母国に嫌われたのでいっちょ亡命してやろうと思う
ナイトレイブンカレッジ。
ツイステッドワンダーランドきっての名門魔法士養成学校。
鏡の向こう、覗いてみる?
─
(あーだる)
クレイオーは、棺が印刷されたパンフレットを踏みつける。
周りは希望と未来、そして闇夜蠢く曇った檻の中、が写し出されたモニターが1つ。
(早く終わんねーかなー)
亡命してきたので公に姿は現せられん、と言ってみれば、気をやいてモニター越しに入学式に出席することになった。
どこの誰か知らないが甚だ迷惑な話だ。
まあ、2、3年生は突っ立っているだけであるし、他の学校と比べたら楽も楽なのだろうが。
他の学校なんてどうでもいい。クレイオーには突っ立っていることが苦も苦なのだから。
(画面オフでも立っている意味とは?)
ない。絶対にない。
だが、ここで座りでもしたら即座に鞭がとんでくる。
相手も魔法を使える教師だ。気、ゆるめるべからず。
魔法の鏡の声。生徒の声。教師の声。
ロイヤルソードアカデミーというまた違った魔法士養成学校がある。
いが道を踏んだことのない、お坊っちゃま、お嬢さまの通う名門だ。
ナイトレイブンの生徒は、ロイヤルソードの連中を気取りやの傲慢揃いだという。
何とは言わないが100年も負け続ければ、罵倒暴言も激しくなるものだ。
(悪 は正義 にゃ勝てないってか)
クレイオーが、ロイヤルソードを正義だと思うのには理由がある。
奴らは、まるで怨みというものを持たない。
それどころか、憎しみ、嫉妬といったナーバスな感情はまるでない。
いわばポジティブの化身だ。故に、正義ととる。
今鏡に選別された、あいつも、あいつも、あいつも
一種の堕落した悪人だと言える。
(口に出したら怒られるけど)
もっとも、負の感情をもつナイトレイブンの方がクレイオーは人間らしくて好きだ。
生徒の寮分けは、もう少しで終わろうとしている。
これが終わっても寮別で歓迎会があるのだが、あの三人がいれば退屈なものにはならないだろう。
事はスムーズに運んでいる。まさか事件なんて起こりやしない。
残念だが、クレイオーの読みは甘かったといえよう。
人間万事魔法士が化物 。
そう、人生は何が起こるか分からない。
事件も事件。大事件は学園で起こるようだ。
ツイステッドワンダーランドきっての名門魔法士養成学校。
鏡の向こう、覗いてみる?
─
(あーだる)
クレイオーは、棺が印刷されたパンフレットを踏みつける。
周りは希望と未来、そして闇夜蠢く曇った檻の中、が写し出されたモニターが1つ。
(早く終わんねーかなー)
亡命してきたので公に姿は現せられん、と言ってみれば、気をやいてモニター越しに入学式に出席することになった。
どこの誰か知らないが甚だ迷惑な話だ。
まあ、2、3年生は突っ立っているだけであるし、他の学校と比べたら楽も楽なのだろうが。
他の学校なんてどうでもいい。クレイオーには突っ立っていることが苦も苦なのだから。
(画面オフでも立っている意味とは?)
ない。絶対にない。
だが、ここで座りでもしたら即座に鞭がとんでくる。
相手も魔法を使える教師だ。気、ゆるめるべからず。
魔法の鏡の声。生徒の声。教師の声。
ロイヤルソードアカデミーというまた違った魔法士養成学校がある。
いが道を踏んだことのない、お坊っちゃま、お嬢さまの通う名門だ。
ナイトレイブンの生徒は、ロイヤルソードの連中を気取りやの傲慢揃いだという。
何とは言わないが100年も負け続ければ、罵倒暴言も激しくなるものだ。
(
クレイオーが、ロイヤルソードを正義だと思うのには理由がある。
奴らは、まるで怨みというものを持たない。
それどころか、憎しみ、嫉妬といったナーバスな感情はまるでない。
いわばポジティブの化身だ。故に、正義ととる。
今鏡に選別された、あいつも、あいつも、あいつも
一種の堕落した悪人だと言える。
(口に出したら怒られるけど)
もっとも、負の感情をもつナイトレイブンの方がクレイオーは人間らしくて好きだ。
生徒の寮分けは、もう少しで終わろうとしている。
これが終わっても寮別で歓迎会があるのだが、あの三人がいれば退屈なものにはならないだろう。
事はスムーズに運んでいる。まさか事件なんて起こりやしない。
残念だが、クレイオーの読みは甘かったといえよう。
人間万事魔法士が
そう、人生は何が起こるか分からない。
事件も事件。大事件は学園で起こるようだ。
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