押したのは。
これって、もしかして愛され系夢主が好きな世界でキャラたちに愛される為に転生するのに、必要な犠牲が要るというやつで、私が利用されたのかしら?とも思ったんだけど、違ったっぽい。
赤ちゃんから人生のやり直しで、小学に上がって簡単過ぎる授業で退屈でしょうがなかった。しかも私、何故か白髪なんだよね!なんで??いや、銀髪か?これ。両親も不思議に思ってたけど、親バカだからどんな色でも似合うね!と言ってくれたから気にしていない。
外に歩けば不良だらけ。不良がいない街なんてあるの?無さそう…………。車よりバイクが多そうだよね!
懐かしい二つ折り携帯!懐かし過ぎた。パカパカだわ。あの頃によく聞いてた歌は…二年後…だよね。というか、東京リベでもあの歌って作られるのかしら?
「××…?」
小学五年になったある日、どこかで見たことがあるような顔の少年に声をかけられた。あれ?こめかみに龍の刺青がある!!この頃からもう入れてんだ…。確か名前は…あれ????前世で漫画で見たことがあるはずなのに、名前は思い出せない?
というか、この子、何で私を知ってるの?どこかで会ったことあったっけ?
「ごめん、誰?私のこと知ってるの?」
「っ、」
すると、龍の刺青の小学生がピュッと音を飲み込んだ。
「…同じ五年生で、クラスは違うけど近いから見たことあるし名前もお前の友達が叫んでたから知ってるだけだ。ごめんな、俺は龍宮寺堅っていうんだ。…××って呼んでもいいか?」
「え?いいよーじゃあ堅ちゃんって呼ぶね!よろしく!」
「…っ!あ、ああ、よろしくな」
よくわからんけど、前世で推しだったんだよね!推しなのに名前思い出せんとか、失格だなー私。
「あ、私、お使い中だからそろそろ行かなきゃ!クラスが近いんならまた話しそ!また明日ね!」
「うん、気をつけて帰れよー。じゃあな」
もっと堅ちゃんと話したいけど、これ以上時間を使ったらスーパーで安くなるタイムが終わっちゃう!堅ちゃんから離れた私は知らなかった。
堅が自分が走り去るのを後悔じみたような決心したような顔で見つめ続けていたことなど…………。
とりあえず、ドラ武とか見たい!ドラマイでもおっけ!推しが自分を好いてるなんて解釈違いです!!!!
××××××××××××××××
堅ちゃんと会ってから何故か毎日側にいてくるんですけど、何故ゆえ?たまに堅ちゃんは、学校をサボってどっかにいくときもあるけど、私が学校を出る時に玄関に必ずいるんだよね。
あ〜れ?
「堅ちゃん、別に毎日じゃなくてもいいんだけど?」
流石におかしいと感じて、困惑気味でそう言ったら、堅ちゃんは「お前といる時間が毎日欲しいからいるんだ」とそう言った。
ん????え?ここって、ドラケン夢でしたっけ?私、何もしてないよねぇ??
「それとも俺と一緒にいるの嫌か?」
「ううん、嫌いじゃない」
「じゃあ、いいだろ」
ほらと手を差し出されて、思わず掴んでしまったけど、首を傾げてあ〜れ?と頭の中で????な××は、深く考えない質だからかあまり気にすることなく、まぁいいか!と幸せに笑顔で「そっか~」と返事した。
こんな生活が中学に上がるまで二年間続いた。周りには付き合ってるのー?と揶揄われたり、と色々あったけど、ぶっちゃけ堅ちゃんと一緒にいるの嫌いじゃなかったから、楽しい二年間だった。さすがに、中学生になれば変わるだろうと思い込んでる××は知らなかった。
中学時代に入っても変わらず、一緒に堅ちゃんと帰る生活が続くということを…。私の両親にすでに挨拶していて、私のことが好きでいずれ結構することを伝えて、両親にそれを応援してることなど私はちっとも知らなかった。
END
「中学はどこにいく?」
「私はね、この学校に通うの!みて、このチラシの制服かわいいよね」
「確かにお前に似合いそうだな」
「ありがとう!」
「あれ?なんでいるの?(デジャヴ)堅ちゃんが通う学校ってここだったの?」
「おう、言ってなかったか?」
「?言ってたっけ?」
「なんでもいいだろ」
×××
のほほんな夢主 前世の存在しない記憶とすり替わっていることに気づいてない。最期の記憶は、「次はあの子じゃなくて私を選んでね!愛してるわ、堅ちゃん」と言い残して、好きな人たちの前で爆発死。警察にも仲間にも探られない、探ることが難しい、大きな反社の女ボスだった。堅ちゃんとは幼なじみで好きだったけど、どんな努力しても振り向いてもらえなくて、エマちゃんと付き合い始めたと知った時から狂い始めた。元々は心優しい子だった。
今世の××は、前世とは違い、堅ちゃんに初めから惚れていなくて、ただの友達としか思ってない。
龍宮寺堅 エマちゃんが好きだっただけ。幼なじみで最後まであの子の気持ちに応えられることが出来なかった結果が、犯罪の道に進んで自殺させてしまったと罪悪感を感じ、エマちゃんと結婚したあともあの子のお墓に通い続けた。生まれ変わった今世は、罪悪感からあの子に近づいたが、よくよく見れば可愛いし、表情豊かだし、こんなに笑う子だったか…?しかも記憶無しだった。今度は罪悪感からあの子の側にいるのではなく、ちゃんと惚れて前世でまともに向かい合わなかった分、あの子を知りたいと思うようになった。
佐野エマ 前世であの子が堅ちゃんに惚れていることをわかってたし、幼なじみで距離が近いから半分焦ってた。だけど、あの子とライバルであり、友達になりたかった。でも嫌われているのを知ってた。堅ちゃんに勇気を出して、告白した結果めでたく付き合えたけど、あの子の堅ちゃんに対する恋心が思ってたより深かったことを知らなかった。犯罪組織のボスに成り果てた上に、目の前で爆発死されて、SAN値ピンチ。今世は記憶無しだが…?
マイキー ケンチンの側にいつもいるあの子を知ってる。笑顔が可愛くて好きだったけど、あの子の心がケンチンにしか向いてなかったのも知ってた。ケンチンもエマのことが好きなのも知ってる。何かも知ってて、あの子の心を最後まで救い上げられなかったことと、あの子が犯罪組織のボスなのも自分たちの目の前で爆発死されたのもトドメでSAN値ピンチ。今世は記憶ありであの子の行動を見守っている。
主人公 誰もが死なない世界観だから逆行してない。普通にヒナと付き合って結婚してる。あの子の事は噂しか知らない。
これって、もしかして愛され系夢主が好きな世界でキャラたちに愛される為に転生するのに、必要な犠牲が要るというやつで、私が利用されたのかしら?とも思ったんだけど、違ったっぽい。
赤ちゃんから人生のやり直しで、小学に上がって簡単過ぎる授業で退屈でしょうがなかった。しかも私、何故か白髪なんだよね!なんで??いや、銀髪か?これ。両親も不思議に思ってたけど、親バカだからどんな色でも似合うね!と言ってくれたから気にしていない。
外に歩けば不良だらけ。不良がいない街なんてあるの?無さそう…………。車よりバイクが多そうだよね!
懐かしい二つ折り携帯!懐かし過ぎた。パカパカだわ。あの頃によく聞いてた歌は…二年後…だよね。というか、東京リベでもあの歌って作られるのかしら?
「××…?」
小学五年になったある日、どこかで見たことがあるような顔の少年に声をかけられた。あれ?こめかみに龍の刺青がある!!この頃からもう入れてんだ…。確か名前は…あれ????前世で漫画で見たことがあるはずなのに、名前は思い出せない?
というか、この子、何で私を知ってるの?どこかで会ったことあったっけ?
「ごめん、誰?私のこと知ってるの?」
「っ、」
すると、龍の刺青の小学生がピュッと音を飲み込んだ。
「…同じ五年生で、クラスは違うけど近いから見たことあるし名前もお前の友達が叫んでたから知ってるだけだ。ごめんな、俺は龍宮寺堅っていうんだ。…××って呼んでもいいか?」
「え?いいよーじゃあ堅ちゃんって呼ぶね!よろしく!」
「…っ!あ、ああ、よろしくな」
よくわからんけど、前世で推しだったんだよね!推しなのに名前思い出せんとか、失格だなー私。
「あ、私、お使い中だからそろそろ行かなきゃ!クラスが近いんならまた話しそ!また明日ね!」
「うん、気をつけて帰れよー。じゃあな」
もっと堅ちゃんと話したいけど、これ以上時間を使ったらスーパーで安くなるタイムが終わっちゃう!堅ちゃんから離れた私は知らなかった。
堅が自分が走り去るのを後悔じみたような決心したような顔で見つめ続けていたことなど…………。
とりあえず、ドラ武とか見たい!ドラマイでもおっけ!推しが自分を好いてるなんて解釈違いです!!!!
××××××××××××××××
堅ちゃんと会ってから何故か毎日側にいてくるんですけど、何故ゆえ?たまに堅ちゃんは、学校をサボってどっかにいくときもあるけど、私が学校を出る時に玄関に必ずいるんだよね。
あ〜れ?
「堅ちゃん、別に毎日じゃなくてもいいんだけど?」
流石におかしいと感じて、困惑気味でそう言ったら、堅ちゃんは「お前といる時間が毎日欲しいからいるんだ」とそう言った。
ん????え?ここって、ドラケン夢でしたっけ?私、何もしてないよねぇ??
「それとも俺と一緒にいるの嫌か?」
「ううん、嫌いじゃない」
「じゃあ、いいだろ」
ほらと手を差し出されて、思わず掴んでしまったけど、首を傾げてあ〜れ?と頭の中で????な××は、深く考えない質だからかあまり気にすることなく、まぁいいか!と幸せに笑顔で「そっか~」と返事した。
こんな生活が中学に上がるまで二年間続いた。周りには付き合ってるのー?と揶揄われたり、と色々あったけど、ぶっちゃけ堅ちゃんと一緒にいるの嫌いじゃなかったから、楽しい二年間だった。さすがに、中学生になれば変わるだろうと思い込んでる××は知らなかった。
中学時代に入っても変わらず、一緒に堅ちゃんと帰る生活が続くということを…。私の両親にすでに挨拶していて、私のことが好きでいずれ結構することを伝えて、両親にそれを応援してることなど私はちっとも知らなかった。
END
「中学はどこにいく?」
「私はね、この学校に通うの!みて、このチラシの制服かわいいよね」
「確かにお前に似合いそうだな」
「ありがとう!」
「あれ?なんでいるの?(デジャヴ)堅ちゃんが通う学校ってここだったの?」
「おう、言ってなかったか?」
「?言ってたっけ?」
「なんでもいいだろ」
×××
のほほんな夢主 前世の存在しない記憶とすり替わっていることに気づいてない。最期の記憶は、「次はあの子じゃなくて私を選んでね!愛してるわ、堅ちゃん」と言い残して、好きな人たちの前で爆発死。警察にも仲間にも探られない、探ることが難しい、大きな反社の女ボスだった。堅ちゃんとは幼なじみで好きだったけど、どんな努力しても振り向いてもらえなくて、エマちゃんと付き合い始めたと知った時から狂い始めた。元々は心優しい子だった。
今世の××は、前世とは違い、堅ちゃんに初めから惚れていなくて、ただの友達としか思ってない。
龍宮寺堅 エマちゃんが好きだっただけ。幼なじみで最後まであの子の気持ちに応えられることが出来なかった結果が、犯罪の道に進んで自殺させてしまったと罪悪感を感じ、エマちゃんと結婚したあともあの子のお墓に通い続けた。生まれ変わった今世は、罪悪感からあの子に近づいたが、よくよく見れば可愛いし、表情豊かだし、こんなに笑う子だったか…?しかも記憶無しだった。今度は罪悪感からあの子の側にいるのではなく、ちゃんと惚れて前世でまともに向かい合わなかった分、あの子を知りたいと思うようになった。
佐野エマ 前世であの子が堅ちゃんに惚れていることをわかってたし、幼なじみで距離が近いから半分焦ってた。だけど、あの子とライバルであり、友達になりたかった。でも嫌われているのを知ってた。堅ちゃんに勇気を出して、告白した結果めでたく付き合えたけど、あの子の堅ちゃんに対する恋心が思ってたより深かったことを知らなかった。犯罪組織のボスに成り果てた上に、目の前で爆発死されて、SAN値ピンチ。今世は記憶無しだが…?
マイキー ケンチンの側にいつもいるあの子を知ってる。笑顔が可愛くて好きだったけど、あの子の心がケンチンにしか向いてなかったのも知ってた。ケンチンもエマのことが好きなのも知ってる。何かも知ってて、あの子の心を最後まで救い上げられなかったことと、あの子が犯罪組織のボスなのも自分たちの目の前で爆発死されたのもトドメでSAN値ピンチ。今世は記憶ありであの子の行動を見守っている。
主人公 誰もが死なない世界観だから逆行してない。普通にヒナと付き合って結婚してる。あの子の事は噂しか知らない。
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